鵜戸神宮は駐車場には入ったものの、雨がひどくなってきて諦めた。
ところが幸いにも飫肥へ着いたところで雨があがった。
飫肥は九州の小京都と云われる城下町だ。
飫肥城は平城なので石段で汗を流すことも無く大手門を通ることができた。
どちらを見ても美しいので構図に苦労することがない。
ゆっくり見て歩いていたら急に雷が鳴って大粒の雨が降ってきた。
傘を車に置いてきてしまったので、ずぶ濡れだ。
やっぱり宮崎県は私と相性が良くないみたいだなぁ。
表通りで見かけた天ぷらの幟が気になり、天丼を食べたくなって和風の格子がある いかにも城下町風の店へ飛び込んだ。
ところが外装とは大違いで内部は かなり狭く古い。
小さなテーブルに座ってヒマそうにテレビを観ていたオバチャンが元気に立ち上がり私を逃がさないようにと自分が座っていた椅子に誘導した。
これは絶対にハズレだと思ったのだが仕方が無いので「天丼を・・・」と云ったのだが「天丼無いよ」と一瞬で返された。
そして「天ぷらうどんにしなさい、天ぷらうどんにね」と決められ、気弱な私は従うしかなかった。
店自体が狭いので色々なところが丸見えだ。
うどんを冷凍庫から掘り出すのも見えたし、凍りついた天ぷらを必死に剥がすのも見てしまった。
「この辺の天ぷらはね、かき揚ではなくて 魚の練り物だからね」と説明しながら作ってくれているのだが、私にしてみると秋吉台で食べたザル蕎麦のように下痢さえしなければと祈るばかりだ。
恐る恐る食べた うどんは、酸っぱくもなく まあまあ旨い。
だから下痢のことなど考えずに全部食べてしまった。
この店はハズレだと思っていたけれど、もしかしたらアタリなのか?
いや、やっぱりハズレだろう。
ケーズデンキを見つけたのでカメラのメモリーカードを買うために入店した。
トイレを拝借してキレイキレイにした後、会計する時に安心パスポート(会員保障カード)を忘れたと云ったら電話番号を教えてくれと云う。
だから市外局番から云ったのだが、聞き慣れない市外局番に四苦八苦の様子。
そして表示された住所を見て目を丸くしていた。
「信じられない住所が出たでしょう」と云ったら
「こんな住所 生まれて初めて見た」と言って笑っていた。