という訳で今日は、
第11回エース杯の準決勝第2試合をお送りします。
鮫使いの霧沢さんが出場したこの試合でしたが、
とあるプレイヤーのデッキの為に、
別の一人が大混乱に陥るという展開となりました。
----
準決勝第2試合 (ルイーゼ《霧沢》、Kimberly、NOIR《プリオン》、AZOTH)
津田沼の大会はSDB24以来というプリオン以外は、
実はいずれのプレイヤーも各地大会で優勝実績を持つ強豪揃いとなったこのブロック。
特に前回のエース杯では準優勝となった霧沢は、
是非ここを抜けて雪辱を果たしたいところだ。
<<<試合開始>>>
マップは試練の塔(朝)、北東スタート。
《天女の羽衣》の無い中、鍵を取りに行ったのはKim。
これに対して霧沢は早くも《メガジョー》+黄青で祠待ちを敢行。
残る2人のうちAZOTHは祠横に付け、
プリオンは仕込みを開始という立ち上がりである。
しかしこれを見て攻め手が無いと判断したか、
Kimは鍵のマスからずれて「空振り」を敢行。
次ターンの引きに賭ける。
2度目のチェイサーターン。
霧沢が手札を整理する中、
AZOTHは必殺の《ケルピー》で祠の《メガジョー》を轢殺。
これで鮫使い出鼻を挫こうという作戦だ。
そして鍵の側にいたKimは――今度は鍵を確保。
取り敢えず祠を確保したいKim.
しかし1ターンの「空振り」の間に霧沢は手札を黄赤緑にしていた。
《リンリン》の脅威がちらついたかKimは祠へは辿り着けず、
《云》+手札緑白で立ち往生してしまう。
この隙に乗じて攻め込んだのが、
前ターンまで周りの様子を静観していたプリオン。
その侵略モンスターを見た時――、
Kim「何でそんなの持ってんだよ!」
それは、Kimにとっては「プリオンが持っている筈の無い」モンスター、
《リンリン》だったのだ。
実はプリオンは予選で《ネプチューン》デッキのにゃむ、
《アーミーアント》デッキのKOZYAと戦っており、
その印象が強かったのか、Kimはプリオンのデッキは《アーミーアント》と思っていた様だ。
実際には予選からプリオンは《メガジョー》だった訳だが、
この「読み違い」がKimを後々まで苦しめることとなるのである。
さてKimの支援が破壊数0の《破壊の報復》だったこともあり、
難なく鍵を奪い取ったプリオン。
しかしその間に霧沢の手札は更に精錬されて赤緑白に。
《リンリン》を警戒したプリオンは、
意を決して《ガルダ》+支援《隼丸》で戦闘を挑む。
反射無効で《リンリン》を無効化しよう、
という算段だったが――そこに霧沢の渾身の《刹那の見切り》が突き刺さる。
これでプリオンの侵略を耐え凌ぎ、
鍵を手に入れた霧沢は手札を更に精錬し黄赤緑白に。
万全の体勢で祠1つ目を手に入れた。
これを突き崩さなければそれこそ「ずっと霧沢のターン」となりかねない、
重要なチェイサーターン。
大事を取ったプリオンが先回りする中、
祠横のAZOTHが猛然と飛び込む――が、
移動に使ったのが《エレフォート》だったこともあり、
戦闘1番をKimに取られてしまう。
そのKimの侵略モンスターは《ブレスト伯爵》。
《リンリン》が利かず周りの配置のお陰で攻撃値も十分だったのだが、
霧沢の支援を見たとき、Kimはまたしても蒼ざめることとなった――《ねんねんね》の能力で、基本攻撃値10の《伯爵》渾身の攻撃が、完全に空振りとなってしまったからだった。
Kimがライフアウトを迎え、
2番手のAZOTHに戦闘が回って来るが――、
AZOTH「無理!絶対無理だから!」
その侵略は、《草薙の燕》+支援《ヤドカリン》。
《リンリン》1枚で詰んでしまう組み合わせだったが――霧沢の支援は《キマイラ》。
勝負は確率に委ねられ、その結果――即死発動。
