ルンバに家具店へ行きたいと云われた。
スリスリの部屋にある特殊サイズのレースカーテンが裂けたと云う。
カーテン売り場で担当者と注文品にするか既製品にするかで相談しているルンバを残し、私はベッド売り場へ。
実は最近ベッドのスプリングが折れたのか時々パキンと音がするのだ。
それで買う気は無いけれど色々なベッドに寝転んで感触を試していると、いつの間に忍び寄ったのか至近距離から女性の声。
「微妙にこちらの方が柔らかく出来ています」と説明を始めた。
獲物を逃がすまいと満天の笑顔にウッフン光線ビュンビュン。
「マットレスだけでも売っているので、その値段はこちらになります。サイズはシングルでしょうか」と訊いてくるので、ダブルですと答えてさらに
「独りで寝ていますけれどね」と余計な言葉を付け加えたら
「あらまぁ・・・・・」とウッフン光線2倍増。
それでつい買ってしまった、予定外の出費6万余円
「お電話番号とご住所は、このポイントカードに入っているのと変わりはありませんか」と確認作業をして配達日を決めた。
そこへカーテンの代金を払いにきたルンバ。
「あのねぇ、ベッドのマットレス買っちゃった」と云ったらギョッとした目。
「このお姉さんがねぇ、ピッタリ寄り添って離れないから買っちゃった」と云ったら店員さんは困惑した顔で頬を軽く染めながら「いえ、そんな・・・」とクネクネ。
「良い所にお住まいですよねぇ、私も昔住んでいたので住所だけで大体の場所は分かりますよ」と少し離れて二人だけのヒソヒソ話。
車に戻って家へ戻る途中、「あっ、忘れた」と私の大声に驚くルンバ。
「彼女にねぇ、今度泊まりにおいでよと云いたかったのにさぁ」と云ったら
「それは絶対に戻って伝えた方が良い」とルンバの声が聞こえた。
彼女も、実際の使い心地を知りたいだろうしねぇ・・・・・
仰向けで寝たり横向きで寝たり、上になったり下になったりねぇ。
50年保証が付いていますと云っていたけれど、そんなものより
「実際の使い心地」を知りたいと思っているよねぇ・・・・