本日の高住神社の状況です。
◆曇り
◆2℃
雨上がりは普段よりも黒みが強まり、今まで意識しなかった景色に目が留まったりします。
窓に写った紙垂の白さ。
上から垂れている紙垂よりもハイライトが強く出ているのが面白い。
手水舎の水面の反射。
黒というのはすべての波長を吸収して見える反射性ゼロの色。
水面が光って見えるのは揺れ動く水の反射光のせいで、反対に、水を透過する屈折光が届かないので水底が黒く映るしくみ。
他の季節ではここまで明暗がはっきりすることがないので、やっぱり太陽の角度が低い(南中高度の低い)冬だから入射角が浅いせいなんだろうなと考えてみました。
理科が不得意だったので疑問点を調べながら書きましたが、おかげで天体の動きの再勉強になりました。
* * * * * *
そういえば、今日は旧暦の正月一日。
旧暦(太陰暦)は月の満ち欠けを元にした暦法なので、今日は朔日、つまり新月となります。
去年の旧正月も、来年の旧正月も、すべて新月。
太陽暦に慣れていると常に新月と重なるというのが不思議な感覚ですが、月齢を基準としたのが旧暦なので当たり前といったら当たり前ですね。
この日を新年の初めとして行われる神事も多く、朔旦正月を祝う名残りなのでしょう。
英彦山でも旧正月を祝う行事があるのか郷土史を開いてみましたが、残念ながら、新暦に移行する際に旧正月の祝いはほとんど引き継がれなかったという内容。
年のあらたまりを告げる新月に、昔の人々は何を思ったのでしょう。
漆黒の夜空に兆した微かな月明かりが、日を追うごとに大きく満ち満ちてゆくさまに、陽光とは違う神々しさを感じたのかも知れません。
15日をかけて月が肥え太るあらましは、生命の始まりと最盛に通じるものがあるような気がします。
そしてまたしぼんでゆく姿も、生命の衰えと終焉になぞらえたのかも知れません。
夜のとばりに浮かぶ月の一生は、様々な想像をかき立てたことでしょう。
太陽よりも月の時間が長い冬。
微かな移ろいに季節を探し感じてみたいものです。