知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

一泊旅行

2017年11月16日 | Weblog
少し報告が遅れましたが、先週の木曜・金曜にかけて、2年に1度行っている作業所の一泊旅行に出かけました。


2年に1度・・・というのは、いわゆる旅行積立金というものがあり(希望者のみ)、その金額が一泊旅行に行けるだけ溜まるのが、おおよそ2年・・・ということですね。その間は、日帰り旅行(近場)に出かけています。


ただ、いずれも希望者のみなので、実際の参加者は、利用者の方全員の半分にも満たしていません。特に精神疾患を患っている方は、自ら参加を控えている感じも見られます。
また、移動の問題もあり、どうしても身体障害(特に車椅子)の方は、不参加になってしまいます。(場所等を検討すればいい話なのですが・・・)


そんな状況の中、今年も実施されました。(初の参加者も2名いました)




私自身は、元々パート勤務のため、不参加の予定でしたが、急遽所長の急用のため、旅行2日前に引率参加になりました。

元いた施設(27年半)や、2年前に勤務していた作業所の一泊旅行にも参加していたので、特に急な参加でも問題はありませんでした。



利用者12名に対し、職員が4名(そのうち初参加の職員が3名・・・)で、やや不安も感じながらの出発となりました。




目的地は、1日目が須磨水族園、当日の宿泊地が兵庫県の中部に位置する塩田温泉でした。2日目は、メインの姫路セントラルパークです。


25名程度乗車可能のサロンカー(観光バス)で1日目朝9時に出発。





高速に乗って、途中2度ほどのトイレ休憩をはさみ、現地・須磨水族園に到着。

もう11月初旬・・・ということで、お客さんも少ないだろう・・・と思っていたのですが、これがなかなか・・・。


時季的なものか?日時的なものか?偶然、多くの他の団体と出くわしました。



ちょうど、1年半前に、この須磨水族園に来たのですが、そのときは団体が全くなく、ガラガラ状態だったのを覚えているので、この日の賑わいが意外でした。

特に小学校や幼稚園の団体、また同じ施設関係の団体にも出会いました。


イルカショーなどは、逆にお客さんが多くて、よかったのかも・・・。(盛り上がりがありましたね)



実はこの日、姫路城にも寄る予定はありましたが、バス内から横目で観ながらの通過に終わりました。

最近お色直しがあった姫路城ですが、さすがに障害者には壁が高いですね。実際、見学となると、バスの駐車場から城見学ルートまでの距離や、段差、階段等、移動に困難な場所が多いですね。

軽い身体障害の方も来られており、こういった移動の困難さは、検討の余地があるかもしれません。(歴史遺産だから、改造は無理・・・ということかも)




その後は、この日の宿泊地・塩田温泉へ・・・。

兵庫県というと、城崎や有馬・・・というイメージが強いですね。私も塩田温泉は、あまりなじみがなかったですね。(日帰り温泉は数多く行っていましたが)



確かに到着時に感じたのは、田舎の真ん中にポツンとある旅館・ホテル・・・温泉街ではありません・・・でした。

宿泊部屋からも、周りは田んぼしか見えませんでしたね(笑)






それでも、宿泊されていた団体さんは多く、おそらく姫路方面で観光・行動される場合は、意外に利便がいいようです(有馬からだと、少し距離があります)。

この日も、平日にも関わらず満員だったようです。




一応、日帰り温泉の選択もある温泉ですが、基本は宿泊者主体ですね。

私は、温泉が大好きなので、この日も(翌朝にかけて)4回も入浴しました。



その際に、偶然お風呂(露天風呂)で出会った、同じ作業所系列の施設の職員さんがいました。


いつも通り、何気なく声をかけてみると(相手が作業所の利用者の方と一緒だったため)、大阪の南の作業所から旅行に来ている・・・とのことで、同じ系列ということもあり、意気投合し、話が盛り上がりました。

聞くと、同じような旅行の行程だったようで、翌日も同じ姫路セントラルパークに行くそうです。人数的にも、向こうの作業所さんは19名で、同じような人数構成(ただ、向こうの方が利用者・職員共、随分若かったですが・・・)でした。





宴会や夜の楽しみなど、個々に様々で、若い方は遅くまでゲームをしたり、楽しんでおられましたが、年齢層が高いメンバーは、早々に就寝です。これも、ある程度自主的に行動できる方が多いこともありますね。(初参加した若い2人の利用者は、なかなか寝られなかったようで、少し職員に迷惑をかけていたようです。)






2日目は、メインの姫路セントラルパークです。


目玉は、サファリパークですね。バスのまま、パークを進んでいきました。もう季節が秋も深まった頃で、動物にとっては寒い頃です。この日は、たまたま天候がよく、この季節的にしては暖かい感じもありましたが、それでも動物の生きていた場所に比べれば、相当寒いはずはずです。



猛獣や珍しい動物を観て、キャーキャーワーワーと驚きの声が出ていました。






実は、前日の須磨水族園以上に、この日は団体客が多く、小学生・幼稚園・障害者施設を含め、多数のお客さんが来ていました。

そのため、サファリパークでのロープウェイ移動や、お昼ご飯の注文、各乗り物の順番等、予想しないほどの混み具合で、当初予定していた滞在時間(4時間)が、全く足らなくなっていました。




2年前の作業所の旅行経験から、乗り物に乗る際の手間を省こうと、事前に乗り物フリーパスのチケットに切り替えていたのですが、実際、順番待ちがあり、乗り物に乗る時間は1時間もなく、特に乗りたい希望のあるメンバーさんを中心に、各自2種類程度に、ようやく乗れた感じですね。(フリーチケットなので、5,6種類乗らないと、元は取れないですね)

この点は、非常に残念でしたね。




今回の旅行は、一応希望者での参加だったため、皆がそれぞれに楽しめていましたが、こういう旅行のやり方がいいのか、全員参加がいいのかは、今後の課題ですね。ただ、作業所としては、あくまでも旅行は実費参加になるので、あまり行きたくない・・・という方を、無理矢理に・・・というのも問題ですね。

また、メンバーの年齢層も様々なので、今回のように若い方主体になると、これも難しい選択になります。



入所支援施設だと、基本全員参加になるため、職員側の都合?で、障害の程度が重視されますが(グループ分け)、作業所の旅行になると、あくまでも自由参加形態なので、身体障害の方以外は、寝られないとか大きな支援が必要な場合は、参加が難しくなりますね。(職員数も少ないので)




私も、偶然今回の旅行参加になった訳ですが、メンバーさんの普段見られない様子等もあり、面白い経験でしたね。
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