うららかや猫の欠伸につい不覚 丈子
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「麗か」なる季語を用いて1句とおもったが
「猫の欠伸」のほかは思いつかない
春のうららかな日差しの体験が
ほとんど記憶にないのはなぜだろう
がむしゃらに全速で走ってきたという底浅い時間
その連続が今までの生き方だったということか
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「麗か」なる季語を用いて1句とおもったが
「猫の欠伸」のほかは思いつかない
春のうららかな日差しの体験が
ほとんど記憶にないのはなぜだろう
がむしゃらに全速で走ってきたという底浅い時間
その連続が今までの生き方だったということか
麗か(うららか) 三春
子季語 うらら、うららけし、うららに、うらうら、麗日
解説 春の日がうるわしくなごやかに照って、よろずの物が玲瓏と輝くさまをいう。
かほるより雪気はげしく朝うらら 鬼貫 「柏崎」
うらゝかや女つれだつ嵯峨御堂 正岡子規 「子規句集」
麗かや大荷をおろす附木売 前田普羅 「定本普羅句集」
麗かや松を離るる鳶の笛 川端茅舎 「川端茅舎」
三椏のはなやぎ咲けるうらゝかな 芝不器男 「芝不器男」
玉と呼び絹と称ふ島波うらら 松本たかし 「石魂」