評価:★★★☆
クロエ・ジャオ監督
フランシス・マクドーマンド他出演
「ノマドランド」を見たよ。
冒頭で、主人公の住んでいた企業城下町は、リーマンショックに端を発する未曾有の経済危機で
工場が閉鎖されたことで、町は死に住民は退去を迫られ、やがて郵便番号も消された、というのが
テロップで説明されるんだけど、衝撃的だよね。
見てるときに「ツリー・オブ・ライフ」が頭に浮かんで、何だ?と思い、そういえばテレンス・マリックに
影響を受けてるっていうことだったね、と思い出した。
クロエ・ジャオ監督がテレンスマリックの後継者と言われるの、分かる。
でもテレンス・マリックほど散漫ではない(テレンス・マリックはあれで良いのだよ)。
「ガタカ」も思い出したんだけど、エイナウディの音楽が「ガタカ」のマイケル・ナイマンと
ちょっと似てるからか?(ピアノ曲みんな同じに聞こえる耳なのか?)。
アメリカの雄大な自然を見て、日本はアメリカほど広くないけど、阿蘇とか北海道とかを車で走りたい
気分になった(阿蘇に比べて北海道って大雑把じゃない…)。
高齢のノマド(放浪)生活は大変そう。
Amazonの配送センターにノマドな人たちが集まって期間限定で働いているのも大変そう。
Amazonで翌日配送に慣れた身としては申し訳ない気持ちになる。
そんなに急いでいないので、もっとゆっくりでイイデス…。
日本だと定住地があって住民登録がないと健康保険や年金がダメそうだけど(どうなんだ?)、
メリケンは、社会保障番号さえあれば住民登録はなくても、その辺は大丈夫なのかな。
映画を見ながら、人間は何のために生きるのかというのを考え、最後の「またきっと会える」と
いうくだりにグッと来たわん。
泣きながら運転して帰ってきた(笑)。
ストーリーがしっかりあってカッチリ作られた作品も好きだけど、こういうほぼストーリーのない
作品も良いね。