日本の問題と解決策を考える

一石五鳥の地球温暖化防止策を考える
 
日本の真の活性化を考える  吉川忠雄

もし福島原発事故で炉心爆発が起こっていたら・・・も考えておくべき

2011-11-23 23:36:47 | 日記
水素爆発だけでもこれほど大量の放射性物質が飛散し、広域に雨などで地表を汚染して、厄介きわまる除染に悩んでいます。

しかし、あの事故はもう一歩で炉心爆発が起きていたことも忘れてはならないと思います。

(吉田所長も「ここで死ぬのでは・・・と何度も思った」と言っています)

もし炉心爆発が起きていたら・・・どれほどの被害が予想されるでしょうか・・・

一基でも炉心爆発を起こすと一基分の核燃料棒全部が飛散し、周辺は高濃度の放射線が飛び交う場所となり、そこに居た従業員が死傷し、人が近付けなくなり、隣接している原発への冷却水注入もできなくなったでしょう。

そして次々と炉心爆発が起きていったでしょう。

もしそうなったら、飛散する放射性物質の量はチェルノブイリの数倍になり、福島県民200万人や宮城県民230万人や茨城県民300万人の大半が避難をよぎなくされ、首都圏までも子供や妊婦などの避難が必要ななり、大混乱となったでしょう。

外国人のほとんどが日本から逃げ出したでしょう。

日本経済全体がマヒやけいれんを起こし、とんでもない大打撃・大損害となったでしょう。

日本で製造した物品は食品以外もしばらく輸出を断られ、多くの日本企業が海外移転することになるでしょう。

除染の規模と期間はどれほどになるものか・・・

国も地方も財政破綻に陥り、超緊縮財政を強いられ、国民は何年もひどい貧乏生活を強いられることになっていたでしょう。

原発はこれほどのリスクがあるもの・・・と認識すべきです。

原発の是非を論じるとき、このことは決して忘れてはならないと思います。

まだ重要な事が未確認な福島原発事故・・・

2011-11-23 23:04:27 | 日記
水素爆発をした福島原発の1号機と3号機は原子炉内を冷却できなかったため、核燃料ペレットが崩壊熱で高温になり、それを入れた棒状の容器の材料である金属バナジウムと水蒸気が高温で化学反応を起こし水素が発生しました。

炉内とその周りを囲む格納容器には窒素が充填してあり、酸素が無いので水素爆発しません。

ベントによって格納容器から噴出した気体(水素や水蒸気やかなりの放射性物質を含む)は排気塔から空へ排気したはず。

それなのに水素は3号機から配管を通って4号機建屋にまで充満し、その建屋も吹き飛ばしました。
3号機の爆発はきのこ雲ができるほどでした。

どうして原子炉建屋の中に水素が大量に溜まり、大きな水素爆発に至ったのでしょうか?

また、水素爆発したとは言え、炉心や格納容器は爆発していないのに、どうしてこれほど大量の放射性物質が空気中に飛散したのでしょうか?

“水素爆発の前から格納容器の気密性は破られていた”としか考えられません。

放射線が高いので人が接近できず、当分確認できないでしょうが、

A;地震で配管と格納容器の接合部分がズレたり変形したりしてかなりの隙間が出来ていた。

B;それともあの爆発の前に核燃料棒がメルトダウンし、それにより原子炉の底が溶けて穴が開き、さらに格納容器の底も溶けて穴が開いてしまっていて、底の穴から内部の気体が噴出し建屋に充満していた。

などのことが推測できるでしょう。 AもBも両方だったかもしれません。

もしAなら“大地震に襲われたとき、格納容器は壊れなくても配管との接合部分などに隙間が出来る”と言う重大な弱点が有った・・・ことになります。

配管自体は頑丈でも、曲りの部分や接合部分は強烈な力で繰り返し揺さぶられると亀裂が走り、さらには破断することが実験でも、工場の配管でも実証されています。

理論的に考えて、一時冷却水を注入する配管の炉心から格納容器の外側にかけての部分に、たとえば直下で断層が滑るなどの物凄い揺れに見舞われて、強度基準の想定を遙かに超えた力が加わる(現に柏崎原発で見舞われたことがある)と・・・ズレや変形だけでなく破損し、大きな水漏れを起こして冷却水を炉心に注入できなくなる・・・と言う可能性を否定できません。 

直下やごく近くに断層が見つかっている原発は幾つもあります。
その上、この地震大国日本では発見された活断層だけでなく、地表からは見えない未発見の断層も沢山あります。