音の四季~風の彩

作曲家、しの笛・龍笛奏者、ジャズピアニスト、城山如水の徒然日記。
オカリナ、フルートの事も・・・・

皇国史観

2016年08月15日 | 戦場と戦争の歴史


ウィキペディアによると、

「皇国史観(こうこくしかん)とは、日本の歴史が天皇を中心に形成されてきたことに着目し、「日本民族」の統合の中心を「万世一系の皇室」に求める思想である。」
「明治維新後、政府は水戸学の影響を受け、皇国史観を「正統な歴史観」として確立していく。1889年に制定された大日本帝国憲法で“日本は万世一系かつ神聖不可侵の天皇が統治すること”(君主主権)と明記した。」

・・・と一応天皇の国家統治をうたっている。

しかし源平の合戦の後、実際の統治は鎌倉幕府に始まり、江戸幕府に終焉するまで武家による統治であった。

皇室史観を「正統な歴史観」とするのも、事実の歴史をみれば本当ではないのがわかる。
現在の「象徴天皇」以前の「お飾り天皇」であったことが見て取れる。

それに「皇国史観」の聖典ともみなされる「古事記」「日本書紀」いわゆる記紀に、多くの改竄が指摘されるにいたっては「皇国史観」も歪曲された歴史観であると考えられる。

天皇は権威の象徴として「君臨すれども統治せず」という理念の為、太平洋戦争においては、特に、軍部により政治利用された。
「天皇陛下万歳」「万歳突撃」の理念に利用された。

「1935年には天皇機関説事件が起きた。1940年には歴史学者津田左右吉の記紀神話への批判が問題となり、著作が発禁処分となった。一般の歴史書でも、皇国史観に正面から反対する学説を発表する事は困難となった。そして、第二次世界大戦が勃発すると、「日本は強い国、世界に一つの神の国(以下省略)」と記載した修身科の国定教科書『ヨイコドモ』が小学校に配布された。」(以上ウィキペディアより)

太平洋戦争時においては「皇国史観」による実質「洗脳教育」が行われた。
国家神道、治安維持法、教育勅語の3点セットにより、それはほぼ完璧に行われた。

まさに国家権力による「天皇利用」の構図であった。

記紀の研究まで弾圧の対象になる「皇国史観」であってみれば、それは科学的検証も不可能になり「迷信」となってしまう。

「第二次世界大戦での終戦によって、日本国憲法が施行され、国民主権が明記された。これにより、歴史学の古代史や考古学の研究が大いに進展した。また、「古代」「中世」「近世」「近代」「現代」といった名称も用いられるようになった。これらの歴史学は一般的に「戦後史学」と呼ばれ、戦後民主主義の流れの中で、皇国史観は超国家主義の国家政策の一環とし、「周到な国家的スケールのもとに創出されたいわば国定の虚偽観念の体系」(岩波ブックレット、1983年[1])と批判されて影を潜めた。」
(以上ウィキペディアより)

民主主義の現代日本にあっては「天皇は国民の象徴」であり、「主権在民」の現代にあっては、国を統治する主権者は「国民一人ひとり」であるわけだ。

「皇国史観」により太平洋戦争において亡国を招き、膨大な人命を犠牲にしたことを改めて思い出したい。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9A%87%E5%9B%BD%E5…2%E8%A6%B3

自分は現在の「天皇、美智子皇后」が大好きだ。
国民の象徴として、常に国民に寄り添う、その暖かいお心遣いの滲み出る公務にいつも感動を覚えている。




皇国史観
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9A%87%E5%9B%BD%E5…2%E8%A6%B3


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