幸運にも(霧沢にとっては不運だが)鍵を手に入れたAZOTH。
しかし移動面でトラブルに見舞われ、
ひとまず祠には着くもののモンスターを配置することが出来ない。
取り敢えず次のターンには鍵がプリオンに渡るのは確実な展開だ。
マップが昼に変わって迎えたチェイサーターン。
プリオンが《ダゴナイト》で鍵を奪う一方、
ここまでライフの補充の無い霧沢は手札を整理してからライフアウト。
残るKimは祠から3マスのワープマス横に付け、
再起に望みを賭ける。
残り5分の表示の中、
久々にホルダーとなったプリオンは漸く1つ目の祠を獲得。
手札は黄1青2、そして配置は――序盤の《ケルピー》から漸く立ち直った《メガジョー》だ。
序盤の「読み違い」で完全に混乱してしまっているKim。
とはいえ霧沢が既にライフアウトを喫していることもあり、
まだまだ逆転のチャンスは残されている。
そんなKimの侵略は、《フリィーキィー》+支援《モグタン》。
ポイント的に微妙なプリオンには、
戦闘2番を予約している霧沢との戦闘を避けてKimに鍵を渡すプランもあったのだが、
ここは支援を使用。
選ばれた支援は――《サイロン》。
実質耐久値23の《メガジョー》がKimの最後の望みを摘み取り、
結局鍵は《ガルダ》で攻め込んだ霧沢の手に。
ここで祠を取れれば1位通過が確定する霧沢。
しかし次の祠にはAZOTHの《魔神の果て》が、
手札白で待ち構えていたのだった。
これでAZOTHが耐え切ればライフアウトの差で逆転という、
非常に重要なターンだ。
そして霧沢は祠に辿り着き、運命の戦闘が始まる。
霧沢の侵略モンスターは予選5試合のMVP、《Mr.ジェントル》。
そして戦闘画面に入ると共に炸裂する、
霧沢の狙い澄ました《かすめ取り》。
AZOTHから奪った支援は――《トリックスター》。
霧沢「攻撃値も上がる支援で助かった!」
重要な戦闘を必勝の策で切り抜け、
霧沢は値千金の祠2つ目を獲得。
一方AZOTHはここでライフアウトとなり、
時間的にプリオンの2位抜けがほぼ確定となった。
事実上の「消化試合」というべきチェイサーターン。
大事を取ったプリオンが《メガジョー》+手札緑で祠待ちを行なう一方、
破れかぶれのKimは《鬼神》で霧沢の《ガルダ》を「除去」。
そしてAZOTHは手札に赤を残している霧沢に戦闘を挑む。
AZOTHの侵略、《インフィニティー》+支援《ヤドカリン》に対し、
霧沢は《クマゴロウ》を使用。
読みは正しかったのだが――それは《ジェントル》の耐久値が10以上上がった場合の話である。
結局AZOTHが鍵を手に入れたところで試合終了。
霧沢、プリオンと2人の鮫使いが決勝に駒を進めることとなった。
<<<試合終了>>>
序盤の《ケルピー》をものともせず、
《メガジョー》がその力を遺憾無く発揮した試合となった。
まさに「メガジョー・デック・ウインズ」というべき活躍である。
そのうちの1人、霧沢は支援の選択も実に絶妙で、
重要な戦闘を確実にものにしていた。
あとは「《Mr.ジェントル》のパラメータが5しか上がらない病」が、
決勝戦までに完治するかどうかが見所だろう。
もう1人のプリオンもブランクを感じさせない粘り強い戦いぶりで2位に残り、
大会初制覇に向けて大きな1歩となった。
AZOTHは戦闘の読みこそ良かったものの、
終盤のライフレースでぎりぎり競り負けるという、
実に悔いの残る試合となった。
Kimは序盤の鍵取りこそ良かったものの、
2人の鮫使いに翻弄されて力を発揮することが出来なかった。
対戦相手のデッキに翻弄されず、
自分の戦いを続けることの難しさを実感させる試合であった。
第11回エース杯の準決勝第2試合をお送りします。
