知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

いろいろな事件が・・・

2015年06月16日 | Weblog
元知的障害者施設関係の仕事をしてきたためか、世間でニュースになると、さすがに気になりますね。


例えば、つい最近では・・・


福祉施設で虐待の疑い 元職員を逮捕(6月10日・NHKニュース)

「陰部切る」はさみで障害児脅す 京都の施設職員、虐待疑い(6月12日・京都新聞ニュース)



少し前なら・・・


障害者就労支援施設の南高愛隣会で暴行や性的虐待(2月26日・政治経済関係)


これについては、「障害者施設における虐待事件はなぜ起こるのか―福祉労働者の視点から考える―」と題して、大学の准教授の方が説明されているので、一読されるといいと思います。
( http://bylines.news.yahoo.co.jp/fujitatakanori/20150227-00043399/ )



さて、自分自身が”施設内暴力”(というでっち上げの)事件で任意退職させられたこともあるのか、そういった事件には、関心があります。

確かに、今回起きた事件については、反論を挟む余地はありません。証拠も残っているようです。



山口県の事件などは、施設長自体が相当問題があった・・・と聞いています。すでに役所や保護者内でも、当然職員内でも問題になっていたことでしょう。対応が遅すぎた感は拭えません。

また、京都の施設の問題も、実は私も近畿圏内の施設に勤務していたため、この施設に友人もいました(すでに退職していますが)。

そのため、内部事情を聴いたこともあり、より考えなければならない問題だと思いました。




すでに、ここ数年前から障害者施設の虐待・暴力事件のニュースはときどき現れます。かといって、大きく問題化され、国会で検討されるほどの懸案事項にはなりません。少し話題になり、すぐに忘れ去られる感じもあります。世間的な問題としては、小さいのかもしれません。



こうした虐待・暴力事件が世間で明るみになるほど、施設内で自浄作用が起きていないのか、職員(施設長を含む)が自覚していないのか、習慣化してしまっているのか、(中には、事件のもみ消しもあるようですが・・・)そこは分かりません。



山口県の事件など、施設内に隠しカメラが設置され、それが決定的な証拠にもなったようです。(これは自浄作用が全くなかった例ですね)


特に、重度の知的障害者の方を中心にした施設では、被疑者である重度の方が、自ら”訴えられない”ということがあり、虐待や暴力(言葉的なものも福含め)を受けても、文句も言えず、その場でおさまってしまっているという現実があります。


ただ、職員が単一で対応していることは、まれで、常に複数の職員が数名の利用者の方を対応していると思います。(そうでない場合は、そこが問題ですが・・) つまり、”間違った対応(暴力・暴言・放置・無視等)をしていれば、他の職員が気づき、注意するのが本当です。

もし、それを見逃していたり、対象職員が怖くて(または先輩職員等)注意出来ない・・等があれば、上司等に相談すればいいことです。

これが自浄作用でもあります。



保護者から(つまり被害者本人の状況から)の疑問、また現場の証拠を取る(隠しカメラ等)などは、もってのほか、施設がうまく機能していないことを物語っています。そういった施設で生活する(また作業する)利用者は不幸そのものですね。




まあ、私の場合はそれを逆にうまく利用されて、訴えた職員自身の利益を得るために仕組まれたワナ・・・だったのですが。まあ、その問題は以前にも記述したので、今回はこれ以上は・・・



過去には、”訓練”や”更生”という名の間違った方法を取られていた時代もありました。(昭和の時代です)


現在は、知的障害者についての研究もなされ、対応方法も様々に考えられ、一般の施設では職員も意識を持って取り組んでおられると思います。



こういった旧時代的な考え方を持った職員(また施設長)がおり、改善されない場合は、内部告発という方法もしかたないと思います。
まあ、それに至る過程は、どちらかといえば悲しい状況ですね。(施設としての機能が全くなっていないです)



こういった事象・事件が、もっと世間が注目してもらえるようになれば(あまりいいとは言えませんが)、ある意味これをきっかけとして、社会的な改革の議題に挙がることが必要です。忘れ去られたり、違う業界の話だ・・・みたいに、一時的なものでは、社会的に障害者問題がクローズアップされることはないのでしょう。



この問題については、また改めて投稿したいと思います。


コメント
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