チャック・ノリス

今日はこの男の、泥まみれの栄光の歴史を振り返ってみたい。
・・・といっても、フィルモグラフィーの全部を観たわけでもないし、作品の公開順や略歴も、うろ覚えと予想に基づいて記述する。
もちろん、ネットで検索かければ、その程度のことすぐに分かりそうなものだが、チャックごときの資料集めに時間を割くのもやなので、そのまま書いていく。
チャック・・・
彼と共に80年代を駆け抜けたアクション映画ファンたちは、彼を懐かしんでは、こんな風に言う・・・
「空手しか脳のない男」
「いつでも、あごひげ、サブマシンガン、ブルー・ジーンズとブルー・シャツ。それがチャック流ファッション。」
「共産主義者=悪、アメリカ=正義のバカ丸出し単純明快なアクション映画の図式をスタローンと共に作り上げた男」
第一章 敗北・・・雌伏
彼が最初に映画界にあたえた衝撃は、70年代の「ドラゴンへの道」である。
この映画で彼は、あのブルース・リーと対決
相対したチャックとブルース・リーが、どちらからともなく決戦前の準備運動を始めるシーンは映画史に残る名シーンだ
ローマのコロッセウムで死闘を繰り広げる二人。チャックは得意のキックでブルースを追い詰めるが、ブルースの必殺技「胸毛むしり」とパンチ・キックのコンビネーションに敗れた。(そりゃブルース・リーの映画だもん。負けるに決まってるのだが)
しかし、その敗北をバネに彼は、80年代ハリウッド・アクション三国時代に突入。覇をとなえた。
第二章 三国時代到来・・・奸雄吼える
魏の曹操スタローンは、己の才覚と根性で自らを売り込み、家族をも引き立て、一歩リード。
「ロッキーの乱」「ランボーの戦い」に勝利し、覇権を握りつつあった。
それに対しのちに蜀(かりふぉるにあと読む)で帝位を宣する劉備シュワは、名軍師・諸葛亮キャメロンを三顧の礼で迎え入れ、「ターミネターの戦い」に勝利。ジョン・ミリアス、マクティアナン、バーホーベン、マーク・L・レスター、アイバン・ライトマンら五虎大将軍と共に勢力を拡大していく。
そんな中、ひたすら地味な呉の孫権チャックは、ドラゴンの敗北にもめげず、勢力挽回のため賭けに出た!!
それが「地獄のヒーロー」だ!!

これは、われらがヒーロー・チャックが悪い国ベトナムをこてんぱんにするという、定番国策映画だが・・・見事にアホなアメリカンに受けた!!
つづく、映画史に残る名作「地獄のコマンド [詳細はこちら]」では悪い国ソ連と悪い国キューバの悪党どもが、正義で善良な国アメリカを侵略するという泣けてくるほどアホチンな設定の映画で、悪を皆殺しにするヒーローを熱演。
「地獄のコマンド」のビデオの裏の解説が面白すぎる。
相当、スタ、シュワを意識して焦っている様子が伺える・・・
「かのランボー、コマンドーにも手に負えない緊急事態発生!そんな時、我々は手をこまねいているしかないのか!!?否!!一つある。事態を解決し得る唯一の男、マット・ハンターを呼ぶ事。これだけだ!!」
ちなみにビデオの解説の最後はこう締めくくられている
「合衆国6億の民は俺が守ってみせる!!」
6億もいませんから!!!
さらに、「地獄のヒーロー2」「地獄のヒーロー3」と、寅さんシリーズなみにワンパターンな反共アクション映画シリーズで、レーガン時代以降ペレストロイカ前の時勢に乗り快進撃を続ける。
いつの間にか人々は語る。
三大アクション・スターと・・・
「スタローンとシュワちゃんと、あとチャック・ノリスだっけ?」
「シュワルツェネッガーとスタローンと、えーっと、あの髭の人・・・チャック・ノリス」
・・・彼は常に第三の男だった!!
