先日も、名古屋の松坂屋に出展した時、お客様が壊れたバッグを「修理して欲しい!」と持ち込んできた。通常、私どもでは、自分の作品は、最初の5年間はどんな形でも無料修理している、5年以上経った物に関しては、修理代実費を頂きますが、安心して使って頂くことを第1に、対応している。
作品を見てみると、同じ大分県の業者が中国で作らせ、国産品として販売したものである。これがそのバッグだ。
お客様に、「購入された業者で、修理して頂いた方が良いですよ。」と丁重にお断りしたのだが、
「友人から、頂いたので、何処で買ったか判らない?」と言う、それで、
「何処に持っていっても、直してくれないので途方に暮れている。」と言う。
しかたが無いので、誰が扱っているのか、作品を見れば直ぐ判るので、その場で、その業者に電話した。
「今、松坂屋の催事に来ていて、お客さまが、おたくのバッグの修理を持ち込んできたのだが、どうしたら良い?」と聞いてみた。すると、
「簡単に直るものなら、知り合いの職人に頼んで直して貰うが、直らない物は知らない!」と居直るのである。びっくりした。こんな無責任な事を言うのである。頭に来て、「もう良い!」と電話を切る。
お客様に「修理できない!」とお話すると、がっくりとしている。
ついつい、見かねて、「私が直してあげます。」と言ってしまった。(本当は、こんな中国製品を国産と偽って、販売している業者とは、とことん戦っていかなくては為らないのだが!)
大変、喜んでくれたお客様が、「このバッグを修理で置いていくので、代わりのバッグを下さい」とお買い上げくださった。
決して、こちらから売り込んだことは一切無いのだが、困った時に親身に対応したおかげである。