ショートシナリオの館

ボケに抵抗するため、日常生活の中から思いつくままに書いています。月2回・月曜日の投稿を目指します。

ほっこり感動・「かわちイルミネーション2018」

2019-01-21 07:44:32 | 日記


日本全国各地に地元の公園や駅前ロータリーを活用したご当地イルミネーションが年を越して
開催される例が多くなりました。冬季のこの時期は街を明るく、楽しく照らすイルミネーショ
ンを楽しみにしている方も多いでしょう。今回は極めてローカル色が強いイルミネーションの
会場を紹介したいと思います。

紹介するのは茨城県稲敷郡河内町にある「水と緑のふれあい公園」で開催されている「かわち
イルミネーション2018」です。実はこの冬が初お披露目なのです。昨年11月から今年の2月中
旬まで開催されています。稲穂のイルミネーションが目玉という自然豊かな米どころらしさと、
ゆるキャラの「かわち丸」など、他の地域のイルミネーションとは一味違ったローカル色豊か
な演出が特徴です。また、樹木や橋を色が時間差で変化するライトで照らしたり、中央にある
池の水面に映るイルミネーションはスケールが大きくて、とても楽しめる本格的なものです。
使用された発光ダイオード(LED)は約20万個、無料ですよ。

知るきっかけは偶然でした。関東屈指のパワースポット・千葉県香取神宮への初詣は長蛇の列
で数時間待ち、参拝を終えた時には陽が落ちていました。帰りを急いでいると、闇夜の先にイ
ルミネーションらしき光が点滅していました。車のナビで選択した距離優先の帰宅ルート上に、
この会場があったのです。

河内町を紹介します。茨城県内の市町村別の田んぼの面積比較では52%で断トツです。町の半
分が田んぼ。ちなみに2位は隣町の利根町で38%。この辺りは利根川水域の最大の米どころで
す。稲穂をイルミネーションのメインにした理由も納得です。

夫: 田舎町のちょっとしたイルミネーションを見るつもりで寄ってみたが、こりゃ~、かな
  りスケールも大きく、クオリティーも高いイルミネーションだぞ。

妻:ここは稲穂のイルミネーションがいっぱい。入り口にある大きな稲穂はすごいわ。5mの高
  さはあるわね。稲穂のイルミネーションは初めてで他では見たことがないわ。米どころら
  しいローカル色豊かな個性でとても気に入ったわ。

夫:それに大きな池(正式名称:不動免沼)は四角い形状だから、どの位置から見ても水面に
  映るイルミネーションが見えるし、しかも一辺の長さがあるからダイナミックだ。さあ、
  見物させてもらおうや。どんな演出が迎えてくれるのかが楽しみだ。

二人は入り口で全体の構成をしっかりと把握してから、ゆっくりと会場内を進みました。

夫:この池は灌漑用水池だろうね。米どころだから規模が大きい。最初の見せ場は「青の樹海」
  だな。先日見てきた東京代々木公園の「青の洞窟」を彷彿とさせるね。空から白い星が降
  る演出があって、ここの方が規模は小さいけど変化があって楽しいよ。

妻:それに樹木の根元から色調を順次に変えてライトアップさせているから、光の三重奏って
  いう感じね。見事だわ。

夫:光のトンネルに来たね。このタイプは愛知県一宮市の138タワーにもあったから懐かし
  いな。長さはあそこより短いけど、充分トンネル感があるよ。

妻:トンネルを抜けたら橋に出たわ。この橋も赤、青、黄、茶など順次色が時間で変わってラ
  イトアップされている。橋を渡るのが楽しいわね。

夫:橋を渡ったら広い稲穂畑のイルミネーションだ。シンボル・ツリーがあるから、ここがメ
  イン広場のようだな。こうして闇夜の中で風に揺れる稲穂畑のイルミネーションを見てい
  ると感動するね。1.5mほどの高さの稲穂のイルミネーションが畑になって整然と並んでい
  ると、収穫期の田んぼのようで感動する。

妻:メイン広場までの道も両サイドに配置された緑色や白色の稲穂イルミネーションで、誘導
  されるようにここへ来たけど、ここの稲穂畑で一気に爆発といったところね。ここにも
  5mの稲穂がいくつもある。背の高い稲穂のイルミネーションは効果的ね。

夫:河内町のゆるキャラ「かわち丸」の前に来た。これも大きい3mはあるな。 顔がお米、体
  が蓮根、腰には紫陽花のワンポイントが河内町らしいね。一緒に写真でも撮ろうか。