第三章 安定期・・・栄達
シュワと言えばターミネーター、スタと言えばロッキー・・・
チャックと言えば地獄のなんとか・・・
決定的なヒット作の無さというアキレス腱を抱えながらも、チャックは安定した人気で、共産主義者やイスラム教徒や麻薬カルテルなど、アメリカの敵たちを皆殺しにしていく
地獄シリーズと同時期、あるいはそれ以降の珠玉の作品群を紹介しよう
「野獣捜査線」
監督は後に「沈黙の戦艦」「逃亡者」「チェーン・リアクション」などを撮るBの名匠アンドリュー・デイビス。ユンファ好きには、「狼」のアクションシーンでかかるかっこいい音楽が実は「野獣捜査線」のテーマだったりするところで微妙な感慨がある。意味不明なハイテク・リモコンコップを使い、悪党どもをぶち殺す一匹狼刑事の活躍が爽快だ
「デルタ・フォース」
ハイジャックしたアラブの武装テロどもを、ミサイル搭載バイクと得意のキックでぼこぼこに制裁する我らがチャック先生
「デルタ・フォース2」
今度の敵はコロンビアの麻薬カルテル。怒りに燃えたチャックがトレーニングに励み後輩隊員たちを叩きのめすシーンの意味不明さに感動を禁じえない
「地獄のヒーロー4」
今度の敵は、精神異常者の連続殺人犯。サイコサスペンスな展開もチャックキックで一発解決
数々のアメリカの敵を血祭りに上げたチャックは、満を持して最強の敵との戦いに挑む。
その敵とは・・・恐るべき人類の敵・悪魔だ!!
チャック最大の問題作「ヘル・バウンド」で彼は、現代に復活した悪魔と戦う。
悪魔は別に特殊メイクもなく、姿かたちも人間で、身長も180~190cm程度。(低予算丸出し)
ただし、さすがに悪魔。空中を歩いたり、瞬間移動したり、心臓をえぐり出したりと、ろくでもない超能力をいっぱい持っている。
普通、悪魔と戦う映画のヒーローといえば、神の力を借りたり、1000年前悪魔を封じ込めた伝説の剣とか探し出して戦ったりするものだが・・・・我らがチャックはそんなものに頼らない。
悪魔との戦いで彼が使う武器は・・・キックだ!!
伝説の鎧などいらない。悪魔との闘いでもブルージーンズでOK
あのブルース・リーをあと一歩まで追い込んだ、伝説のチャック・キックで悪魔を撃退
地獄の支配者が、地獄のヒーローに敗れ去るのは当然と言えた。
こうして我々は一つの真実を知ることになる。
世界最強ランキング
一位・・・ブルース・リー(中国)
二位・・・チャック・ノリス(米国)
三位・・・悪魔(地獄)
・・・という図式を・・・
第四章 群雄割拠・・・衰退
前章と若干時期はかぶるが、90年代になって、ハリウッド・アクション映画界は乱世を迎える。
開脚180度のヴァン・ダム、悪党嬲り殺し・沈黙の元CIAセガール、赤い国から来た刺客(のイメージの)ラングレン・・・それにスタ、シュワも含めてまさに群雄割拠。
そんな中チャックは、どんどん影が薄くなっていた。
そんな中、天下にもっとも近いシュワが、「シュワちゃん」を名乗り、コメディ界に進出。着実に子供やファミリー層への勢力浸透を進めていった。
我らがチャック先生も、負けてはいられなかった。彼もファミリー映画に挑戦したのだ!!
