社会科学上の不満

政治・経済上の不満のハケ口(左翼出入り禁止)
外交と防衛、歴史と現状についての不満のハケ口。(観念論の方は出入り禁止)

医療の地域格差

2014-04-12 00:01:38 | 社会常識と教育

 これは、本当は医療のタブーの一つであるが、首都圏、中京圏、近畿圏、以外の地方都市では助かる命も助からない。

地域による医療格差は想像を絶するモノがある。医師の人数などマスコミでも騒がれているが、そんな事ではない。

 例えば癌治療、医療保険に承認されていない、画期的治療方法が多数ある。臨床段階は終了しているが、保険適用外とされる治療方法である。

 この差は驚くほど大きい。通常の大病院で見捨てられた末期癌患者でも助かるケースが多数ある。保険適用外であるため300万円ほど治療費が必要である。重粒子線治療、中粒子線治療、遺伝子治療、などなど多数ある。が、多くの人はそれを知らない。

 また、これらの保険適用外の最新治療法は主に大都会にしかその病院がない。知人が末期癌でその地方の大病院に見捨てられたが、都会の遺伝子治療のクリニックで治癒した。

その知人に頼まれ地方の大病院の担当医に話を聞きに東京の親友ということで行った。「遺伝子療法もいい加減な療法が多いがどのような療法ですか?」とその担当医に問われた。「CDC6」とぶっきら棒に応えた。担当医師の表情が変わった。地方の大学病院など大病院の医師は、さすがに医学論文を読んでいる、が、未だ現実にどのようなものか知らない。

 

 心臓の弁の再形成手術を行うため入院していた時、九州の地方都市の市民病院の事務長が入院していた。「なぜ、九州で手術しないのか?」と私が問うと、「そんなところに行っても殺されるだけ。地方と都会との医療格差はそれ程酷い」と応えた。

 

 難病からの生還は、お金の問題もあるが、医療情報の問題もある。情報を知っているか知らないかの差は大きい。助かる命も助からない。

 医療関係の仕事をしてきた方はご存知であるが、都会は医大が幾つもあり競い合っている。地方は県に医大が一つだけのところが多い。競争は起きない。「あそこの病院でダメだったのだから」と本人も家族も納得してしまう。権威による諦めである。

 生き汚いくらい「生」に執着しなければ、その医療情報を入手できない。また、地方都市では助かる確率が低くなる。お金の問題もある。しかし、情報がなければお金があっても生存できない。「生」にしがみ付く生き汚さが、生還のカギの一つである。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする