注文品のお絞り入れが完成した。
前回のブログで、試作品の仮止めまでを紹介したが、ヒゴのデータもすべて出て、本番のお絞り入れを5個作りました。
内側の波網代の編地を、外側には、細かい網代の編地を作り、2枚の生地を一つにまとめて縁を付けました。
縁には、アクセントとして、丸みのある優しい表情の鳳尾竹を使いました。
この作品で苦労したことは、お絞り入れなので、高さが無い、その高さが無い所に、四角い底編みに楕円の縁を付けるという事でした。
角の所の形状が、相当違うので、角が鋭角に立ち上がらないと、楕円の縁が付かない所だった。
四角い底に、四角い縁ならば、同じ形なので、歪は出ないのだが、四角に楕円の縁を付けるという事で、少し手間取った。
次に上品な質感を出して仕上げる、という事であった。
当初の構想では、縁の端の方に小さな手を付けようか?と思っていたが、実際に二つほど、試作をしてみたが、如何も気に食わない!
何となく、全体から手だけが浮き出てしまっている。
気持ちがムズムズするのだ。
結局、注文主に事情を説明し、手を付けることは止めた。
漆を刷り込み、作品に表情を作る。飴色に仕上がった下地に、もう一度漆とイボタの蝋を刷り込んでいく。
実に良い表情に仕上がった。
きっと、お客様も満足してくれることと思う。
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