そんな中の一本が「サバイバー」だ。この映画はチャック好きもそうでない人も決して観てはいけないユルユル作品である。
この映画でチャック先生は100年くらい前からタイムスリップした伝説の勇者にして森の精霊を演じておられた。
彼は自然破壊を進める悪徳企業の人たちをこらしめるのだが、アクションシーンでは誰も死なず、小学生低学年でも安心して観れる脱力コメディチックなアクションを披露。子供たちと戯れるシーンがやたら多く、悪人もひーと逃げ出しどうにも憎めない。地獄のヒーローに燃えたファンたちの失笑を買ったばかりか、ターゲットとした子供たちにも総スカンを喰らう。
ここで、災いしたのは彼のトレードマーク「髭」である。
森の精霊とか言って、ボロ布みたいのはおったチャックは、そのあご髭の効果も手伝い、ただの浮浪者にしか見えなかったのだ。子供たちが憧れる筈がない。
だが、ファミリー路線で割と面白いのもあった。
「サイド・キックス」だ。
この作品はチャック・ノリスに憧れるいじめられっ子が、空手を学び、大会で優勝する・・・というチャック版ベスト・キッドのような内容であり、チャックが演じるのは、少年が憧れるチャック・ノリス本人なのだ。
しかもクライマックスの空手大会では、少年のチームの一員として自らもエントリー
チャックを見下す空手使いをぼこぼこにするというサービスもあった。
しかし・・・個性溢れる豪傑アクションスターたちが割拠するなか、年もとり、決定的なヒット作もなく、成敗される悪人を量産してくれたある意味チャックのお得意さんソ連も崩壊し、ベトナムも過去の話となり、チャックの衰退は時勢とか天意とか、そんなものだったのである。
最終章 そして今
2000年代・・・かつてベトナムを荒し回った地獄のヒーローを語るものはごく僅かになった・・・
最近、意外なところでチャックについての記述にぶつかった。
マイケル・ムーア著の「アホでマヌケなアメリカ白人」だ。
「だがジョージはそこに立ち続け、行進する鼓笛隊に誇らしげに手を振り続けた。彼らの楽器は雨のためにオシャカになり、山車の長いパレードはペンシルヴェイニア通り1600番地にたどり着く頃には、ぼろぼろに崩れ果てていた。時折、ラッキーなコンバーティブルが、濡れそぼった有名人を乗せて通りかかった---ケルシー・グラマー、ドルー・ケアリー、チャック・ノリス。パレードが終わる頃にはブッシュだけがずぶ濡れになりながらも・・・」
また、現在公開中の「ドッジボール」にチャックがカメオ出演しているという。
しかしこの映画、私の住む長野県松本市では公開していないし、チャックごときのために東京まで出てって観ようとはもちろん思わない。
今でも(元)地獄のヒーローの勇姿は時々テレ東系洋画劇場で観る事ができる。
また、懲りずにビデオリリース(のみ)されるチャックの新作映画が、新作にも関わらず一本だけレンタルビデオ屋の新作コーナーの隅っこに、まるでブックエンドのように置かれているのを観ると、かつてブルース・リーに負け、悪魔に勝ち、合衆国を救った男のなれの果てを思い、一人涙するのであった・・・
The End
↓面白かったらクリックしてね
人気blogランキング
自主映画撮ってます。松本自主映画製作工房 スタジオゆんふぁのHP

今日はこの男の、泥まみれの栄光の歴史を振り返ってみたい。
・・・といっても、フィルモグラフィーの全部を観たわけでもないし、作品の公開順や略歴も、うろ覚えと予想に基づいて記述する。
もちろん、ネットで検索かければ、その程度のことすぐに分かりそうなものだが、チャックごときの資料集めに時間を割くのもやなので、そのまま書いていく。
チャック・・・
彼と共に80年代を駆け抜けたアクション映画ファンたちは、彼を懐かしんでは、こんな風に言う・・・
「空手しか脳のない男」
「いつでも、あごひげ、サブマシンガン、ブルー・ジーンズとブルー・シャツ。それがチャック流ファッション。」
「共産主義者=悪、アメリカ=正義のバカ丸出し単純明快なアクション映画の図式をスタローンと共に作り上げた男」
第一章 敗北・・・雌伏
彼が最初に映画界にあたえた衝撃は、70年代の「ドラゴンへの道」である。
この映画で彼は、あのブルース・リーと対決
相対したチャックとブルース・リーが、どちらからともなく決戦前の準備運動を始めるシーンは映画史に残る名シーンだ
ローマのコロッセウムで死闘を繰り広げる二人。チャックは得意のキックでブルースを追い詰めるが、ブルースの必殺技「胸毛むしり」とパンチ・キックのコンビネーションに敗れた。(そりゃブルース・リーの映画だもん。負けるに決まってるのだが)
しかし、その敗北をバネに彼は、80年代ハリウッド・アクション三国時代に突入。覇をとなえた。
第二章 三国時代到来・・・奸雄吼える
魏の曹操スタローンは、己の才覚と根性で自らを売り込み、家族をも引き立て、一歩リード。
「ロッキーの乱」「ランボーの戦い」に勝利し、覇権を握りつつあった。
それに対しのちに蜀(かりふぉるにあと読む)で帝位を宣する劉備シュワは、名軍師・諸葛亮キャメロンを三顧の礼で迎え入れ、「ターミネターの戦い」に勝利。ジョン・ミリアス、マクティアナン、バーホーベン、マーク・L・レスター、アイバン・ライトマンら五虎大将軍と共に勢力を拡大していく。
そんな中、ひたすら地味な呉の孫権チャックは、ドラゴンの敗北にもめげず、勢力挽回のため賭けに出た!!