鮫使いの霧沢さんが出場したこの試合でしたが、
とあるプレイヤーのデッキの為に、
別の一人が大混乱に陥るという展開となりました。
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準決勝第2試合 (ルイーゼ《霧沢》、Kimberly、NOIR《プリオン》、AZOTH)
津田沼の大会はSDB24以来というプリオン以外は、
実はいずれのプレイヤーも各地大会で優勝実績を持つ強豪揃いとなったこのブロック。
特に前回のエース杯では準優勝となった霧沢は、
是非ここを抜けて雪辱を果たしたいところだ。
<<<試合開始>>>
マップは試練の塔(朝)、北東スタート。
《天女の羽衣》の無い中、鍵を取りに行ったのはKim。
これに対して霧沢は早くも《メガジョー》+黄青で祠待ちを敢行。
残る2人のうちAZOTHは祠横に付け、
プリオンは仕込みを開始という立ち上がりである。
しかしこれを見て攻め手が無いと判断したか、
Kimは鍵のマスからずれて「空振り」を敢行。
次ターンの引きに賭ける。
2度目のチェイサーターン。
霧沢が手札を整理する中、
AZOTHは必殺の《ケルピー》で祠の《メガジョー》を轢殺。
これで鮫使い出鼻を挫こうという作戦だ。
そして鍵の側にいたKimは――今度は鍵を確保。
取り敢えず祠を確保したいKim.
しかし1ターンの「空振り」の間に霧沢は手札を黄赤緑にしていた。
《リンリン》の脅威がちらついたかKimは祠へは辿り着けず、
《云》+手札緑白で立ち往生してしまう。
この隙に乗じて攻め込んだのが、
前ターンまで周りの様子を静観していたプリオン。
その侵略モンスターを見た時――、
Kim「何でそんなの持ってんだよ!」
それは、Kimにとっては「プリオンが持っている筈の無い」モンスター、
《リンリン》だったのだ。
実はプリオンは予選で《ネプチューン》デッキのにゃむ、
《アーミーアント》デッキのKOZYAと戦っており、
その印象が強かったのか、Kimはプリオンのデッキは《アーミーアント》と思っていた様だ。
実際には予選からプリオンは《メガジョー》だった訳だが、
この「読み違い」がKimを後々まで苦しめることとなるのである。
さてKimの支援が破壊数0の《破壊の報復》だったこともあり、
難なく鍵を奪い取ったプリオン。
しかしその間に霧沢の手札は更に精錬されて赤緑白に。
《リンリン》を警戒したプリオンは、
意を決して《ガルダ》+支援《隼丸》で戦闘を挑む。
反射無効で《リンリン》を無効化しよう、
という算段だったが――そこに霧沢の渾身の《刹那の見切り》が突き刺さる。
これでプリオンの侵略を耐え凌ぎ、
鍵を手に入れた霧沢は手札を更に精錬し黄赤緑白に。
万全の体勢で祠1つ目を手に入れた。
これを突き崩さなければそれこそ「ずっと霧沢のターン」となりかねない、
重要なチェイサーターン。
大事を取ったプリオンが先回りする中、
祠横のAZOTHが猛然と飛び込む――が、
移動に使ったのが《エレフォート》だったこともあり、
戦闘1番をKimに取られてしまう。
そのKimの侵略モンスターは《ブレスト伯爵》。
《リンリン》が利かず周りの配置のお陰で攻撃値も十分だったのだが、
霧沢の支援を見たとき、Kimはまたしても蒼ざめることとなった――《ねんねんね》の能力で、基本攻撃値10の《伯爵》渾身の攻撃が、完全に空振りとなってしまったからだった。
Kimがライフアウトを迎え、
2番手のAZOTHに戦闘が回って来るが――、
AZOTH「無理!絶対無理だから!」
その侵略は、《草薙の燕》+支援《ヤドカリン》。
《リンリン》1枚で詰んでしまう組み合わせだったが――霧沢の支援は《キマイラ》。
