ショートシナリオの館

ボケに抵抗するため、日常生活の中から思いつくままに書いています。月2回・月曜日の投稿を目指します。

3人寄れば健康談義

2016-08-01 08:09:10 | 日記


近年、海外でも日本でも健康器具を設置した高齢者向けの公園が増加中です。わが町も同様です。

永 : おや、美井さん、どちらへ?
美井: 近くの公園に健康器具が設置されたと聞いたので、見に行くところですよ。
永 : そういえば、足を引っ掛けてストレッチができるベンチや握り手の付いた腕立て伏せ用器
    具などの写真が、広報誌に出ていましたね。私もご一緒していいですか?
志位: 僕も一緒に行っていいかな?ベンチに座るだけの公園なら、わざわざ行かないけど、健康
    器具が設置されたとなれば、興味が湧くね。
永 : 私は一日5,000歩程度の散歩を日課にしているけど、公園でのひと運動を加えてみようか
    な?
美井: そうですね。とにかく、どんなものか実際に試してみましょうよ。

公園に到着した3人は、それなりに準備体操をした後、施設の器具を使ってみました。説明書きの
不十分さに文句を言いながらも、ひと汗を流した後で健康談義に花が咲きます。

志位: 健康に必要なものは、まず運動と食事。それに加えてストレスを貯めない事が肝心だと僕は
    思っているよ。
永 : 十分な睡眠をとることや便秘をしないことなども思い浮かびますね。
美井: 先程、永さんが5,000歩の散歩を日課にしているとおっしゃいましたが、厚生労働省の推奨
    は男性が9,200歩、女性が8,300歩だそうですよ。
永 : 9,000歩というと、1,000歩で10分とすると毎日1時間半歩くとことになりますね。私は
    5,000歩を有酸素運動としてノルディック歩行をしているのですが、無酸素運動が足りな
    いと思っていました。だから、この握り手の付いた腕立て伏せや鉄棒は無酸素運動用とし
    て活用したいですね。
志位: ノルディック歩行とは2本のストックを使って、歩幅を広げて歩くんだよね。だらだら歩き
    になりがちな散歩より、運動をしているという姿勢が見えるよ。
永 : 健康管理のための運動には体脂肪を燃やす有酸素運動と筋肉などの基礎代謝量を増やす無酸
    素運動の両方が必要だという指導書を読んでから、この歩行を始めたんです。無酸素運動
    のほうは部屋でのスクワットだけでしたが、公園の施設を使うと部屋ではできない運動が
    できるから、より効果的かも知れないですね。
美井: 「楽天リサーチ」の健康志向に関する調査では、「半数以上が自身の運動不足を意識してい
    るが、定期的な運動をしている人は5人に1人」だとか。意識して運動を続けることは難し
    いんですね。私も三日坊主にならないように頑張ります。

健康談義は運動方法から、食に関する最近の話題に移っていきました。

志位: 「オルトレキシア」というのをご存知かな?正しい食事をしなくてはならないという脅迫観
    念が強まって起きる症状で、拒食症と同じ神経症の一種のようだ。健康に良いと自分自身
    が思い込んだ食事内容にとらわれ過ぎて、不健康なものを摂取することに対して過剰な不
    安や恐怖心を持ち、食べることを拒否するようになったり、摂取したあとで自己嫌悪に陥
    って、おう吐することもあるようだ。本人は健康に良いことをしていると思い込んでいる
    ので、やっかいなんだよ。栄養素が偏ってしまうことで栄養不足・体調不良・イライラが
    募りやすく、激ヤセなどの症状が出るって聞いたよ。
永 : 初耳ですね。確かに、食と健康の情報の中には禁止事項が多いですよ。糖質は摂るな、安い
    油は使うな、食品添加物は危険だなど不安がらせることばかりで・・・まあ、情報に対し
    ては判断力が必要だけど、なかには全部信じちゃう人もいるんですよね。
志位: 僕たちの体は食べたもので作られているけど、0か100かという極端な食べ方は、体にも心に
    もいい影響を与えないよね。まずは、タンパク質や炭水化物やビタミン類などの土台とな
    る栄養素を摂取し、さらに体にいいといわれるものを適度に足す。バランスの良い食事を
    摂る事を心がけないとね。
美井: 巷に溢れる情報の中には、信ぴょう性が薄いものも多いのではないかな?確たる根拠がない
    かも知れないのに、情報は全て正しいと思い込んでしまう危うさを、最近は時折、感じて
    いるんですよ。
志位: 食べ物と健康について話が弾んだが、ストレスについてはまだ話が出てこないな。
永 : そのことについては、また今度にしませんか?今日はこのあと、自治会の集まりがあるんで
    すよ。
美井: それは、それはご苦労様です。
志位: じゃあ、この続きはまたの機会に・・・ということで。



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