12月8日は真珠湾攻撃の日である。米国人のリメンバー・パールハーバーの恨み言が薄れたのは、リメンバー・ジョンレノンだったような気がする。日本人の若い人たちはもう「真珠湾」の単語で戦争を思い浮かべることはできないようだ。昨年、学習院に通うバイトの男子学生に尋ねたら、日本が米国と戦争したことさえ知らなかった。それでは中韓の一方的な言い分がまかり通ってしまう。これは失礼だが親の責任である。
唐突であるが、中国とは現在「中華人民共和国」を指す。しかし、第二次世界大戦終了時点の中国とは「中華民国」のことであり、現在の台湾政府である。終戦時日本の海軍は駆逐艦が相当数残存していた。
その中には数多くの海戦を生き残った幸運の不沈艦と呼ばれていた、大和の沖縄特攻にも参加した駆逐艦「雪風」も含まれていた。
海上自衛隊の最初の護衛艦の名が「雪風」である。このことからも理解できるように「雪風」は日本の幸運のシンボルだ。艦名の表記は戦前は「ユキカゼ」であり戦後は「ゆきかぜ」である。
その駆逐艦「雪風」を戦時賠償艦として譲渡されたのが「中華民国」である。そのほかにも「霜月」などの駆逐艦数杯(艦)を中華民国は譲渡されている。
この時の中華民国の首長は蒋介石だった。蒋介石はソ連が提案した日本の南北分割にも反対した。日本と中国との賠償問題は1947年には決着し、戦時賠償艦として数隻の駆逐艦が日本から中国(中華民国)に譲渡された。
その後1949年中華民国にとって代わった中華人民共和国が中華民国の正当な後継政権であるならば、メリットもデメリットも継承しなければならない。国連の常任理事国の地位を継承したように、日本との戦時賠償の終結も継承しなければならない。それが国際政治での慣行であり、近代法の原則である。個人の相続も財産も負債も両方相続する、同じである。
田中角栄元総理の時中華人民共和国との間でこの原則を貫いた外務省の官僚に、毛沢東も「あなたは素晴らしい部下をおもちだ」と田中角栄元総理に発言したそうだ。が、中華人民共和国はその外務省を30年掛け骨抜きにしてきた(チャイナスクール)。
また、朝日新聞をはじめとした左翼系マスコミは「国と国はそうかもしれないが、中国国民にはなにもしていない」などと国際法を無視する発言や記事を掲載してきた。
日本と中国との間では既に戦時倍賠償問題は決着しているのが国際法からも明確である。
それでも「中国国民に賠償しろ」と言うことは「日本に内政干渉を行なえ」と言っていることと同じことである。