妻:どこを歩いていても池に映っているイルミネーションがいいわね。今日は寒いけど、風が
  ないから水面のイルミネーションがくっきりしていてきれいね。

夫:ここからが後半だな。大きな樹木とツツジなどの低木のイルミネーションが主役だね。

妻:こうして歩いていて思ったけど、岐阜県の木曽三川公園のイルミネーションが思い出された
  わ。それだけ中味が良いということだけどね。

夫:木曽三川はここよりスケールが大きくて無料だった。見て、目の高さより上の樹木は幹や枝
  がイルミネーションされ、根元は時間差の色の変化でライトアップしている。樹木が集まっ
  ているところは幻想的な奥行き感があるね。僕は赤色が気に入った。

妻:田舎だからこれだけの内容の会場でも、人出は多くないからゆっくりと楽しめたわね。

夫:これで会場を一周したね。池を周るのは写真を撮ることで時間を取られなければ30分あれば
  回れそうだな。

こう言ってはなんですが、周辺が田んぼに囲まれているので邪魔な光が水面に映り込まれない。
そのため、池に映し出された逆さイルミネーションが映えます。イルミネーションも充実してい
るので、ここは絶対オススメです!

昼間の「水と緑のふれあい公園」は池の周りを八重桜やサツキ、クチナシなどが植えられており、
四季折々の花が楽しめます。また、サッカー場や野球場のほか、ちょっとした遊具がある。

この会場では初回のイルミネーションです。来年も開催されるかどうかは知りません。機会があ
れば期間内に是非訪ねてみてください。

点灯式では甘酒が振る舞われ、おでん等の模擬店も出店し、たくさんの人たちがイルミネーショ
ンを楽しんだと話している人の声が聞こえました。

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年神様と仲良し3人組

2019-01-07 07:45:28 | 日記


多くの仲間が冬眠しているお正月の動物村広場は寂しいものです。体を持て余している仲良
し3人組の様子を見かねた長老が、裏山の山頂へ初日の出を見に行こうと3人組を誘いました。
お正月の朝、まだ暗い登山口にみんなが集合しています。

長老 :フクロウ博士が「人間たちはお正月になると山に登って日の出を見に行く」と言っ
    ておった。特別な何か良い事があるのじゃろう。それを確かめに行くぞ。

ミミ :いつも山で遊んでいるし、日の出も見ている。だけど何もないよ。お正月の日の出
    だけが特別なの?

長老 :それはワシにも分らん。フクロウ博士も知らないそうだ。

ポン吉:それじゃ~、登って確かめるしかないよな。

コン太:人間たちは理由のない行動はしないと聞いているしな。行こう、行こう。ワクワク
    してきた。きっと何か面白い特別なことがあるんだよ。

裏山は遊び場です。道に迷うことはありませんし、闇夜も障害にならず、どんどん登って行
きます。そして山頂が近くになった時、森の中から霧が出てきました。

長老 :霧がモクモクワ湧いてきた。これじゃ太陽が昇る山が霧で覆われて見えなくなるぞ。

ミミ :長老、大丈夫よ。霧は太陽が出て暖かくなったら、無くなると言っていたじゃない。

ポン吉:太陽が昇っちゃうともう遅いんだよ。太陽が見えないところから、顔を出し始め、
    完全に見えるようになるまでが日の出なんだからな。

コン太:確かにそうだ。太陽が顔を出すところを見ないと、初日の出を見たとは言えないと
    いうことだ。

長老 :お前たちも賢くなったものじゃ。とにかく山頂まで行くぞ!山頂には霧がかかって
    いないとよいのじゃがな。

山頂は濃い霧に包まれていました。しかし、一行が到着すると澱んでいた霧が動き始め、薄
くなったり、濃くなったりと高さの変化も交えて、流れ始めているのが分かりました。

長老 :霧が流れ始めた。これなら大丈夫だ。太陽が昇る山を覆う霧は無くなるだろう。

ミミ :太陽が顔を出すときに何かが起きるのね。嬉しいことだといいわね。

全員が目を凝らして、太陽が昇ってくる遠くの山並みを見つめました。空は明るみを更に増
しました。まもなく太陽が顔を出します。その時、霧が急に集まり始め、雲のような厚さと
なり、更に変化して、あれよあれよと、3人組が見ている前で、大きな、大きな長老の姿と
なって薄明りの夜空に浮かんだのです。

ミミ :びっくりした!あの霧が雲になって、今度は長老になったわ。こんなの見たことが
    ないわ。

雲ジー:仲良し3人組だね。驚かせてしまったかな。お前たちのことはカッパの川太郎から聞
    いている。長老の姿にしたのはお前たちを怖がらせないためじゃ。

ポン吉:驚いた。雲がしゃべったぞ。あなたは誰?なぜ川太郎のことを知っているの?

