知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

知的障害者施設の虐待事件が複数・・・

2016年06月25日 | Weblog
昨日のニュース記事に、京都の知的障害者施設での虐待事件が報道されていました。


「障害者施設職員が虐待、入所者重傷…京都・南丹」(YOMIURI ONLINE より)
http://www.yomiuri.co.jp/osaka/news/20160624-OYO1T50031.html

※他のサイトでもいろいろ載っています。




正直、またか・・・ という感じです。



この施設は、知り合いもいたため、(現在の段階での)詳しい事象について聞きましたが、まあ状況はどうあれ、実際に利用者の方が怪我をされている事実は、否定できませんね。この事件も、保護者からの訴えで明るみになったようです。


現在、友人が同様の知的障害児施設での傷害事件で起訴され・裁判中であることを考えると、いろいろ思うことがあります。


確実に目撃者がおり、傷害という事実が残れば、いくら施設側や他の職員が擁護しても、その事件が否定されることはありません。

ただ、その目撃者が実際に見ていないのに、さも事実かのように話す場合もあります。(それは、何かの目的を持っているためでしょうが・・・)



モニター映像(施設内カメラ)や、目の前にいた職員や一緒に対応した職員、またある程度正直に証言できる利用者の方がいれば、その状況が擁護出来るレベルなのか(当事者や他者に大きな危険が予想される)、全く予想できない事故なのか、衝動的な事象なのか、故意なのか・・・等が分かると思います。


その事件によって、同じ報道がなされても、内容は違うものになります。

ここが一番、大事です。


一般世間の事件でも同様で、暴行事件や傷害事件等、結果だけが報道されますが、その事象の内容は・・・というと、詳しくは表に出てこないことが多いですね。どんな原因があり、経過があったのか? 

(よく殺人事件を起こした犯人を、精神鑑定に・・・なんてありますが、元々精神的におかしくなったからこそ、殺人を犯すんだろう・・・と思いますが・・・。まあこういう場合も、精神状況もそうですが、原因と経過は重要です。)




老人施設や障害者施設内では、何が行われているのか? なぜ、こんなに傷害事件が多いのか? なぜ、職員は暴言や暴力をふるうのか?
普通に介護や支援は出来ないものなのか・・・

もちろん暴言・暴力は認められるものではありませんが、こういう原因に当たる部分を、もっと掘り下げる必要はあると思います。



施設に限らず、自宅での介護中や、保護者が障害を持っているわが子に対し、暴言・暴力をふるうことはあります。事件にもつながっています。

単純に、悪いことだから・・・では済まないですね。


それに至る原因・過程を考えれば、同情・擁護の余地がある場合も多いです。


それでも、一旦事件が起きれば、マスコミはその事実だけを報道します。さも、事件の当事者は極悪人かのように・・・・


ときどき社説等で、もっと内容の証左を・・・と論じられることはありますが、極一部で大きな影響力は持ちません。



老人施設や障害者施設では、どんな生活があり、どんな介護・支援がなされているのか、保護者でも実際に体験してはいないため、あくまでも職員からの説明や、その対象者である利用者の方からの話や、そのときの様子からでないと、分かりません。

ましてや、業界が違えば、興味・関心もないだろうし、報道があれば「怖いところだなあ」とか「悪いことをする職員がいるんだ」的なコメントになると思います。


結果的には、事件報道だけが残り、実際の内容はうやむやになってしまう・・・そんな事件がほとんどです。



少し、文字数が増えてしまったため、その検証については、次回の投稿で考えていきたいと思います。


コメント
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