今年は大分市が熱い! 東九州自動車道の「ほぼ全通」と時を同じくして、大分県立美術館の市内移転オープン、そして大分駅ビルの全面開業と、大型施設の開業が相次ぎました。
テレビで見ていると、大分で生まれ、大学時代も大分で過ごした身には隔世の感も。そこで12月の週末、激変の大分と変わらない大分を訪ね歩きました。
今回利用したのは、JR往復とホテルが付いたパッケージプラン。JRのソニックは、好みの時間を選べます。
往路の885系「白いソニック」では、革張りのシートに枕カバーが付くという変化が。いろんな「ご意見」が寄せられたのでしょうか。
デッキまわりの空間のゆとりが特長の、885系。MINI SHOPは本来の用途を果たすことなく、車内販売すら廃止になってしまいました。
自販機の飲み物以外は手に入らなくなり、夢の跡が一層さみしさを感じさせます。
博多から2時間で、大分駅着。宮崎空港方面の「にちりん」に、同一ホームで接続します。
大分駅の高架化自体は2012年の完成で、もう何度か利用しているのですが、いまだに別の駅に来たような感覚にとらわれます。
大分駅のトイレには、「くろちゃん」がいっぱい。観光列車あそぼーい!の公式キャラクター「あそ くろえもん」だったはずですが、最近ではあちこちで展開されています。
そのうち、JR九州そのもののイメージキャラクターになっちゃうかも。
府内中央口側に構えるのが、この春大きな話題を呼んだ駅ビル「JRおおいたシティ」です。ごちゃごちゃとしていた駅前広場も合わせて、面目を一新。40万都市の玄関口としては、かなり立派なものに生まれ変わりました。
今日の泊まりは、駅ビルの高層部分に入っている「JR九州ホテル ブラッサム大分」です。
チェックインが14時からなのはラクで、さっそく荷物を置きに中へ。エレベーターで8階のロビーに上がると、どこかで見慣れた家具や、ななつ星のイラストが。
JR九州ファンなら一目で分かる通り、数多くの列車を手掛けた水戸岡鋭治氏のデザインによるホテルです。
今回は、13階の部屋がリザーブされていました。
内装は、フロアごとに違います。部屋番号の案内は、どことなくSLのナンバープレートを連想させました。
そして、こちらがお部屋。テレビで見る「ななつ星」の部屋を、ぐっとカジュアルにしたような雰囲気です。
障子戸や、寝間着の作務衣からはちょっぴり和のテイストも。お年寄りにもくつろげそうだし、外国人にもおすすめできそう。
部屋の窓からは、高架の日豊本線と高崎山、別府湾越しには別府の風景も。大分には長く住んでいたけど、新鮮なカットの眺めでした。
8階のロビーからは、直接屋上ひろばに出ることができます。JR博多シティに続く、JR九州の駅ビル屋上解放の第2弾です。
鉄道神社は、博多駅を思い出すしつらえ。少し規模は小さいながら、仲見世通りもあります。
ミニSL、くろちゃん号も快走!
博多駅との違いは、レールバイク「4ちゃん」も並行していること。
「赤い展望台」から見下ろした屋上ひろば。展望台には、ブランコやすべり台もあります。スケートリンクも作られており、博多駅よりぐっと子どもをターゲットに絞った屋上ひろばでした。
さて賑わう駅界隈を一旦離れ、大分バスに乗って県立図書館へ。学生時代にはずいぶん通った図書館ですが、貧乏学生にはもっぱら原付が足代わりだったので、バスで行くのは初めてです。
大分のバスもnimocaが使えるようになっており、少しずつ進化しています。
大分出身の建築家、磯崎新氏設計の図書館です。10年ぶりにやってきましたが、今もって新鮮さは失われていません。
エントランス部分には、車を乗り入れて気軽に本の返却ができるドライブスルーシステムが。便利だろうけど、プラスチックのチェーンは、デザインされたエントランスにはちょっと無粋に見えます。
大きなコンクリートの円の天井が、印象的なホワイエ。
奇をてらわない内装と、整然と並ぶコンクリート柱が、開放的ながらにも落ち着いた閲覧室。毎週のように通って、いろんな知識を吸収していたことを思い出します。
図書館大好きなヨメさんの評価も高く、なぜか僕は鼻高々でした。
バスで大分市内へバック。同じ県立図書館前からの再乗車だったので、nimocaの「乗り継ぎ割引」もしっかり適用になりました。
市内の複合施設、オアシス前で下車。市内方面のバス停だと、オアシス向かい側にできた大分県立美術館「OPAM」の目の前です。
カーテンウォールに囲まれた開放的なアトリウムに浮かぶ、オランダ人デザイナーのオブジェが印象的。
通り側に浮かぶオブジェは、日本人デザイナーによる「水分峠の水草」。
水分峠は何度か必死に原付で超えましたが、水草を見た覚えがありません(笑)。
本来の鑑賞法ではないのでしょうけど、下から覗き込んでも面白かったです。
花よりナンチャラ…というわけではないのですが、お腹が空いたので、まずは2階のカフェへ。