雲ジー:川太郎とワシは同じ「水の精」なのじゃ。地上の水の精が川太郎、そして天空の水の
    精がワシじゃ。「雲ジー」と呼んでくれ。長老にはワシたちのことは見えぬし、声も
    聞こえぬが、良く眠っているからこの会話の邪魔はされないだろう。

コン太:本当に長老が眠っている。起こしちゃいけないんですね。雲ジーさん、聞きたいんだ
    けど、お正月に山の上で見る初日の出には何かが起きるのですか?

雲ジー:お前たちの会話は聞いていた。人間たちが初日の出を見に山に登る理由を知りたいの
    じゃな。簡単にいうと、初日の出を拝むと元気が貰えると信じておるからじゃ。人間
    たちは今年の一年間、自分たちを勇気づけて幸せにしてくれる「年神様」が、初日の
    出の光に乗って地上に降り立つと考えているのだ。だから、見晴らしの良い場所や山
    に登って、初日の出を拝んで自分の所に来るようにお願いをするのだ。特に高い山頂
    で迎える太陽の光を「ご来光」といって、強く年神様を感じて、元気に暮らせる勇気
    が体の中にみなぎるのじゃな。少しは理解できたかな。

ミミ :今のお話しはわかんない。「元気」って貰う物なの?年神様って何ですか?どんな姿
    をしているの?

雲ジー:年神様には姿はないのじゃ。人間の心の中に降りてくるので見えない。同じように元
    気というのも心の中のことだ。だから、今のお前たちの年齢ではまだ理解できないと
    思うが、人間たちには年神様の存在が分かるのじゃな。

ポン吉:僕はわかったぞ。年神様って、人間だけが感じて分かるものなんだ。だから、僕たち
    が初日の出を見ても何も感じないんだ。

雲ジー:そのようじゃな。人間たちにとっては年神様を感じること自体が大切なんじゃ。そこ
    で、人間たちは年神様を迎え入れるためにお餅をお供えしている。この餅を「御年神
    様の魂」と呼び、そのお餅をみんなで分けて食べるのじゃ。子供たちにも「おとしだ
    ま」という贈り物をあげる習慣があり、名前の由来はこのお餅からきている。

コン太:僕も「おとしだま」が貰いたいな。でも雲ジーさんとこうしてお話しができたから、
    今日はここに登ってきて良かった。来年も登って来ますので逢ってね。

雲ジー:ワシはこれからすぐに出かけなければいけない。ワシを年神様だと信じて、山頂で待
    っている人間たちがいるのじゃ。

ミミ :それじゃ、雲ジーさんが「年神様」じゃないですか。

雲ジー:そうなるの。長老が目を覚ますぞ。又会おう。今日は忙しいのじゃ。さらばじゃ。

雲ジーさんがいなくなるときれいに視界が広がり、向かいの山の頂から太陽が顔を出し、明る
い陽ざしが3人組と長老を照らしました。初日の出です。

ポン吉:長老、起きてくださいよ。初日の出が始まったよ。

長老 :あれ、いつの間にか眠ってしまった。おっ、太陽が顔を出した。眩しい~の。初日の
    出が始まったな。きれいな光じゃわい。だけど、何も起こらないじゃないか。これ
    じゃ、毎日の日の出と同じじゃな。

コン太:長老、初日の出には良いことがあるよ。だって、僕たちは年神様から元気を貰えたん
    だから。今年も元気いっぱいで遊べるぞ。

ミミ :そうよ。その通り。ここに登ってきて本当に良かったわ。

ポン吉:長老、来年も一緒に初日の出を見にここへ来ようよ。

「年神様って何だ?」。長老は不思議な能力を持つ仲良し3人組の会話が理解できずにキョトン
としています。動物村の仲良し3人組は今年も元気に大活躍すること間違いなし。
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初夢

2019-01-02 08:10:17 | 日記


皆さま、明けましておめでとうございます。

<初夢>

ここは「アカネズミたちの暮らす森」と呼ばれています。奥に見える、森に溶け込ん
で見える建物にはバスの時刻表が設置されているように見えます。

おそらく、アカネズミさんたちの生活圏で走っている、彼ら専用のバス停留所に違い
ありません。だって、人間が使うバスはこの森に入ってこられないのですからね。
他に考えようがないのです。

それでも私は確認しようと足を一歩前へ踏み出した時、右側の林の中から「チュイ、
チュイ」と声が聞こえてきました。私には「もうすぐバスが来るぞ!」と理解でき
ました。そして、集団のようなざわめきを感じました。

私はどうやら「入ってはいけない道」に迷い込んでしまったようです。私はこれ以
上近づくことはせずに、静かにそっと後ずさりをしながら、来た道を戻りました。

ブログ開設も7年半になりました。今年もお付き合いくださいね。
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