Chang! Blog

福岡のハングル検定準2級建築士、そして一児の父の[ちゃん]のブログです

ことでん展に誘われ【1日目(前)】遠路はるばる、仏生山へ

2017年08月17日 | ■旅と鉄道
 高松の電鉄会社「ことでん」のキャラクター・ことちゃんにハマっている、我々夫婦。高松市仏生山の雑貨店で「ことでん展」をやっているというので、遠路はるばる久留米から訪ねてみました。


 8月17日(木曜日)、久留米駅8時16分発の「つばめ」で出発。盆明けとはいえ、まだまだ休みの人も多いようで、家族連れの姿も目立ちました。
 全体的には空いていて、通勤客の動きは鈍いようです。


 博多駅で「こだま736号」岡山行きに乗り換え。3時間半かけて、各駅に停車しながら岡山を目指します。


 今回使ったきっぷは、広島の日本旅行のフリーツアー「バリ得こだま」。九州からでも通販で購入可能、ネットで申し込んでから24時間も経たずに発送されてきたので驚きました。
 値段は7,600円。ネット割の10,970円よりだいぶ安いものの、同じプランの大阪行きより400円高いのは、どこか納得できないところがあります。


 往復で合計800円分付いてきたクーポンを活用し、ブランチ代わりの駅弁を買って700系「レールスター」に乗り込みます。
 4列ゆったりシートの「レールスター」も、2000年のデビューから20年近く経過し、だいぶ年季が…。僕の指定された席は不快な臭いが漂っていて、とても3時間半は耐えられそうもなく、自由席に移動しました。


 「ひかり」を追われ、ほぼ「こだま」専業となったレールスター。目玉だった個室は閉鎖され、「業務用室」になっているのは残念です。
 こだまの割引きっぷは子ども用が安く、ファミリーの利用にはうってつけだと思うんですが。防犯上の問題があるのなら、扉だけ撤去して「セミコンパートメント」にする方法もあるのでは。


 電話室も多くが「業務用室」に。車販準備室ももちろん使われておらず、自販機も全台撤去済みです。
 サイレンスカーも廃止。情報端末「旅指南」も撤去済み。「ひかりレールスター」全盛期を知る者としては、悲しくなってしまう旅路でもあります。


 「こだま」の旅の魅力は、まさの鈍行列車のそれと同じ。焦らず急がず、何本もの「のぞみ」「さくら」に道を譲ります。
 利用者も心得たもの。ホームの自販機で買い物したり、喫煙所で一服したりと、有効に時間を使う人が多く見られました。


 厚狭駅で時間があったので、改札階に降りてみたものの、売店などはなし。改札を出ることはできないので、買い物を楽しめるのは そこそこ大きな駅に限られます。
 ただ大きな駅だからといって停車時間が長いとは限らないので、ご注意を。


 「のぞみ」も停車する、活気ある中核市・福山では・・・


 ホームから城の鑑賞を楽しめました。


 図書館で借りた本を大量に持ち込み、空調の効いた車内でゆったり過ごせば、走る読書室。岡山までの3時間半は、退屈せずに過ぎていきました。
 岡山で、高松行き快速「マリンライナー」に乗り継ぎ。


 たまには贅沢というわけで、2階建てグリーン車を奮発してみました。とはいえ追加料金は980円。「ちょっと贅沢」の範疇です。
 天井にまで回り込んだ窓からは、いつもよりちょっと「上から目線」の車窓を楽しめました。


 瀬戸大橋では、10分間の海上散歩。青い空と、海と、島々。夏らしい風景が広がります。


 先頭には、グリーン車の「展望席」もあります。先客があり今回はかないませんでしたが、一度乗ってみたい特等席です。


 13時20分。博多から5時間で、ようやく高松にたどり着きました。
 ホームでは、新型特急電車8600系と初対面。四国の特急列車の、質素なイメージを覆してくれるデザインです。これも乗ってみたかった!


