太平洋戦争における日本の戦死者は軍人が230万人、一般人が60万人とされている。
軍人の中には「天皇陛下万歳」と叫んで万歳突撃で玉砕した兵士も多い。
万歳突撃による玉砕では日本軍人の戦死者が累々と延々と横たわっている映像がたくさん公開されている。
サイパン島玉砕の犠牲者は、戦死25000人、自決5000人
テニアン島玉砕戦、戦死8010人
グアム島玉砕戦、戦死18000人
硫黄島玉砕戦、戦死者18375人
沖縄玉砕戦、戦死94136人、民間人死者94000人
ビルマ・インド方面のインパール作戦 戦死60000人
これらの玉砕戦においては6割が名誉の戦死ではなく餓死であったとされている。
いかに悲惨な戦場であり、冷酷な大本営の命令であったかが分る。
さらに、陸・海・空の特攻作戦戦死者は14009名、そのほとんどが予備士官と下士官の若者であった。
中国、東南アジア戦線でも何十万の日本兵が戦ったが、そのほとんど、6割は餓死であったとされている。
本土空襲では200以上の都市が被災、死者33万人、負傷者43万人、被災人口970万人
そして広島、長崎の原爆投下。
大本営は本土決戦1億総玉砕を計画していたが、ついに敗戦を迎える。
この悲惨な戦争を主導したのが軍国主義・全体主義であり、その精神的支柱は「天皇現人神」とする「国家神道」であった。
現代の多くの若者日本人はこの事実を知らない。
「国家神道」とは「神道」と国家権力との政教一致による「神道の国教化」であった。
ここに思想・信条の自由、信教の自由はなかった。
靖国神社参拝を繰り返す政府要人達は、この事実をまさか忘れてはいないだろうと思うのだが。
いずれにせよ、「美しい日本」の為に悲惨な戦場に赴くのは若者達であり、国民である。
老齢の権力者は、若者達の命を犠牲にしても、自分達が戦場に赴くことは無いのである。
無謀で冷酷な大日本帝国・大本営のように。
そして、靖国神社参拝を繰り返す政府要人の姿に「大本営」復活の面影を感じている。