それが「地獄のヒーロー」だ!!

これは、われらがヒーロー・チャックが悪い国ベトナムをこてんぱんにするという、定番国策映画だが・・・見事にアホなアメリカンに受けた!!
つづく、映画史に残る名作「地獄のコマンド [詳細はこちら]」では悪い国ソ連と悪い国キューバの悪党どもが、正義で善良な国アメリカを侵略するという泣けてくるほどアホチンな設定の映画で、悪を皆殺しにするヒーローを熱演。
「地獄のコマンド」のビデオの裏の解説が面白すぎる。
相当、スタ、シュワを意識して焦っている様子が伺える・・・
「かのランボー、コマンドーにも手に負えない緊急事態発生!そんな時、我々は手をこまねいているしかないのか!!?否!!一つある。事態を解決し得る唯一の男、マット・ハンターを呼ぶ事。これだけだ!!」
ちなみにビデオの解説の最後はこう締めくくられている
「合衆国6億の民は俺が守ってみせる!!」
6億もいませんから!!!
さらに、「地獄のヒーロー2」「地獄のヒーロー3」と、寅さんシリーズなみにワンパターンな反共アクション映画シリーズで、レーガン時代以降ペレストロイカ前の時勢に乗り快進撃を続ける。
いつの間にか人々は語る。
三大アクション・スターと・・・
「スタローンとシュワちゃんと、あとチャック・ノリスだっけ?」
「シュワルツェネッガーとスタローンと、えーっと、あの髭の人・・・チャック・ノリス」
・・・彼は常に第三の男だった!!
第三章 安定期・・・栄達
シュワと言えばターミネーター、スタと言えばロッキー・・・
チャックと言えば地獄のなんとか・・・
決定的なヒット作の無さというアキレス腱を抱えながらも、チャックは安定した人気で、共産主義者やイスラム教徒や麻薬カルテルなど、アメリカの敵たちを皆殺しにしていく
地獄シリーズと同時期、あるいはそれ以降の珠玉の作品群を紹介しよう
「野獣捜査線」
監督は後に「沈黙の戦艦」「逃亡者」「チェーン・リアクション」などを撮るBの名匠アンドリュー・デイビス。ユンファ好きには、「狼」のアクションシーンでかかるかっこいい音楽が実は「野獣捜査線」のテーマだったりするところで微妙な感慨がある。意味不明なハイテク・リモコンコップを使い、悪党どもをぶち殺す一匹狼刑事の活躍が爽快だ
「デルタ・フォース」
ハイジャックしたアラブの武装テロどもを、ミサイル搭載バイクと得意のキックでぼこぼこに制裁する我らがチャック先生
「デルタ・フォース2」
今度の敵はコロンビアの麻薬カルテル。怒りに燃えたチャックがトレーニングに励み後輩隊員たちを叩きのめすシーンの意味不明さに感動を禁じえない
「地獄のヒーロー4」
今度の敵は、精神異常者の連続殺人犯。サイコサスペンスな展開もチャックキックで一発解決
数々のアメリカの敵を血祭りに上げたチャックは、満を持して最強の敵との戦いに挑む。
その敵とは・・・恐るべき人類の敵・悪魔だ!!