勝負は確率に委ねられ、その結果――即死発動。
幸運にも(霧沢にとっては不運だが)鍵を手に入れたAZOTH。
しかし移動面でトラブルに見舞われ、
ひとまず祠には着くもののモンスターを配置することが出来ない。
取り敢えず次のターンには鍵がプリオンに渡るのは確実な展開だ。
マップが昼に変わって迎えたチェイサーターン。
プリオンが《ダゴナイト》で鍵を奪う一方、
ここまでライフの補充の無い霧沢は手札を整理してからライフアウト。
残るKimは祠から3マスのワープマス横に付け、
再起に望みを賭ける。
残り5分の表示の中、
久々にホルダーとなったプリオンは漸く1つ目の祠を獲得。
手札は黄1青2、そして配置は――序盤の《ケルピー》から漸く立ち直った《メガジョー》だ。
序盤の「読み違い」で完全に混乱してしまっているKim。
とはいえ霧沢が既にライフアウトを喫していることもあり、
まだまだ逆転のチャンスは残されている。
そんなKimの侵略は、《フリィーキィー》+支援《モグタン》。
ポイント的に微妙なプリオンには、
戦闘2番を予約している霧沢との戦闘を避けてKimに鍵を渡すプランもあったのだが、
ここは支援を使用。
選ばれた支援は――《サイロン》。
実質耐久値23の《メガジョー》がKimの最後の望みを摘み取り、
結局鍵は《ガルダ》で攻め込んだ霧沢の手に。
ここで祠を取れれば1位通過が確定する霧沢。
しかし次の祠にはAZOTHの《魔神の果て》が、
手札白で待ち構えていたのだった。
これでAZOTHが耐え切ればライフアウトの差で逆転という、
非常に重要なターンだ。
そして霧沢は祠に辿り着き、運命の戦闘が始まる。
霧沢の侵略モンスターは予選5試合のMVP、《Mr.ジェントル》。
そして戦闘画面に入ると共に炸裂する、
霧沢の狙い澄ました《かすめ取り》。
AZOTHから奪った支援は――《トリックスター》。
霧沢「攻撃値も上がる支援で助かった!」
重要な戦闘を必勝の策で切り抜け、
霧沢は値千金の祠2つ目を獲得。
一方AZOTHはここでライフアウトとなり、
時間的にプリオンの2位抜けがほぼ確定となった。
事実上の「消化試合」というべきチェイサーターン。
大事を取ったプリオンが《メガジョー》+手札緑で祠待ちを行なう一方、
破れかぶれのKimは《鬼神》で霧沢の《ガルダ》を「除去」。
そしてAZOTHは手札に赤を残している霧沢に戦闘を挑む。
AZOTHの侵略、《インフィニティー》+支援《ヤドカリン》に対し、
霧沢は《クマゴロウ》を使用。
読みは正しかったのだが――それは《ジェントル》の耐久値が10以上上がった場合の話である。
結局AZOTHが鍵を手に入れたところで試合終了。
霧沢、プリオンと2人の鮫使いが決勝に駒を進めることとなった。
<<<試合終了>>>
序盤の《ケルピー》をものともせず、
《メガジョー》がその力を遺憾無く発揮した試合となった。
まさに「メガジョー・デック・ウインズ」というべき活躍である。
そのうちの1人、霧沢は支援の選択も実に絶妙で、
重要な戦闘を確実にものにしていた。
あとは「《Mr.ジェントル》のパラメータが5しか上がらない病」が、
決勝戦までに完治するかどうかが見所だろう。
もう1人のプリオンもブランクを感じさせない粘り強い戦いぶりで2位に残り、
大会初制覇に向けて大きな1歩となった。
AZOTHは戦闘の読みこそ良かったものの、
終盤のライフレースでぎりぎり競り負けるという、
実に悔いの残る試合となった。
Kimは序盤の鍵取りこそ良かったものの、
2人の鮫使いに翻弄されて力を発揮することが出来なかった。
対戦相手のデッキに翻弄されず、
自分の戦いを続けることの難しさを実感させる試合であった。