高江雅人  竹工芸職人の独り言  竹工房オンセ

高江雅人  竹工芸を初めて37年、徒然なる出来事をアップしています。

松戸伊勢丹 48年組

2008年08月23日 08時13分16秒 | 出張

伊勢丹のある松戸から、私が泊まっている北松戸まで一駅、距離にして2キロくらいである。今日も朝6時前に福ちゃんから電話が入る。「もしもし、おはよう御座います。行きましょう?」と。今日は北松戸から松戸まで歩いてみた。この朝歩きは健康上も精神的にも非常に良いアクセントになっている。福ちゃんと他愛の無い笑い話をしたり、お互いの将来の経営像を話し合ったり前向きな気持ちになる。ウロウロ歩いているので、ホテルに戻ってきたら丁度6キロ、良い距離である。

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左から、田川、丹羽、伊藤、岩切の4氏。

伊勢丹の会場では、昨日は「ブーフーウードット」を掲載したが、今日は48年組。どういう訳か?昭和48年生まれが私のブースを取り囲んでいる。左に小森草木染の丹羽君、一見、ニワトリの様な風貌で飄々としている。朝の朝礼で伊勢丹の社員が話していても、一向に聞いていない。こそこそ、こそこそと他ごとを話しかけてくる。「少し、静にしておけ!」小学生の時、クラスに一人はこんなヤツがいた。少し長目の髪を首を左右に振っている仕草が金八先生に似ている。「栄養失調で病気の時の金八先生だ。」と下駄屋の伊藤君が言う。

その伊藤君が私の向かいのブース。同じ大分県の月隈下駄の次男坊。いつも、実演場所が散らかっている。使った道具をあちらこちらに置くので、何処にあるのか判らない。いつも、何かをもそもそと探している。昨日も顔の汗をタオルで拭いている。私が「あれ、そのタオルさっきボンドを拭いていた雑巾じゃないの?」と聞くと、「もう、めちゃめちゃですよ!」。純朴な人柄が小さな子供やお婆ちゃん達に人気がある。

伊藤君の隣のブースが鼈甲の田川賢吾君。彼は落ち着きがあり、話していると私と同い年くらいに感じる。今までの二人とは醸し出している雰囲気が違うのだ。やはり、家庭を持って3人の娘がいるということから来る落ち着きなのか?いや、元々親分肌の処があるのだろう。先日の懇親会でも彼がまとめ役。驕った処が無く頼りになる男という感じだ。

最後が、下駄屋の後ろになるが鹿児島の錫工芸の岩切君。7月の日本橋三越の時に始めて会ったのだが、その時は名紙の交換をするだけで、殆どお話をすることは無かった。今回、売り場も近く作品もゆっくりと見せて貰う。ビールグラスや茶筒を持ってみると、手にどっしりと重たい。「錫は比重が鉄と一緒くらい重いんです」と、錫の表面に漆を塗り、腐食させる事で模様を作り出していく。私などはこんな細工物は大好きである。本人も体育会系の雰囲気で我々年長者には敬意を持って接してくれる。気持ちの良い青年である。

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