チャック最大の問題作「ヘル・バウンド」で彼は、現代に復活した悪魔と戦う。
悪魔は別に特殊メイクもなく、姿かたちも人間で、身長も180~190cm程度。(低予算丸出し)
ただし、さすがに悪魔。空中を歩いたり、瞬間移動したり、心臓をえぐり出したりと、ろくでもない超能力をいっぱい持っている。
普通、悪魔と戦う映画のヒーローといえば、神の力を借りたり、1000年前悪魔を封じ込めた伝説の剣とか探し出して戦ったりするものだが・・・・我らがチャックはそんなものに頼らない。
悪魔との戦いで彼が使う武器は・・・キックだ!!
伝説の鎧などいらない。悪魔との闘いでもブルージーンズでOK
あのブルース・リーをあと一歩まで追い込んだ、伝説のチャック・キックで悪魔を撃退
地獄の支配者が、地獄のヒーローに敗れ去るのは当然と言えた。
こうして我々は一つの真実を知ることになる。
世界最強ランキング
一位・・・ブルース・リー(中国)
二位・・・チャック・ノリス(米国)
三位・・・悪魔(地獄)
・・・という図式を・・・
第四章 群雄割拠・・・衰退
前章と若干時期はかぶるが、90年代になって、ハリウッド・アクション映画界は乱世を迎える。
開脚180度のヴァン・ダム、悪党嬲り殺し・沈黙の元CIAセガール、赤い国から来た刺客(のイメージの)ラングレン・・・それにスタ、シュワも含めてまさに群雄割拠。
そんな中チャックは、どんどん影が薄くなっていた。
そんな中、天下にもっとも近いシュワが、「シュワちゃん」を名乗り、コメディ界に進出。着実に子供やファミリー層への勢力浸透を進めていった。
我らがチャック先生も、負けてはいられなかった。彼もファミリー映画に挑戦したのだ!!
そんな中の一本が「サバイバー」だ。この映画はチャック好きもそうでない人も決して観てはいけないユルユル作品である。
この映画でチャック先生は100年くらい前からタイムスリップした伝説の勇者にして森の精霊を演じておられた。
彼は自然破壊を進める悪徳企業の人たちをこらしめるのだが、アクションシーンでは誰も死なず、小学生低学年でも安心して観れる脱力コメディチックなアクションを披露。子供たちと戯れるシーンがやたら多く、悪人もひーと逃げ出しどうにも憎めない。地獄のヒーローに燃えたファンたちの失笑を買ったばかりか、ターゲットとした子供たちにも総スカンを喰らう。
ここで、災いしたのは彼のトレードマーク「髭」である。
森の精霊とか言って、ボロ布みたいのはおったチャックは、そのあご髭の効果も手伝い、ただの浮浪者にしか見えなかったのだ。子供たちが憧れる筈がない。
だが、ファミリー路線で割と面白いのもあった。
「サイド・キックス」だ。
この作品はチャック・ノリスに憧れるいじめられっ子が、空手を学び、大会で優勝する・・・というチャック版ベスト・キッドのような内容であり、チャックが演じるのは、少年が憧れるチャック・ノリス本人なのだ。
しかもクライマックスの空手大会では、少年のチームの一員として自らもエントリー
チャックを見下す空手使いをぼこぼこにするというサービスもあった。
しかし・・・個性溢れる豪傑アクションスターたちが割拠するなか、年もとり、決定的なヒット作もなく、成敗される悪人を量産してくれたある意味チャックのお得意さんソ連も崩壊し、ベトナムも過去の話となり、チャックの衰退は時勢とか天意とか、そんなものだったのである。
最終章 そして今
2000年代・・・かつてベトナムを荒し回った地獄のヒーローを語るものはごく僅かになった・・・
最近、意外なところでチャックについての記述にぶつかった。
マイケル・ムーア著の「アホでマヌケなアメリカ白人」だ。
