音の四季~風の彩

作曲家、しの笛・龍笛奏者、ジャズピアニスト、城山如水の徒然日記。
オカリナ、フルートの事も・・・・

黒髪の乱れもしらず・・・  和泉式部

2017年11月01日 | しの笛


黒髪の乱れも知らずうち臥せば まづかきやりし人ぞ恋しき
( 和泉式部集86 )


これは自分が一番好きな歌人、和泉式部の歌。

和泉式部の歌いぶりには、はっとさせられるものが多い。

何よりも温かい血が通っていて、体温を感じさせる歌いぶりなのだ。

達観したような「侘び寂」の世界ではなく、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%8F%E3%81%B3%E3…5%E3%81%B3

大きく動揺し、自身の心の動きにジタバタしている生身の人間を感じさせる。

この直截な歌いぶりは近代の与謝野晶子と共通するように思える。


ところで、しの笛の世界 というとなんとなく「侘び寂」を奏でるように思われだがちだ。
http://jpnculture.net/wabisabi/

もちろん、そういった世界を奏でるのに、しの笛は最適だと思えるし。
また、そういった世界を奏でる曲も多い。

しかし「播州しの笛」のもう一つの面は、温かい血の通った「恋歌」の世界だ。

慕う恋、忍ぶ恋・・・男女の世界には様々な情感が流れ、溢れている。

それらの想いをひっそりと、あるいは切々と奏でているのが「播州しの笛」でもある。

生身の人間の心模様を奏でるのが「播州しの笛」なのだ。


播州城山流しの笛(篠笛)教室  秋のお稽古 2017
https://hyocom.jp/blog/blog.php?key=282455




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