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ブログ版 シュプリッターエコー

年金のハギ取りたくらむ野田首相―死神の法律

2011-10-02 17:40:00 | セイジ
 野田首相の新しい政府が厚生年金の制度を変えようとたくらんでいます。
 これからは夫と妻の立場を平等に扱います、と表向きはなにかいいことのように見せていますが、裏があります。
 夫と妻のどちらかが死んだら、死んだのをいいことに,、年金の半分をハギ取ってしまおうというのが裏に隠されているコンタンです。
 こんな法案を出そうともくろんでいる民主党の新政府には、もうがっかりです。

 ここ十年くらい、ぼくはずっと民主党を応援して、衆参両院の選挙でも地方議会(兵庫県議会、神戸市議会)の選挙でも民主党の候補に投票してきましたが、次の選挙からはもう止めです。
 自民党がこの法案をつぶしてくれる方向に動くなら、これからは国政でも地方議会の選挙でも自民党に投票します。

 神戸新聞の報道(9月30日)によりますと、厚生労働省(小宮山大臣)がねらっている改革というのは次のようなものです。
 まず各家庭に支払われる金額ですが、それは今の額のまま変わりません。
 ただその内わけが変わります。
 今はたいがいが夫に全額が支払われ、妻(専業主婦)はそれに乗っかる形になっています。
 それを、夫と妻に平等な権利を認めて、半額を夫に、半額を妻に支払う形にするというのです。
 家庭は夫と妻がいっしょに支えるものだという今日の考えからは、進歩のように見えるでしょう。
 しかしその進歩をよそおって、じつは裏に実生活の退歩を隠しているのです。

 夫婦がともに生きている間は、受け取る金額が今と同じなわけで、何も変化はありません。
 ですが、一方が死んでしまうと、その死んだ夫あるいは妻の年金がそこで消えてしまいます。
 今の金額の半分をハギ取ろうという仕掛けです。

 夫が残った場合は、きっちり半分がハギ取られてしまいます。
 妻が残った場合でも、今なら遺族年金として全額の四分の三が支払われますが、それが四分の二(二分の一)に減らされてしまうのです。
 夫か妻が死ぬのを待って、それをいいチャンスに、半額を召し上げようというわけです。
 死神が考え出したような法律です。

 ぼくの場合にあてはめますと、年金が一カ月で20万円そこそこですから、それが10万円ちょっとに減額されてしまいます。
 借家住まいをしてますから、家賃を払うと、月々2万円ほどで生活しなければなりません。
 電気代、ガス代、水道代、保険料、医療費(ぼくは持病で週3回の通院です)と月々の必要経費を数えていくと、もう食うや食わずという状態になるのです。
 連れを失った悲しみもそこそこに、安いアパートを探すために奔走し、転居に忙殺され、あすからどう食べ、どう着ていくか、もうとほうに暮れるほかありません。

 どうせ、高給取りの厚労省の官僚が考え出したことでしょう。
 庶民の生活の実感など、考えてくれといっても、どだい無理なことでしょう。
 しかしそんなものをそのまま出させる野田首相の感覚っていうのも、庶民からずいぶんかけはなれたものに思います。

 まあ、野田さんていうお人、自分は十分に裕福なお育ち(父は高給取りの自衛官)なのに、まるで貧乏な家の出であるかのような、お涙ちょうだいの演説をして、それで首相になった人ですから。
 ドロの中をはうドジョウのように刻苦勉励(こっくべんれい)、一歩一歩ここまで来たというようにしゃべったら、日本の庶民にはウケるだろう…。
 きたない、というよりむしろ、いやしい下心。
 それにしても、まあ、日本の国民のほとんどが(もちろんぼくも含めてです)その三文芝居にあっさりだまされたんですから、おひとのいいこと…。

 こんな悪法、ぶっつぶさなければならんでしょう。
 もし自民党がぶっつぶすほうに回るなら、ぼくは民主党から自民党へクラ替えです。
 仲間からヒヨリミって言われたって、かまいません。
 背に腹が代えられるものですか。