しゅぷりったあえこお nano

ブログ版 シュプリッターエコー

解散・総選挙なら、脱原発を争点に

2011-06-26 19:31:00 | セイジ
 首相の菅さんは一日に何度となく解散・総選挙のことに思いをめぐらせているでしょうね。
 むろん、そんなことはオクビにも出しませんが。

 マスコミの中にも、解散・総選挙で国民の信を問え、という意見が出始めました。
 いまのところ、おもに自民党寄りのところから出ていますが。

 東日本大震災や原発災害のこの緊急時です。
 政治屋たちの権力闘争のお先棒をかつぐような、そんな総選挙に巻き込まれては、国民はたまったものじゃありません。

 ただ、これを争点に解散・総選挙が行われるのなら、それは国民も納得できるというテーマが一つだけあります。
 これが争点の中心に据えられるのなら、そういう解散・総選挙はむしろ望みたいという、そういう争点です。

 ほかでもありません。
 「脱原発」です。
 巨大な災害が今まさに進行中の、火急のテーマですからね。

 今の政争の根源に原発問題があることは日に日に明確になってきています。
 原発推進を守ろうとする議員たちと、原発批判を進めようとする議員たちの対立です。
 
 菅さんが原発批判の側に傾いていることは、これはたぶんもう見た目の通りでしょう。
 東京電力がなんとか隠そうとしている災害の現実を、枝野さんとのコンビで曲がりなりにもコジあけてきた、その努力は国民のなかにもジワジワ浸透してきています。
 ウチのカミさんなんか、はじめはまったく菅不信派だったのですが、最近になって大いに意見を変えました。
 「最初から今くらいはっきりモノを言ってたら、わたしも応援してたのに」
 原発への菅さんの対応が彼女の評価を変えたのです。
 
 自民党総裁の谷垣さんが脱原発を唱えたら、これはまったくのお笑いです。
 しかし菅さんが脱原発を標榜(ひょうぼう)したら、国民の大半がこれに共感するでしょう。
 いままで何をしてきたか、それがものをいうのです。

 脱原発に関するかぎり、自民党は身動きがとれません。
 原発は自民党の原罪です。

 どうでしょう。
 脱原発に賛否を問うという、今最大の国民的な緊急課題で、菅さんが解散・総選挙に踏み出しませんかね。
 原発解散はきっと小泉さんの郵政解散どころじゃないですよ。
 たぶん一発逆転、民主党の歴史的な大勝になるでしょう。
 国家の基盤を構築しなおした首相として菅さんの名も日本の歴史に残るでしょう。

菅さん、粘れ!―脱原発

2011-06-21 18:54:00 | セイジ
 わが家のベランダの前に電線がかかってましてね、この電線がカラスの会議場の一部なんです。
 一部だというのは、ほかに前のマンションの屋上の手すりだとか、古い給水塔だとか、携帯電話の中継塔だとか、それらも全部が会議場で、町ぢゅうのカラスが来たのかと思うくらい年に数回、ここにダークスーツの紳士淑女が集まってカアカア、ガアガア、ギャアギャアとやるんです。
 いつもは一日で終わるんですが、今回はきょうで三日連続。
 察するに、どうやらカラスの国にも、カンザブロウか、カンクロウか、カンジュウロウか、カンさんというのがいて、そいつを首相の席から追い落とすために論議が沸騰しているようなのです。
 うるさいんです、カラスの国のカン騒動。

 でも、カラスの国にはマスコミというのがないようですから、まだマシですかね。
 ぼくらの国ではこれに浅薄なマスコミのドタバタも混じりますからねえ。

 きょうの朝日新聞なんかひどいものです。
 菅ヤメロ、菅ヤメロ。
 社説もけっこう感情的でしたが、編集委員さんのご主張なんか、もう、絶叫調。
 「もはや限界を超えた」という一文で始まるんですから。
 新聞記者が絶叫するとね、読むほうはシラケますよね。

