今でも旅行は娯楽として人気が高いが、江戸時代では、今とは比べ物にならないくらい、旅行は気晴らしとなった。
江戸時代も幕末となると、かなり旅の自由度はかなり高くなった。
土地土地の景観もさることながら、旅行の最大の楽しみは食事である。
東海道筋としては、まず川崎の菜飯、鶴見の米饅頭、小田原の外郎(ういろう)、箱根の雑煮、新居の鰻蒲焼、府中の安倍川餅、丸子のととろ汁、岡崎の淡雪豆腐、桑名の焼きハマグリ、草津の姥が餅などが有名であった。
今でも高速のパーキングによるたびに何かを食べている人がいるが、江戸の時代にあっても同じようなものだったのであろう。
ただ、旅籠の食事は質素であった。いわゆる一汁二菜で、ご飯も江戸以外は白米でないことが多かった。
下の写真は豊橋の二川宿本陣資料館にある江戸の食事の模型である。
主菜は、焼き魚と煮物。ご飯はおひつにどんと入っている。
グルメブームの今からすると、随分見劣りするように見えるかも知れないが、これで江戸時代ではご馳走だったのである。
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ただ、旅籠の食事は質素であった。いわゆる一汁二菜で、ご飯も江戸以外は白米でないことが多かった。
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