白樺小舎便り(しらかばごやだより)

北信濃の田舎暮らしの日々

黒百合

2023年05月17日 19時11分33秒 | 日記
黒百合平。北八ヶ岳にある。
高校生の頃、登山地図を眺めては八ヶ岳の地名に心ときめかせていた。麦草峠、夏沢峠、白駒の池、高見石、にゆう等々。
その中の一つに黒百合平がある。
黒百合。何となく高貴な感じがする。

岳人の歌にも歌われている。

岳人の歌
1.星がふるあのコールグリセードで
  あの人はくるかしら花をくわえて
  アルプスの恋唄
  心ときめくよ なつかしの岳人
  やさしかのきみ
  
2.白樺にもたれるは
   いとしおとめか
  あの黒百合の花を胸にいだいて
  アルプスの黒百合
  心ときめくよ なつかしの岳人
  やさしかのきみ 

黒百合でググってみると
クロユリはとても素敵な花言葉と、とても怖い花言葉の2つの花言葉を持っており、プレゼントには向きません。素敵な意味の花言葉は「恋」「愛」です。これは、アイヌ民族の言い伝えが由来していると言われています。もう1つの怖い意味の花言葉は「呪い」「復讐」です。
となっている。

呪いや復讐なんて知るか!
岳人にとっては素適な花言葉だけでいい。


我が家の庭で黒百合が咲いた。





高地や寒いところでしか咲かないという。
ここは標高560メートル。多分限界ぎりぎりの場所なのだろう。

古希を過ぎたが、岳人の歌や山小屋の灯などを聴くと、胸の奥が疼く。甘さや哀しみの感情が増幅されて、キスリングを背負って歩いた日々のことを懐かしく思い出す。