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銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

COCOFURO(ココフロ)ますの湯(東京・久が原)(旧益の湯リニューアル)

2019-03-16 07:02:25 | 銭湯 温泉

東急池上線の久が原駅から目と鼻の先にあるのが、旧益の湯をリニューアルオープンした「COCOFURO(ココフロ)ますの湯」である。
テナントビルの一階ということで、独特な構造の作りになっているが、細部まで拘った質の高い銭湯だった。

【COCOFURO(ココフロ)ますの湯】をザックリ言うと
・過去と決別した大幅リニューアル
・店員さんまで変わっていた
・黒湯も炭酸泉も木の匂いも濃厚な湯船
・細心の配慮が行き届いている
・スーパー銭湯を凌ぐ質の高さとコストパフォーマンス







▲久が原駅構内


▲立っているのは、旗の台から蒲田方面へと向かう側のホーム


▲改札口にむかう


▲窓に近づくと


▲益の湯がみえる。まさに駅前。これ以外の表現がみつからない


▲改札口をでる。右窓にサミットの文字が見えると思うのだが


▲出たところ


▲そのサミットの右側をみると茶色い外壁のビルが見える


▲それがますの湯の入り口だ。さすがにこれだけ近いと、どんな方向オンチも迷うことはないだろう


▲階段か横にあるスロープでのぼると


▲奥まったところに入り口。到着


▲靴を脱いでくださいの注意書き


▲左に下足箱があって、右の入り口手前に自販機がある


中に入ると右にフロントがあり、受付に立つのは、初老の男性と20代前半ぐらいの女性。女性はアルバイトだろう。それと、店主とおぼしき30代半ばぐらいの男性がいる。
対応してくれたのは、女性の方だった。少し不慣れな雰囲気があったが、それもそのはずで、ますの湯は2019年3月1日にリニューアルオープンしたばかり。
自分が訪れたのは3月9日だった。


入り口から見て左側に入ると、ロビーになっており、一人用のソファが所狭しとギッシリ並んでいた。右側にはおつまみとカップラーメンも売られている。お湯のポットもあり、小腹が空いた人には便利だろう。
漫画本も置いてあるので、つい長居してしまうかもしれない。

出典:大田浴場連合会ホームページ引用


男湯は右側にあって、のれんをくぐると入り口は引き戸。開けると脱衣場が目の前に広がる。
縦長の空間になっており、右側壁にロッカーが並ぶ。ロッカーの大きさはそれぞれ違っていて、手前は通常タイプ。奥側は縦長である。縦長タイプはハンガーもあるので、使うなら奥がオススメ。


トイレは右手前の突き当たりにあって、中に入ると、いわゆる多目的トイレである。赤ちゃんのおむつ交換の台などもあり(ここは赤ちゃんも入れるのだろうか?)、広々としている。

出典:大田浴場連合会ホームページ引用


脱衣場に戻ると、左側はドレッサー。リニューアルした銭湯は、みんな鏡台が凄くてビックリする。
大きくて明るくて洗練されており、ドライヤーは美容室にあるようなものだし、ティッシュ、綿棒などのアメニティも用意されている。


浴室の中に入ると、まず最初に目につくのが右側にある立ちシャワーで、半透明のアクリル板で覆われている。
その奥隣に壺湯。壺湯であるが、中身はお湯ではなく、冷鉱泉。つまり一人用の水風呂である。加温も加水もしていない掛け流しの純源泉だった。
最初は外国人が中に入っていたので、(ハハハ。掛け湯をお風呂と勘違いしてるよ!)と思ったのだが、勘違いしてるのは自分の方だった。

出典:大田浴場連合会ホームページ引用


浴室真ん中は左右を分断するように壁が設置してあり、左がすべてカラン。そして、右は先述したように立ちシャワーと水風呂があって、その奥は椅子が並んでいる。
外気浴はないものの休憩スペースをしっかり確保してあるのはありがたい。



出典:東京銭湯ホームページ引用
▲拾えたのは、この絵のみ。女湯の作りなので、男湯はこの逆になっている


そして、奥にあるのが浴槽とサウナ。
サウナは左奥にあり、入り口手前には尻敷きマットが沢山置いてあった。
マットは使用前に水で流せるように手前に蛇口がついている。
そしてなんといっても特筆すべきは、無料であることだろう。これは旧益の湯から受け継いだレガシー(遺産)である。

出典:大田浴場連合会ホームページ引用


ただ中に入ると想像通り狭く、せいぜい入れて5人くらいかな?といった感じだった(マットがそれ以上にあったので、もっと入れる想定なのだろうけど…)。
それとスーパー銭湯のようなテレビは勿論なく、あるのはビールの広告だけ。「生ビール300円!!」の文字がイヤでも目に入ってくる。


浴槽はサウナの右隣にあって、2つに分かれている。
左が大田区恒例の黒湯。解説をみると成分は「重炭酸そうだ」だそうだ。太古の海草が溶け込んだもので、ここでは濃厚さが売りである。
足を入れると、案外熱い。温度計をみると44℃を示していた。
まえに来たときはぬる湯の印象だったので、温度を少し上げたのかもしれない。


それと右側は、言うまでもなく高濃度炭酸泉。もはやリニューアルした銭湯のお約束である。人気が高く、長湯してる人が多かった。
濃度は、看板に偽りなしの高め。一般の銭湯でこの濃度は別格だと感じた。


あとカランは、よく行くスーパー銭湯とまったくおなじものだった。ヘッドが大きくて、温度調節ができ、ハンドルプッシュ式。
しかしスーパー銭湯と唯一ちがうのは、お湯を出している時間がかなり長いことである。
スーパー銭湯でヒドいところだと、5秒で止まるところがあるのだが(そんなんで髪が洗えるか!)、ここは驚くほど長く使えた。
あとは、ありそうでなかったのが子ども用の椅子と桶である。家族連れが多いためか、棚下に用意されていた。
こういう細かい配慮はほかの銭湯では見られない部分なので、すごく考えられているなあと感心した。


建物はビル銭ということで天井は低く、けっして広くないのだが、細心の配慮が行き届いており、とても快適。
それとシンプルでシックな装いは現代の流れを汲むものであるが、ほかのリニューアルした銭湯にみられがちな金太郎飴のようなところはない。
個性もしっかり発揮しており、このへんも流石である。
規模に関してはスーパー銭湯に負けるものの、質の面に関してはスーパー銭湯を凌ぐ完成度の高い銭湯だった。



【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 久が原
経路 サミット横
周辺の環境 商店街やビル

●空間演出
建物外観 ビル
壁画・眺望 特になし
統一感 あり
置物 あり
照明 ふつう

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 縦長できれい
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 黒湯、炭酸泉、水風呂
サウナ あり(100℃前後)
温度 38℃、44℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 ふつう
清潔さ きれい
貸しタオル あり(バスタオルセット)。購入はフェイスタオルで120円
備え付け あり

◆人
受付 20代前半の女性
客層 老若男女


【案内】

住所
〒146-0084
大田区南久が原2−1−23

電話番号
03-6410-4797

アクセス
東急池上線「久が原」駅下車、徒歩1分

休日
3・6・9・12月の第2木曜

営業時間
6:00−24:00

最終入館
23:30

※東京銭湯ホームページ転載