木村忠啓の大江戸百花繚乱

スポーツ時代小説を中心に書いている木村忠啓のブログです。

新作「虹かかる」のお知らせ

2020年04月05日 | 小説
今回は4月15日に発売される弊著「虹かかる」の宣伝です。

舞台は常陸国・麻生新庄家一万石。
時は、天保年間。
老中・水野忠邦が推進する天保の改革下で鳥居耀蔵が権力を振るっていたころの話です。
主人公は元水戸藩士の飛田忠矢。
若気の至りで、浪人に身をやつし、爪に火を点すような暮らしを続けるなかで、妻が病を得て鬼籍に入ってしまいます。
その妻の遺言で骨を水戸領である大津浜に散骨に行く途中、見栄からついた嘘で、新庄家から声を掛けられます。
新庄家といっても、ほとんどが留守にしており、数人しか残っていませんでした。
新庄家の先頭に立つのは、見かけだけは立派だけれども、剣を振るえなくなった「山槍」とあだ名された藩士。
敵は鳥居耀蔵の影をちらつかせた怪しげな浪人衆。
ふたりは援軍を外に求めることに。
向井半蔵という頼りになる老武士を味方にひきいれることに成功しますが、あとは手妻師や花火師、酒毒にやられた若者、頭でっかちな兵学者くずれといった頼りになさそうにない者ばかり。
いっぽう、敵方は領内の百姓を巧みに騙し、その数は四百人を越えます。
忠矢たちは、たった七人で大群を相手にする羽目に陥ります。
果たして、その運命は・・・。

こんなストーリーです。
舞台の麻生は、現在の茨城県行方市にあります。
新庄家の陣屋が建っていた場所には、行方市立麻生小学校の敷地となっています。
この陣屋にはごく狭い堀があったのですが、いまも堀の跡は細い道路となって残っています。

グーグルマップ

上記のグーグルマップで、正面の広い通りが陣屋の正門へと続く大手道、左右にある細い道が堀跡、ぐるっと回って後ろにある小学校が陣屋跡です。
城跡は規模が大きく、敷地が県庁や大学、公園となっていることが多いようですが、陣屋クラスだと現在の小学校の規模がぴったりくるようです。

タイトルに関しては、当初は「散骨」というものを考えていましたが昨今のコロナ騒ぎの一日でも早い収束を願って「虹かかる」としました。
落ち着かない毎日ではありますが、この小著を手に取っていただいた皆さまが少しでも元気になれるよう、心をこめて書きました。
どうかよろしくお願いいたします。

下記サイトで予約が開始となっております。

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楽 天



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