知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

帰宅期間が終わりました。

2009年08月20日 | Weblog
1週間の帰宅期間も終わり、ようやく元の状態に戻りつつあります。


たった1週間でしたが、いろいろなことがありました。また帰宅された利用者の方も、変化のあった方もいました。


たった、1週間で7kgも体重が増加した方(この方はいつも帰宅後に同じ状態になります)。また、帰宅時に保護者に我がままを押し通していた方(戻ってくると、それが出来ずに施設との差に少々とまどいを見せます)。帰宅中に、本人の定期薬が十分に飲めずに、やたらとハイテンションで戻ってこられる方(保護者の放任や、薬に対する理解がない場合や、否定的な場合・・・等)。

帰宅中の事件も・・・。居室のロッカーの引き出しから、衣類がすべて紛失したこと(帰宅中の方のものです・・・未だに見つかっていません)。他人の居室に入り、様々な物品を隠した方(わずかなすき間に入れてしまいます)。帰宅中に転倒し、骨折し入院した方。

逆に、保護者の協力があり、今までよりも良い状態で帰宅された方もいました。


帰宅期間は、利用者にとっては大きな楽しみのひとつなのでしょうが、保護者の方の本音は・・・?

素直に子供の帰りを楽しみにされている方もいますが、最近は保護者も高齢化し、1週間の間、一緒にいることが少々大変だ・・と言われる方が増えてきました。10年前では考えられなかったことです。


帰宅時に保護者の方にお話を聞き、本音を聞かされて、少し残念に思うこともあれば、納得出来る部分もありで、いろんな想いがあります。



そういったことが増えることで、徐々に帰宅期間も短くなり、帰宅出来ない利用者の方も増えています。それは重度の方なら、なおさらですね。

悲しいことでしょうが、ある意味、しかたないことでもありますね。施設側もそういった体制で取り組むようになってきました。



「居心地」という意味では、どちらの方がいいんでしょうね?

たった1泊でもいい、帰りたい・・・と思われる方や、1週間も長いから、早く施設に戻りたいと思う方(少ないかな?)、それぞれに気持ちはあるでしょう。


私たち施設職員としては、「居心地」のいいところだ・・と言われれば、確かにそれがベストなんですが、複雑な心境でもあります。




さて、まだまだ暑さの残る毎日ですが、みんなそろってまた楽しく過ごしたいですね。
コメント
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