
西小山駅から歩いて10分もしない住宅街の中に恵比寿湯がある。
交流が活発な地元客でにぎわい、ちょっとばかり変わった作りの銭湯だった。
【恵比寿湯】をザックリ言うと
◎コミカ風呂、専用外気浴あり
・昭和後期の古い銭湯
・外気浴専用のスペースがある
・店主も入浴する
・客から愛されている
・休日が多い

▲西小山駅



▲その周辺

▲まずは、左側の商店街を抜ける


▲懐かしいグッズを扱うお店もあった





▲ここの十字路を左にいくと、すぐ目の前に東京浴場があるが、恵比寿湯はそのまま真っ直ぐ







▲突き当たりを

▲左折


▲あとは、そのまま進めば恵比寿湯にたどり着く







▲到着
下足箱のスペースは、そこそこ広いが、だいぶ老朽化した感じは否めない。
自動扉を開けると、目の前にロビー。ロビーも古く、昭和の感性そのものが今も残っている感じだ。おそらく70年代か80年代あたりだろうか。まさにタイムスリップした気分である。

奥にテーブルがあって、それを取り囲むように椅子が並ぶ。
入り口右手には、アメニティグッズやゆっポくんのぬいぐるみなどもあった。
その横に、大きな金魚が泳ぐ水槽。左手にフロントだ。
受付には、60代後半ぐらいの女性が座っていた。フロント横には古いブラウン管。テレビというよりも監視カメラだったのかもしれない。
脱衣場はほぼ真四角で、真ん中、左右とロッカーが並ぶ。右側には、表示面が丸くて大きな古い体重計。横には木製の身長測定器もある。かつて子どもたちでにぎわった名残だろう。そのさらに奥右にトイレがある。建物は古いが、壁紙はそこそこ綺麗。少し前に張り替えたのかもしれない。
そしてなんといってもここで特徴的なのは、脱衣場の右奥にある空間である。ガラスの引き戸があって、その先には観葉植物が並び、ベンチもある。
最初はなんだろう?と思ったのだが、中に入ると、なんと外気浴専用のスペースだった。
浴室と脱衣場と通じており、両方で行き来できる。
ほかの銭湯だと露天風呂の余ったスペースで外気浴するのが通例だが、ここは外気浴のみの空間を用意。
なかなか凝ってるというか、こうした庶民的な銭湯でもオリジナリティに富んだ設備があることに感動した。
通常の入り口から浴室に入ると、最初の印象は、ちょっと狭いなという感じだった。

出典:品川浴場組合ホームページ引用
真ん中に島カラン。数は5つほど。
左壁もカランがあるが、右側にはシャワーがない。全体には白で覆われているが、カランと浴槽は群青色を使われ、センスある差し色だ。
奥には浴槽。形はゆるいL字型で、左が深浴槽で全体の3割ほど。右が浅浴槽で、左から狭い座湯と、寝湯が2つ。残念ながら水まくらは機能していなかった。
それと壁を隔てて、右側にも小さな独立した浴槽がある(写真には写っていない)。バイブラなのだが、それ以外に特徴はなし。もしかすると定期的に薬湯をやってるのかもしれないが、この日はなにもしてなかった。そのため、なぜわざわざ壁で隔ててるのか理由が分からなかった。
天井は昔ながらの銭湯同様に高く、声がよく響き、女湯からも活発な声が伝わってきた。
壁画は、現代美術的な装飾でタイルを使った幾何学模様。昭和後期頃に流行ったものなのだろうか? 同時代に作られた銭湯によく見られる風景だ。
客層は、一人だけ若い人を見かけたが、それ以外は全員高齢者である。
おそらく地元の人たちなのだろう。みんなそれぞれ元気よく挨拶を交わしていた。
それと途中からは、店主が入浴に入ってきた(なぜ店主と分かったかというと、従業員専用の扉から入ってきたからだ)。常連さんに「こんにちわー」と声を掛けると、サッと洗い、「くはぁ~」と湯船に浸かり、しばらく経ってから持参の石鹸でゴシゴシ体を洗うと、いつの間にかいなくなっていた。
パッと見60代ぐらいだろうか。小柄ながらかなり鍛えられた体で驚いたが、まさに銭湯の重労働ぶりを感じさせる姿だった(単にジムに通ってるだけかもしれないけど)。
ところでここの銭湯。なんと休みが月水金だという。だいぶ休みが多いなぁという気がするが、ロビーには銭湯仲間の高齢者たちが文字通り身を寄せ合って仲良くテレビを見ており、地元民から愛されている銭湯なんだなと感じた。
【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 西小山
経路 直線的に住宅街の中へ
周辺の環境 パン屋さんやクリーニング屋さん
●空間演出
建物外観 昔ながらの建物
壁画・眺望 現代美術的な幾何学模様
統一感 あり
置物 あり
照明 ふつう
★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 ふつう
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 深浴槽、寝湯、座湯、バイブラ
サウナ なし
温度 43℃
棚 あり
男女入れ替え なし
■サービス
接客 ふつう
清潔さ ふつう
貸しタオル あり(0円)
備え付け あり
◆人
受付 60代の男女
客層 ほぼ高齢者
【案内】
住所
〒142-0063
品川区荏原5−11−2
電話番号
03-5702-4158
アクセス
東急目黒線「西小山」駅下車、徒歩8分
休日
不定休
(※当分の間、月・水・金曜休み)営業時間15:30−23:30
※東京銭湯ホームページ転載