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銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

辰巳湯(東京・清澄白河)

2019-05-25 06:04:04 | 銭湯





半蔵門線もしくは都営大江戸線の清澄白河駅から下車し、南側に歩くこと5分。古いマンションの中に辰巳湯がある。
飲食店が並ぶ地域にあって地味な建物であるが、個性を放つ銭湯だった。


【辰巳湯】をザックリ言うと
◎サウナ、水風呂あり
・店主がサラリーマンみたい
・飾りが可愛い
・お湯がかなり熱い
・深川らしい壁画
・奥に秘密の部屋がある

※写真
上:深川江戸資料館
中:ブルーボトルコーヒー
下:辰巳湯入口








▲清澄白河駅


▲南方面に向いたところ


▲ほぼまっすぐだ




▲右側に清澄庭園がみえる








▲ここで左折する




▲もうみえている



 
▲開店前に来たので、まだシャッターは開いていなかった


▲おそらくマンションだろう


清澄白河に来たのは三回目ぐらいだが、ゆっくり街を歩いたのはこの時が初めてだった。
江戸時代にアイデンティティを持つ街なので、立ち寄った深川江戸資料館も名前のとおり江戸時代に特化した博物館。
ほかの郷土資料館だと必ず石器時代から話を始めるが、ここでは深川が輩出した偉人から話を始める。









▲辰巳湯近くにある深川江戸資料館ではこうした江戸時代の建物が再現されていた


そのため辰巳湯も江戸っ子ちゃきちゃきの銭湯なのかな?と思いきや、まるっきり想像と違う銭湯であった。


まずマンション銭湯ながらいきなり入り口から男女に分かれている。つまり番台だ。
小さなスペースの下足箱に靴を預け、中に入ると、受付はフロントの形をしている。番台風フロントと言えばいいのか…。


座るのは40代ぐらいの男性。ものスゴく真面目な雰囲気で、服装も白シャツを着ている。なので、サラリーマンが受付をしてるような感じだ。銭湯では今まで見たことのないタイプの人である。
貸しタオルはないので、バスタオル350円か手ぶらセット300円のどちらかを選ぶ。自分は後者の手ぶらセットを購入した。
手ぶらセットの中身は、タオル、シャンプー、ひげ剃り、歯ブラシである。


変わったものとして受付の横に紙コップが置いてある。
なんだろうと思っていると、右方向に水、お茶、冷水のでる機械があり、紙コップを10円で購入すれば満足するまで好き放題に飲んでいいらしい。
さらに手前にある冷蔵庫には「120円のところ110円!」とあって、値下げ幅が微妙ではあるが、サービス精神に富んだ銭湯のようだ。


入り口入って右側を向くと、そこそこ広いロビーが広がっている。真ん中にはテーブルがあり、それを挟む形で木製の重厚なベンチが置いてある。
奥に大きなテレビもあれば、整頓された漫画本が並んでいた。


ただここは番台なので、本来ならすぐ目の前に脱衣場があるべき場所。いきなりロビーがあることに戸惑った。
肝心のロッカーは、右端っこにおまけみたく置かれてあった。


そのロッカーの隣に指圧や整体をするスペースがある。専属スタッフがいるのだろうか?
それと天井には小さなぬいぐるみが紐を通して多数飾られてあった。可愛らしくもあるが、そのチグハグ感がなんともいえない風景である。


その脱衣場の奥にある曇りガラスの扉をあけると浴室だ。



出典:東京銭湯ホームページ引用


手前左から間仕切りにかけてカランがズラッと並び、大きくて広い主浴槽が真ん中から奥に広がっている。
立ちシャワーは、見た感じ最新式ぽいが、実際に使ってみると勢いがかなり弱い。なので使い勝手は悪かった。


その立ちシャワーの右横にサウナ。
サウナといえばセットで水風呂が欲しいところだが、浴室内にはなかった。
主浴槽に入ってみると、かなり熱く、温度計をみると45℃ほど。肌感覚としてもそんな感じか。


浴槽の奥には、左から座湯、電気風呂、寝湯と続く。
座湯は、足元にもジェットがあるので、背中と足両方から刺激を受けることができる。寝湯は特徴らしきものはなかった。


その寝湯のそばに、従業員専用のような扉があるのだが、この扉が露天風呂への出入り口である。


開けて入ると、外の冷たい空気が入ってくるので気持ちいい。目の前には小さな浴槽があって、さっそく中に入ってみると、それが水風呂だった。
かなりぬるめだったが、水風呂と知らなかったので驚いてすぐ足を引っ込めると、左に目を転じれば足元には板張り。水風呂の上に掛けられたもので、その隣が露天風呂だった。



出典:東京銭湯ホームページ引用
▲手前左に板張りが水風呂の上に置かれてある。奥が露天風呂


露天風呂の奥は坪庭になっていて、ささやかな木々が植えられている。その枝葉にLEDが巻かれていて、青いライトが明滅していた。
露天風呂も熱めで43~44℃ぐらいか。


そしてこれで終わりじゃないのがここの凄いところである。
その庭のところまで行ってみると、なんと左側に部屋がある。
まるで秘密の部屋のような配置。ちょっとしたサプライズをねらったものだろうか。
部屋は板張りの床になっていて、椅子と漫画本が左右に置かれており、奥にはテレビ。手前に故障していた製氷機。


そのような部屋(一部ではティールームと呼ばれていた)だから濡れたままでは入れないのだが、今までみたことのないサービスである。
中に入ると、奥の窓が開いているせいか、とても涼しい。もしかするとクーラーが効いていたのかもしれない。それなら夏でも外気浴ができて重宝するだろう。


このように色々と引き出しの多い銭湯のためか、非常に人気のある銭湯だった。客層も高齢者ばかりでなく若者も多い。
熱いお湯が苦手な人はちょっとキツいかもしれないが、今までに見たことのない銭湯を訪ねてみたいなら間違いなくここがオススメだろう。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 清澄白河
経路 南にまっすぐ
周辺の環境 飲食店

●空間演出
建物外観 地味なビル(マンション?)
壁画・眺望 タイル絵で江戸時代の橋
統一感 なし
置物 特になし
照明 ふつう

★設備
休憩所 脱衣場兼ロビー
脱衣所 脱衣場兼ロビー
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 ジェット、電気風呂、寝湯、水風呂、露天風呂
サウナ あり
温度 45℃前後
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 すごく真面目
清潔さ きれい
貸しタオル なし
備え付け なし

◆人
受付 40代半ばの男性
客層 高齢者や若者、外国人


【案内】

住所
〒135-0022
江東区三好1−2−3

電話番号
03-3641-9436

アクセス
都営大江戸線「清澄白河」駅下車、徒歩2分

休日
月曜

営業時間
15:00−24:00

土曜・日曜
13:00−24:00

※東京銭湯ホームページ転載