自分で運転して耳鼻科へ行くと云うルンバ。
口の中に一ヶ月ほど前から「でき物」があると云う。
独りで様子をみて悩んでいたのだ。
「ガンだ、きっとガンだよ」と空元気で騒ぐ。
「どれどれ」と云って久し振りに大接近し、口を開けさせて奥様の穴を覗く。
確かに何か白い部分もあり腫れている感じがしないでもない。
そのまま医師のように頸部リンパ節と顎下腺を触診。
せっかく近くにいるのだから、何年ぶりかのチュッでもしようかと思った瞬間、殺気を感じたルンバは私の前から逃げた。
この新コロナの時期、診察室も感染には神経質になっていて、直前までマスクを外さないようにと指示されたとのこと。
医師からお許しが出てマスクを外し一瞬の「アーン」
「うん、何でも無いね。悪いものではないよ」と云われ、喉も診て貰ってうがい薬を処方され、元気になって帰って来た。
帰宅してからは別人。
まぁ、騒がしい。今までの3倍は話す。
少し元気になり過ぎたとのではないかと思うほどだ。
薬が苦いと文句を言いながら、仏壇から串団子を持ってきて食べている。
そして今度は豆が沢山入った豆餅を口に入れた。
食べている間は静かだと思うだろうけれどそうではない。
何処かにある口が大きな声で次々と話し掛ける。
何処にその口が付いているのか、私にも分からない。
私にとって、女体は未だに謎だらけだ。