家の近くに、城山という名の里山がある。
二月になった。
冬場、ほとんど体を動かさないまま、体重も数キロ増えた。
プロ野球のキャンプも始まった。
二月からは心を入れ替えて、一日一万歩以上歩く、または走ることにした。
城山は散歩替わりに行くには手頃な山だ。
春になるとつつじの花で紅く彩られる。
踏み跡は狐だろうか。
他に誰も歩いていない雪の上を歩くのは気分がいい。
山頂には展望台がある。
ここから、善光寺平が良く見える。
『あれが飯縄山 あの光るのが千曲川』
何となく呟いてみる。
雪の上に指で登頂記念。
じきに消えてしまうのだろう。
そういえば、砂に書いたラブレターというのがあったなあ。
山に囲まれ、雪に覆われた小さな村で、日本の行く末を思っている。
人類の未来、地球の環境、中東問題、原発、沖縄について思いを巡らしている。
だけど、この風景をみていると、そんな危機意識は眠りこんでしまいそうだ。
取り敢えずの問題は、体を動かす事だ。