米シェール油に価格戦争宣言、OPEC総会でサウジ石油相
[ウィーン 28日 ロイター] - サウジアラビアのヌアイミ石油鉱物資源相が前日の石油輸出国機構(OPEC)総会で、米国のシェール油ブームに対抗する必要があるとして、減産に反対していたことが分かった。減産を見送ることで原油価格を抑制し、米国のシェール油生産業者の収益を圧迫すべきと強調したという。関係筋への取材で明らかになった。
減産を主張していた非湾岸諸国のOPEC加盟国当局者に近い筋は「ヌアイミ氏は米国との市場シェア争いに言及した。サウジが市場シェア争いを望んでいるため、減産を主張していた加盟国はサウジの意向に沿うしか選択肢がなかった」と明かした。減産を主張したある加盟国の代表も、納得していないが従うしかなかったと述べた。
(以下略)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0JC1XQ20141128
これはかなりヤバイニュースだ。しかも「でもやっぱロックフェラーファンドが石油関連銘柄から撤退したのは凄いことなんだな」との書き込みもあった。この真偽は世界経済の根本に関わる問題である。
1944年それまでの基準通貨が英国のポンドから米国のドルに変わった。1971年のニクソンンショックで金との兌換が廃止され、石油を購入できる唯一の通貨としてドルが基準通貨の地位を守った。これはIMF体制だから可能だったと思える。
石油は米ドルでの決済が決まっている。これは、ドルの基軸通貨としての信認を担保するためであり、米国とサウジのギブアンドテイクの関係は相当根深い。つまり、米国がドルの価値を下げたいと思えば原油価格を上げることでサウジの利益を保証し、逆に米国が原油価格を下げたいと思えばドルの価値を上げることでサウジの利益を保証する。そんなズブズブの関係にある両者が、一方の意向を無視して勝手に原油価格の上げ下げをすることはない。これは、前の人も言っていた通りロシアを追い詰めるために米国がサウジにそうさせたのであり、米国とサウジはグルだ。 との書き込みもあったが、現在ロシアに対してというよりは米国内の赤字に対しての何らかの方策ではないのか?
「ユーロ」では足元が危ういし「円」は軍事力の裏づけがない。ドルに代わるべき通貨がない。中国が元の経済圏を作ろうとしているが、コピーや捏造、まして情報の透明性(報道の自由)が無い中国の元では国際金融が成立しないため基準通貨に成り得ない。そう考えるとドルの信用の裏付けを石油から別の物に変更するのではないか?米国が基準通貨の美味しさを手放すとは考え難い。
いずれにしろ「後30年で石油がなくなる」として金との兌換ができなくともその金の代わりを石油にしてドルは基準通貨でいられたのが、1971年である。40年以上経過しているぞ。
その石油に代わる何かがあるのだろうか?いずれにしろ「石油土人」と呼ばれる中東、特にサウジアラビアなどの王国は「民主主義」と一番相容れないハズである。
現在の石油価格の下落でISISの資金源も激減しているのは確かであり、ISISに援助しているのはガルフ(湾岸諸国)の金持ちであることも確かなことのようだ。
余談だが、モーゼが十戒を受けたシナイ山はどこなのか不明であり現在の地図には「シナイ山?」と末尾に「?」が表記されているモノも多い。本物のシナイ山を探した学者の本を読んだことがあるが、サウジアラビア内の軍事施設地区に本物のシナイ山はあるそうだ。対イスラエル用の基地のため外国人は一切入れないそうだ。筆者の学者は潜入に成功し必死に逃げてその話を基に小説化したそうだ。添付された写真が多い小説だったが、題名が思い出せない。アカバ湾も干満の差が激しい場所ではモンサンミシェルのように干潮時膝下ぐらいの水深になるそうだ。そのため付近には座礁した船の残骸が多いそうだ。海が割れると言うやつか?この地を研究したい学者は数多く居るはずである。ユダヤ教・キリスト教・イスラム教も旧約聖書は聖典であり、モーゼの十戒は、我々日本人からすると理解できないほど彼らには重要なものであるそうだ。
話を戻すが、サウジアラビアなど(OPEC)と米国との関係が揺らぎだしたことは確かなようだ。つい先日、ガセだと思った記事が夕刊紙にあった「OPEC解体」。まんざらでもないのかな?
年末から来年にかけて世界が激変する可能性が高い。「金本位制復活」ありえない話ではない。
金本位制復活の噂は1980年代末に長谷川啓太郎氏が唱えていた。当時日本のバブル期でもあり、鹿児島県の串木野の金山(住友鉱山?)は世界最高の含有率を誇る金山で日本に有利になりすぎる(1985年のプラザ合意でせっかく日本経済の勢いを止める算段をしたばかり)。そのような理由から流れたと私は考えていたが。
まあ我々庶民には直接的に関係はしないが、仕事面での影響は出るであろう。金融関係者には大きなショックとなるであろう。
それとも別の何かか?