 もちろんちゃんと核心を突いていれば、まあ、読み終えて時間のムダだったとまでは思いませんけど。
 ただ、このままでは政治が進まないから、ヤメロ、ヤメロ。
 何が根本の問題でこうなっているか、そこのところがきわめて薄い。

 核心はやっぱり核でしょう。
 核反応。
 原発災害。

 菅追い落としの背後に“原発隠し”があることは、ちょっと政治を見ている人ならば、もう先刻承知のことでしょう。
 菅―枝野のコンビは、まあ、十分といえないながらも、原発災害の現状を国民の目に明かすことに努力を重ねてきた。
 前の自民党政権だったら、絶対にこうはなっていない。
 東京電力はじめ、電力業界、そしてそれを支える産業界を守るために、国民に知られて不都合な事実は隠しまくったにちがいない。
 菅―枝野のこの“やりすぎ”が経済界には不満なんです。

 経団連の会長さんなんか、もう超論理というべきか、ナリフリかまわずというべきか、殿ご乱心のようなことをおっしゃってたじゃないですか。
 「菅首相がやめなければ、子供の教育に悪い」
 、
 カラスのカンさんの追い落とし劇の理由はいまひとつわかりませんが、わたしたちの菅騒動の本当の理由はますますはっきりしてきました。
 原発災害を今の調子で国民の前に見せていこうとする菅―枝野ラインと、それを弱め、あわよくば災害を隠そうとする経済界および経済界と結びついた政治屋たちとの対立。

 菅さんにはむろんたよりないところもありますが、いま名前があがっているだれが次期首相になっても原発災害は国民の目から隠される方向に進むでしょう。
 菅さん、枝野さん、まわりからどれほどゴチャゴチャ言われても、ねばれ。
 とことん粘って、脱原発への道すじをつけてほしい。
 それが歴史の未来であることは、やがて歴史があかすでしょう。
 こんなふうに見ている国民も少なくないことを、知っておいてもらいたい。

 菅政権が終わって、原発対策が後退するようになれば、ぼくらはきょうの朝日新聞の朝刊をもう一回読みなおすことにいたしましょう。
 1911年6月21日の朝日新聞朝刊です。

関電にかみついた橋下知事―原発問題

2011-06-12 21:36:00 | 社会
 大阪府知事の橋下さんが関西電力にかみつきました。
 関西電力社長の八木さんが「原子力発電所の休止がこのまま続くとこの夏は電力不足に陥るので、すべての顧客に15%の節電を要請したい」と発表したのに対して、橋下さんは「15%の根拠がわからない。原発を止めたらこうなるぞとほのめかして、原発の再稼働へ人々の考えを誘導しようとしているとしか思えない」と強い拒否反応を示したのです。

 橋下さんの言うとおりだ、と思いました。
 橋下さんはいま国民の大半が心の中で疑っていることをスパッと言ってくれたと思います。

 だいたい東京電力の計画停電(ケイカクテイデンなんて、言葉自体がウサンくさい変な造語です)にしてからが、国民をドウカツするような陰湿な空気がありました。
 たぶん東電の首脳たちは、被害がここまで深刻になるとはまだ考えていなかったのです。
 原発がやがて再運転にこぎつけられるだろうと考えて、その前に反原発の風潮をたたいておこうと、おそらくそんな下心があったのです。
 で、ちゃんとした準備もせずに、計画節電なるものをぶちあげた。
 原発が止まったら、こんなことになるんだゾ!

 それに首相の菅さんまで乗せられて、今から考えるとお笑い草の、あの官邸からのおおげさな「停電発表」。
 けっきょく、場当たり的な東電の策謀で、日々、計画なるものの無計画ぶりがさらけだされて、首都あげてのあのドタバタ混乱劇。
 
 関電の八木社長の言い方にも、いまなお国民の切実な危機感からはずいぶん遠い響きがあります。
 橋下さんらが作ったせっかくの下からの節電計画(5~10%)は歯牙(しが)にもかけず、オレたちに従え、という高圧的な態度。
 トノサマのような気持ちで思うままに経営を続けてきた独占企業のごうまんさです。

 それに、今は狙いがとにかく原発を守るというところにあるものですから、市民の声に繊細な心を働かせる気などはじめからないのです。
 市民の声を聞けば聞くほど、原発の廃止へ流される、そういう危惧(きぐ)も関電首脳にはあるでしょう。

 でも、まあ、橋下さんも一筋縄(ひとすじなわ)ではいかない人ですからねえ。
 今の姿勢をどこまで貫くかは、疑問符がつきますけれど。

 しかしとにかく現時点では、ふつうの首長ではなかなか言えないことをめざましく言ってのけたわけで、見上げた知事であることは確かです。
 多くの国民が溜飲(りゅういん)をさげたことでしょう。
 
 ヤッタゼ、ベイビー。
 できれば、ベイビー、もっとヤッテよ。

まだやってる、政治屋たちのバカ騒ぎ

2011-06-05 20:50:00 | セイジ
 原子力発電所の原子炉にも心があって、アタシャあの男が嫌いだから、あの男が首相のうちは猛毒の息を吐き散らしてやるんだから、なんて思っているというんなら、首相下ろしのゴタゴタにも少しは意味があるでしょうけど…。
 まだ、やってますよ。国会という“政治屋島”のバカ騒ぎ。

 権力闘争?
 けど、権力闘争って、もうちょっとスゴい響きありません?
 レーニンの権力闘争とか、ヒトラーの権力闘争とか、毛沢東の権力闘争とか…。
 
 日本の“政治屋島”のいざこざは、なんだか卑(いや)しいし、あさましい。
 だって、あれ、一皮むけば、守銭奴みたいなゼニ争い。
 あぶくゼニをせしめようという、コソクな競争。

 東北の震災地の復興には巨額の金が使われます。
 原発被災地の復興にも巨額の金が使われます。
 ジャブジャブ税金が使われます。
 ゼネコンをはじめとする業界にとっては、さすがに表だっては言えないけれど、この不況時代にありがたすぎる国内最大の新市場。
 これからガッポガッポともうかる場所。
 住民の地獄が、ゼネコンの楽園。

 だから、仕事をせしめるためだったら、誠心誠意、時の権力者に天井なしでみつぎます。
 裏金の大コヅチ。
 
 とりわけ東北が出身地のセンセイには、地元がゼニの海になるわけで、権力の主流にいるか、外にいるかでは大違い。
 ねえ、そこにいらっしゃるそのアナタ。

 原発災害にも隠れたウマみがあるわけで、“原発隠し”や“東電隠し”へ政治のカジを戻します、と誘いをかければ、電力業界や産業界からヒッソリと、ガッポリと。
 魚心に水心、巨魚のココロには洪水のココロ。
 ねえ、ゲンパツ族でいらっしゃるそのアナタ。

 しかも、これ、みんな、結局は税金。
 国民が納めた金が、一見そうとは見えない回路を通って、政治屋さんのフトコロへジャアジャア流れ込む仕組み。
 笑いが止まらないアブク銭。
 
 だから、権力を寄こせ、権力を切り売りにしろ、権力に一枚かませろ、とハチの巣をつついたような大騒動。
 ガヤガヤ、ネチネチ、ダラダラ、ビクビク…。
 タカリが本性の政治屋なら血マナコになって、ある意味トウゼン。

 まあ、続くでしょうよ。
 政治屋島のゼニ盗り合戦。

 けど、あすの日本をつくるのは、もう彼らではないですね。
 被災地の最前線で、災害の現実と日々ほんとうの戦いを繰り広げている多くの人。
 日本は今、あの献身的なひとたちの中で生き続けているのです。
 日本は今、壊滅した大地のその上で新たに立ち上がろうとしています。
 ぼくらはぼくらの心をそのほんとうの日本へ寄り添わせたいと思います。