白樺小舎便り(しらかばごやだより)

北信濃の田舎暮らしの日々

細胞の隅々まで蘇った気がする 久々の火打山

2020年08月06日 20時14分23秒 | 日記
長かった雨の季節。
今も続くコロナ騒ぎ。田舎暮らしにはさほど影響はないけれど、さすがに高い山には気楽に出かけられない。
ほどほどに高くて、ほどほどに混雑していないだろう山として、火打山を選んだ。
深田百名山のひとつ。標高は2,462メートル。日本ではこれより北にこの高さを超す山はない。
朝3時半に自宅を出た。
車で約1時間半、登山口の笹ヶ峰に着いた。笹ヶ峰は深田久弥が『おそらく日本で最も美しい高原のひとつ』と呼んだ。
朝5時の駐車場には県外ナンバーの車が何台も並び、平日ではあるが、人が来ているのだなあと思う。
登山口で登山届を提出。何人かが出発準備をしている。既に登っている人もいるようだ。
ブナの森を抜け、木の歩道が敷かれた道を登る。
ブナは特別な樹だ。森の進化の最終形。安定した豊かな森のシンボル。
とうとうと水が流れる黒沢橋。そのあとに出てくる十二曲がり。急坂を登り切ったところにある富士見平。どれもみんななじみの場所だ。
ほぼ平坦な草原を辿れば、まばらな林の中に見えてくる三角屋根。高谷池ヒュッテだ。思い違いだろうか。昔は赤い屋根だったような気がする。今は自然に溶け込んだ焦げ茶色。
テント場にはテントが数張り。北アルプスとは違い、テント場の予約までは必要ないそうだ。
生まれ変わったら、天狗になってここに住みたいと書いていた人が居る。分らんでもない。
キラキラした短い夏。草紅葉に染まる秋。天井の楽園。
ただ、一年の半分は深い雪の中だ。冬にはどこか別荘が必要だ。














湿原にはワタスゲが咲き、目の前にはたおやかな火打の姿や、ドーム型の焼山。それらを映す水面。





もはや言葉などいらない。
山に来て、細胞の隅々まで生き返った気がする。
長距離の運転を二日続けた後遺症で、腰痛が続いていた。
それも山に来れば直る。

ここを登れば山頂。山の上の大きな平地にもう一つ山が乗ったような火打山。

何となく日本海が見えるような...。
白馬三山も雲の上に見えていた。

槍の姿も見えていた。何か呼ばれているような気がした。

山頂まで三時間。気持ち良い汗をかいた。

下りは走りも入れて二時間ほど。

登山口にはこれから上る人の姿も。

下山後、途中にある温泉に立ち寄ったが、あいにくの定休日。
仕方がないので近くのランドマークなんたらという施設で入浴。基本的にカタカナ名前や大きな施設の温泉は好きではない。鄙びた山の湯が好きだ。

半日の山旅だったが、久々の山を堪能した。
さて、次はどの山にしよう。









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