知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

共同作業所の工賃の安さって・・・

2016年11月08日 | Weblog
今月から、現場に復帰しましたが、約1週間が経過して、今のところ順調に仕事を継続しています。


今回の復帰場所は、共同作業所で、身体・知的・精神障害の方が通っておられます。いわゆる内職的な仕事をこなしているわけですが、以前から思っていたことは、なぜこんなにも工賃が低いのだろう・・・ということです。



以前勤務していた入所支援施設でも、日中の作業内で取り組んでいた内職的な仕事もありましたが、これはあくまでも入所支援の訓練的(今はこういう言い方はしませんが)な意味合いがありました。

また併設されていた通所施設内でも、内職的仕事も行っていましたが、いずれも中小企業の下請け的な仕事です。


また、次に勤務していた作業所も、自家製品以外は、やはり内職的な仕事で、同じく工賃はしれたものだったようです。



結局、下請け的な仕事には、安く障害者を使う感覚が残っているので・・・と勘ぐってしまいます。(ただ、そういう仕事が存在しているから、まだ取り組める内容があるんだ・・・とも言えるのですが・・・)

この辺りが矛盾してますね。



各作業所等通所施設が、自家製品を取り組む理由は、この辺りにあると思います。(自家製品ならば、直接材料費等を差し引けば、そのまま儲けになる訳ですから・・・)




今回も、ちょうど1週間経過しましたが、職員さんに聞いたところ、予想通り、工賃が安いため、毎月の給料も、相当安い感覚ですね。
(特に、精神障害の方が多いため、その日の体調や精神状態により、通所されない場合も多く、実質の勤務日数も減り、より給料が減っていく・・・といった悪循環も見られます。)


参考までに、こういう説明もありました。

http://障害者就職.jp/koutin.html




基本、就労継続支援A型の方ならば、ある程度の給料はあるとは思いますが、B型になると、その差はかなりありますね。

2年前に勤務していた通所施設では、施設外で働いている方の援助が主でしたが、その際は、さすがに契約上、一般企業や団体等のため、それなりの賃金がいただけました。確かに、一般就労に比べれば少ないですが、現在の通所施設(共同作業所)等に比べれば、まだまだ恵まれていた環境なのかな・・・と感じます。


能力的な違いは、それほど大きくないと思います。


ただ、決められた場所・環境、時間、仕事内容等を考えれば、それに対応出来る仕事を取り組むというのは、確かに大変なことでもあります。

それに対する賃金という意味では、その評価がどの程度なのか・・・と考えれば、難しい部分ですね。





しかし、毎日同じように頑張って納期に間に合うように、取り組んでいる様子を見ていると、これだけ働いても、この工賃??と思うところはあります。
障害者からの、労働を通した「搾取」?・・・とまでは、言いすぎかもしれませんが、そんな感じもします。



こういった様々な障害を持った方が、生活が出来る程度までの賃金がもらえる日が、来るのでしょうかね。
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