円を重ねたり、円柱を建てたりしたような壁の意匠は、家具にも展開されています。
さすがは美術館のカフェ。味だけでなく、目でも愉しませてくれました。
常設展示室のホワイエの天井は、木がウェーブしています。学生時代に見学した日田林工の体育館の天井を、より3次元的に組みなおした感じです。
ふんだんに使われている木材のほとんどは、大分の県産材だとか。有数の林業県だけに、県産材の広告塔としての施設でもあります。
オアシスから見た夜のOPAM。この建築物そのものが、街並みの中の美術品ですね。
さて、オアシスから大分駅前までは、ガレリア竹町とセントポルタ中央町という、2つのアーケード街が結んでいます。
ガレリアは駅から離れていることもあって、大学時代は空き店舗が多かったイメージがありました。しかし今は飲食店、それもちょっとしゃれた雰囲気の店が増えている感じです。
駅前から海へ伸びる中央通りは、1車線をつぶして歩行者空間を広げる社会実験を実施中。バス停も仮設歩道側に移設しており、なかなか大がかりでした。
結論を急ぐ向きもあるようだけど、活用方法を試行錯誤しながら、長く取り組んでもらいたい実験です。
変わらない大分も見たくて、お馴染みのこの居酒屋へ。生中380円(税込)をはじめ、お手頃価格が嬉しい大分の地場チェーン店です。
りゅうきゅうに関サバ、とり天に地酒まで、大分名物をどんどん頼んでみました。2人でお腹いっぱい食べて飲んでも、6千円強といったところ。おいしかった~
大分駅前に戻ると、イルミネーションがキラキラ。おおいたシティ独自のものではなく、市中心部全体で行われている「おおいた光のファンタジー」に協賛したものです。
大屋根の下では、クリスマスマーケットも開催中。暖かい飲み物を飲みながら、生演奏に耳を傾けました。
おしゃれなだけではないのが、おおいたシティ。高架下には、飲み屋街風の一角もあります。博多駅でいえば、筑紫口駅ビル内の飲み屋街のイメージです。
昼間は子ども達で賑わった屋上広場も、ライトアップされ大人の時間に。
最上階の温泉「てんくう」でのんびりくつろぎ、23時30分発・4方面同時発車の最終列車を見届けて、短かったようで長い1日は終わりました。つづく。
テレビで見ていると、大分で生まれ、大学時代も大分で過ごした身には隔世の感も。そこで12月の週末、激変の大分と変わらない大分を訪ね歩きました。
今回利用したのは、JR往復とホテルが付いたパッケージプラン。JRのソニックは、好みの時間を選べます。
往路の885系「白いソニック」では、革張りのシートに枕カバーが付くという変化が。いろんな「ご意見」が寄せられたのでしょうか。
デッキまわりの空間のゆとりが特長の、885系。MINI SHOPは本来の用途を果たすことなく、車内販売すら廃止になってしまいました。
自販機の飲み物以外は手に入らなくなり、夢の跡が一層さみしさを感じさせます。
博多から2時間で、大分駅着。宮崎空港方面の「にちりん」に、同一ホームで接続します。
大分駅の高架化自体は2012年の完成で、もう何度か利用しているのですが、いまだに別の駅に来たような感覚にとらわれます。
大分駅のトイレには、「くろちゃん」がいっぱい。観光列車あそぼーい!の公式キャラクター「あそ くろえもん」だったはずですが、最近ではあちこちで展開されています。
そのうち、JR九州そのもののイメージキャラクターになっちゃうかも。
府内中央口側に構えるのが、この春大きな話題を呼んだ駅ビル「JRおおいたシティ」です。ごちゃごちゃとしていた駅前広場も合わせて、面目を一新。40万都市の玄関口としては、かなり立派なものに生まれ変わりました。
今日の泊まりは、駅ビルの高層部分に入っている「JR九州ホテル ブラッサム大分」です。
チェックインが14時からなのはラクで、さっそく荷物を置きに中へ。エレベーターで8階のロビーに上がると、どこかで見慣れた家具や、ななつ星のイラストが。
JR九州ファンなら一目で分かる通り、数多くの列車を手掛けた水戸岡鋭治氏のデザインによるホテルです。
今回は、13階の部屋がリザーブされていました。
内装は、フロアごとに違います。部屋番号の案内は、どことなくSLのナンバープレートを連想させました。
そして、こちらがお部屋。テレビで見る「ななつ星」の部屋を、ぐっとカジュアルにしたような雰囲気です。
障子戸や、寝間着の作務衣からはちょっぴり和のテイストも。お年寄りにもくつろげそうだし、外国人にもおすすめできそう。
部屋の窓からは、高架の日豊本線と高崎山、別府湾越しには別府の風景も。大分には長く住んでいたけど、新鮮なカットの眺めでした。
8階のロビーからは、直接屋上ひろばに出ることができます。JR博多シティに続く、JR九州の駅ビル屋上解放の第2弾です。
鉄道神社は、博多駅を思い出すしつらえ。少し規模は小さいながら、仲見世通りもあります。
ミニSL、くろちゃん号も快走!
