かなり昔、まだナビゲーションシステムの無い時代に、レンタカーで徳島を走ったことがある。
目指したのは祖谷渓 (いやだに) にある 有名な かずら橋だ。
ハンドルを握って最初に驚いたのが道の狭さ。玄関を出た途端、車に足を踏まれそうな国道なんて私の住む北海道ではあり得ない。
路側帯なんて 無いに等しい巾。それでも国道だ。
片側一車線ずつあれば まだ国道っぽいが、それが断りも無く急に一車線になるのだから驚いた。
高校野球で有名な池田高校の横を通り、祖谷渓温泉の案内標識に従って左折したのが間違いだった。
道幅はどんどん狭くなり高度もウネウネと上がってユーターンもできない崖沿いの道。
ドキドキしながら走っていると前から堂々とバスがやってきたりする。
必死にハンドルを操作しチラリと見えたのは崖上に立つ「小便小僧」。
あれは もしかしたら幻だったのかも知れないと思っていたのだが、色々調べたら そうではないことがわかった。
だから今回の旅では、絶対に「小便小僧」だけは撮るんだと固い決意で祖谷渓へ向かった。
前回と同じ難路を池田側から入らず、祖谷渓温泉側から突入した。地図で見ると6キロ程先に小便小僧があるはずだ。
手前にある祖谷渓温泉のホテルは 崖からはみ出るように建ち、専用ケーブルで崖下の露天風呂へ行くのが人気で、駐車場から溢れた車が路上に並んでいた。
それを避けて無事に辿り着いた「小便小僧」の場所は 少し道幅があって駐車できた。
かずら橋は、記憶通りにそれ程高さは無いものの、踏み板の幅も足がスポッと抜ける程の怖さで、金を払って怖い思いをすることは無いので写真を撮っただけで渡るのはやめた。
それにしても渡橋料500円と駐車場500円は高すぎるだろ(怒)。