グレート・ギャツビー

2007年01月27日 | 

12月になってから読みはじめた村上春樹新訳の「グレート・ギャツビー」を読み終えた。年末年始は一旦中断して、半分は今週になってから読むというかなり不規則な読書だった。

「グレート・ギャツビー」は昔読んだことがあった。たぶんテレビの深夜劇場で映画版の『グレート・ギャツビー(邦題「華麗なるギャツビー」)』を観てから読んだのだと思う。今から20年くらい前の話だ。それで当時出ていた文庫本で大貫三郎訳の「夢淡き青春<グレート・ギャツビー>」というのを読んだのだ。表紙には映画のスチール写真が使われていた。

大貫三郎訳は本当に読みにくかった印象が残っていて、今回の新訳を読んだ時も前半は覚えていたが後半は全くと言っていいほど記憶に残ってなかった。今回の新訳はすらすらと読めて、場面、場面の描写が鮮やかで、会話の部分もかなり洗練されていた。トム・ブキャナン(デイジーの夫)のキャラクターや、ニック・キャラウェイとの関係性もよく見えた。

映画ではギャツビーにロバート・レッドフォード、デイジーにミア・ファローというキャスティングだった。衣装はラルフ・ローレンが担当していたという話をあとから聞いたことがある。そんなわけで今回もやはりギャツビーはロバート・レッドフォードでデイジーはミア・ファローを思い浮かべながら読んだ。

村上春樹訳ではギャツビーの口癖"Old Sport"がそのまま「オールド・スポート」と訳されていた。あとがきには「20年間考えたがうまく当てはまる日本語がなかった」と書いてあった。ちなみに大貫三郎訳では「ねえ、君」だった。1922年が舞台の小説だが村上春樹は現代的に訳したという。確かに古くさい感じはしなかった。ラストも本当に名文だと思った。でも「キャッチャー・イン・ザ・ライ」の新訳を読んだ時のような衝撃はなかった。

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