博多駅との違いは、レールバイク「4ちゃん」も並行していること。
「赤い展望台」から見下ろした屋上ひろば。展望台には、ブランコやすべり台もあります。スケートリンクも作られており、博多駅よりぐっと子どもをターゲットに絞った屋上ひろばでした。
さて賑わう駅界隈を一旦離れ、大分バスに乗って県立図書館へ。学生時代にはずいぶん通った図書館ですが、貧乏学生にはもっぱら原付が足代わりだったので、バスで行くのは初めてです。
大分のバスもnimocaが使えるようになっており、少しずつ進化しています。
大分出身の建築家、磯崎新氏設計の図書館です。10年ぶりにやってきましたが、今もって新鮮さは失われていません。
エントランス部分には、車を乗り入れて気軽に本の返却ができるドライブスルーシステムが。便利だろうけど、プラスチックのチェーンは、デザインされたエントランスにはちょっと無粋に見えます。
大きなコンクリートの円の天井が、印象的なホワイエ。
奇をてらわない内装と、整然と並ぶコンクリート柱が、開放的ながらにも落ち着いた閲覧室。毎週のように通って、いろんな知識を吸収していたことを思い出します。
図書館大好きなヨメさんの評価も高く、なぜか僕は鼻高々でした。
バスで大分市内へバック。同じ県立図書館前からの再乗車だったので、nimocaの「乗り継ぎ割引」もしっかり適用になりました。
市内の複合施設、オアシス前で下車。市内方面のバス停だと、オアシス向かい側にできた大分県立美術館「OPAM」の目の前です。
カーテンウォールに囲まれた開放的なアトリウムに浮かぶ、オランダ人デザイナーのオブジェが印象的。
通り側に浮かぶオブジェは、日本人デザイナーによる「水分峠の水草」。
水分峠は何度か必死に原付で超えましたが、水草を見た覚えがありません(笑)。
本来の鑑賞法ではないのでしょうけど、下から覗き込んでも面白かったです。
花よりナンチャラ…というわけではないのですが、お腹が空いたので、まずは2階のカフェへ。
円を重ねたり、円柱を建てたりしたような壁の意匠は、家具にも展開されています。
さすがは美術館のカフェ。味だけでなく、目でも愉しませてくれました。
常設展示室のホワイエの天井は、木がウェーブしています。学生時代に見学した日田林工の体育館の天井を、より3次元的に組みなおした感じです。
ふんだんに使われている木材のほとんどは、大分の県産材だとか。有数の林業県だけに、県産材の広告塔としての施設でもあります。
オアシスから見た夜のOPAM。この建築物そのものが、街並みの中の美術品ですね。
さて、オアシスから大分駅前までは、ガレリア竹町とセントポルタ中央町という、2つのアーケード街が結んでいます。
ガレリアは駅から離れていることもあって、大学時代は空き店舗が多かったイメージがありました。しかし今は飲食店、それもちょっとしゃれた雰囲気の店が増えている感じです。
駅前から海へ伸びる中央通りは、1車線をつぶして歩行者空間を広げる社会実験を実施中。バス停も仮設歩道側に移設しており、なかなか大がかりでした。
結論を急ぐ向きもあるようだけど、活用方法を試行錯誤しながら、長く取り組んでもらいたい実験です。
変わらない大分も見たくて、お馴染みのこの居酒屋へ。生中380円(税込)をはじめ、お手頃価格が嬉しい大分の地場チェーン店です。
りゅうきゅうに関サバ、とり天に地酒まで、大分名物をどんどん頼んでみました。2人でお腹いっぱい食べて飲んでも、6千円強といったところ。おいしかった~
大分駅前に戻ると、イルミネーションがキラキラ。おおいたシティ独自のものではなく、市中心部全体で行われている「おおいた光のファンタジー」に協賛したものです。
大屋根の下では、クリスマスマーケットも開催中。暖かい飲み物を飲みながら、生演奏に耳を傾けました。
おしゃれなだけではないのが、おおいたシティ。高架下には、飲み屋街風の一角もあります。博多駅でいえば、筑紫口駅ビル内の飲み屋街のイメージです。
昼間は子ども達で賑わった屋上広場も、ライトアップされ大人の時間に。
最上階の温泉「てんくう」でのんびりくつろぎ、23時30分発・4方面同時発車の最終列車を見届けて、短かったようで長い1日は終わりました。つづく。