「だがジョージはそこに立ち続け、行進する鼓笛隊に誇らしげに手を振り続けた。彼らの楽器は雨のためにオシャカになり、山車の長いパレードはペンシルヴェイニア通り1600番地にたどり着く頃には、ぼろぼろに崩れ果てていた。時折、ラッキーなコンバーティブルが、濡れそぼった有名人を乗せて通りかかった---ケルシー・グラマー、ドルー・ケアリー、チャック・ノリス。パレードが終わる頃にはブッシュだけがずぶ濡れになりながらも・・・」
また、現在公開中の「ドッジボール」にチャックがカメオ出演しているという。
しかしこの映画、私の住む長野県松本市では公開していないし、チャックごときのために東京まで出てって観ようとはもちろん思わない。
今でも(元)地獄のヒーローの勇姿は時々テレ東系洋画劇場で観る事ができる。
また、懲りずにビデオリリース(のみ)されるチャックの新作映画が、新作にも関わらず一本だけレンタルビデオ屋の新作コーナーの隅っこに、まるでブックエンドのように置かれているのを観ると、かつてブルース・リーに負け、悪魔に勝ち、合衆国を救った男のなれの果てを思い、一人涙するのであった・・・
The End
↓面白かったらクリックしてね
人気blogランキング
自主映画撮ってます。松本自主映画製作工房 スタジオゆんふぁのHP
ここに書いてあるコメントを読んでいて記憶が
蘇ってきましたよ~!
チャック・ノリス・・・。
何かを観よう!!
必ず観よう!!
ビデオにもとったのですが、事故で消してしまいました。
DVDも生産完了のようですが、見かけたら、是非、鑑賞していただきたいという、チャック・ノリスからのお願いです。もし、未見でしたらね。
まさかチャック先生でトラバ来るとは思っていませんでした(笑)
最近は「サムラーイ!ブシドッ!」というテレビ東京の番組宣伝(「プレジデントマン」放送時)で関東では多少話題になりました。
にしてもお詳しい。
また遊びに来ます!
TBありがとうございます。
こうやって時系列で見ると人に歴史ありという感じですね。(笑)
自分の中でのチャックのイメージはレンタルビデオ屋の払い下げ安売りワゴンの暴れん坊という感じです。
三大アクションスターの末席というポジションがあったんですね~。
まあ安っぽい勧善懲悪ネオコンアメリカの広告塔としての役割は多少果たしてたのかもしれませんね。
また当ブログにも是非遊びに来てください。
いえ、別に研究はしてません。
研究するほど底の深い奴ではないように思います
ただ、ヘル・バウンドはぜひご覧下さい。チャック上級者向けの映画です。
>武田恭子さま
コメントありがとうございます・・・
ていうか、別の記事に書かれた方がいいと思うコメントですね。
「素敵なブログなのでお声をかけてみます」ってこの記事を観て言ってるのでしょうか?
「恋愛と映画って、親密な関係ですよね。
映画は異性間において、良い話題であると思いますし♪」
って・・・チャック映画と恋愛ってすごくかけ離れてると思います・・・
素敵なブログなのでお声をかけてみます。
と言うのは、先日、知り合いが『恋天ドットコム』と言う、
恋愛をテーマにしたポータルサイトを立ち上げました。
恋愛と映画って、親密な関係ですよね。
映画は異性間において、良い話題であると思いますし♪
宜しければこちらのブログランキングに参加しては頂けないでしょうか?
一日5000位アクセスなので多くの方にブログが読まれますし、
いろんな男女関係に触れる、一つのキッカケになれば幸いです。
今ならオープニングブログなので上位にランキングします!!
あと、無料フリーメールアドレスがもらえるみたいです。
良かったら参加してくださいね♪
登録も簡単なので♪
「恋天ドットコム」⇒http://www.koiten.com/
ランキングは
http://www.koiten.com/site_entry.cfm
から登録できます。
よろしくお願いします。
ブログ頑張って下さい(^^)
またうちのサイトにも色々レビューしてみますんで、これからもよろしくお願いします。