 JR高松駅から、徒歩3分のことでん・高松築港駅へ。さっそくバス停の「ことちゃん」がお出迎えです。夫婦でカメラをパシャパシャ。


 窓口で「ことでんおんせん乗車入浴券」1,000円を購入。うちわの形の切符…というか、うちわそのものが切符になっています。
 電車と仏生山温泉の入浴(タオル付)は、これ1枚でOK。電車も仏生山までの往復だけではなく、仏生山駅から320円の区間内が1日乗り放題です。


 自動改札はICカード「Iruca」専用なので、有人改札のラッチをくぐって入場です。普通の切符も磁気カードではなく、有人改札で入鋏してもらいます。


 琴平線の、黄色い電車が到着。元京急の電車で、関東の人には懐かしい存在では。
 築港発時点ではガラガラだった電車も、繁華街の片原町、瓦町ですっかり満員に。後は降りる一方で、街への気軽な足になっているのが分かります。


 築港から17分で、仏生山へ。ことでんの車両工場のある駅で、志度線以外の電車が集います。最近、全国メディアでもしばしば露出のある工場でもあります。


 乗降客の多い仏生山駅。駅前の電車は保存車に見えるけど、裏の線路は工場につながっていて、現役の電車であることが分かります。


 反対側から見ると、こんな感じ。路地裏に突然電車が飛び出してきたような、面白い風景です。


 駅前は、昔ながらの商店街といった風情。都会の私鉄沿線ならありふれた物かもしれないけど、地方の街では珍しい風景かもしれません。
 昔はもっと賑わったのかなとも思える一方、最近できたようなカフェもあって、住みよさそうな街に見えます。


 目指す雑貨屋「TOYTOYTOY」も、まさにそんな店の一つでした。古い家を改装、中庭のウッドデッキでつないでいます。
 通りに面した側がギャラリー、奥が雑貨屋です。いつもはオーナーさんの友人の展示が主だそうですが、今回は特別にことでんが協賛し、展覧会をやっているのだとか。


 ことでん公式の展覧会の割には、なかなかシュールな内容です。天井からぶら下がっているのは、ことちゃんの抜け殻(笑)。自立しているのは、パーカーです。


 ことちゃんの化石(爆)。石と化しても、ちゃんと うどん食ってます。
 ツイッターやLINEスタンプでも、相当ぶっ飛んでいることちゃんだけに、許容範囲はだいぶ広いのだなと感じました。


 中庭には、防災グッズとしても有効な「ことめっと」の実物もありました。
 思ったより小さな展覧会でしたが、見学者は絶えず、大人気。LINEスタンプのバッチのガチャは早々に売り切れてしまったとかで、遠方のファンとしては、通販での再販を切望します!


 さらに歩き、駅から徒歩10分の温泉「仏生山温泉」まで来ました。
 一見して温泉と思えない建物は、みかんぐみ出身の建築家・岡 昇平さんの作品。父の堀った温泉の経営を自身でも行う、生い立ちもユニークな温泉です。


 館内も温泉ばなれした雰囲気。でも、たたみでゴロゴロというくつろぎ方が、一番良く似合う空間でもあります。


 一冊200円の古書販売。カウンター?を支えているのは、よく見たら白く塗ったカラーコーンです。買った本は浴室に持ち込みOKで、ぬるめの露天風呂でゆっくり読書する人も見られました。
 掛け流しの温泉もほどよいヌルヌル感で、いい湯でした。中庭を脱衣所、内湯、露天風呂が囲む構成もユニーク。ゆったりする人が多くて、なかなか露天風呂が空かないのも、人気の証でしょう。西鉄沿線にも、こんな温泉があればなあ。


 カフェで、今回の旅1杯目のさぬきうどんを、ぞぞー。ダシが効いてて、うまかった!
 ちなみに仏生山温泉は、入浴料が600円、タオルは150円、うちわも売り物で300円。温泉だけで1,000円超えとるやんけ!




 仏生山温泉では、まち全体を宿泊施設に見立てた「まちぐるみ旅館」という取り組みもやっていて、ちょうどチェックインに訪れる人も見かけました
 僕も泊まりたかったけど、夏休みとあって満室で残念!また訪れることになりそうです。


 200円の古本は、仏生山駅のホームでも売っています。


 向かい側のホームには、ことでん100周年記念電車の「ことでんひやく号」が入ってきました。 
 ことちゃんと ことみちゃんがラッピングされた、見ているだけでも楽しくなる電車です。週末には座席の1つ~2つを、ことちゃん&ことみちゃんが占拠します(笑)。


 ラッシュに備え、4両に増結。高松では、ボリュームある通勤輸送が健在です。
 連結後は、ドアを何度も開け閉め。前後に2往復させてブレーキのチェックと、念入りな点検が行われていました。こんなに念入りな連結作業は見たことがなく、ことでんの安全第一の姿勢を感じたのでした。

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