雨だれに齢さかのぼる春炬燵 丈子
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暮らし向きが洋風になって炬燵のすがたが拙宅から消えて久しい
昨夜来の雨が止み軒からの雨だれだけが音を刻んでいる
去年の事 一昨年の事 とさかのぼり
いつか子供の頃までと記憶はとどまらない
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暮らし向きが洋風になって炬燵のすがたが拙宅から消えて久しい
昨夜来の雨が止み軒からの雨だれだけが音を刻んでいる
去年の事 一昨年の事 とさかのぼり
いつか子供の頃までと記憶はとどまらない
【春炬燵】 (はるごたつ)
春の季語。
春となっても、寒の戻りで急に寒くなることがあります。そんなことを心配
してついつい仕舞いかねる炬燵。
あればあったで、つい潜り込みたくなる炬燵。
無くてもよさそうですが、あれば引きつける魅力のある不思議な存在が春炬
燵です。
寒がりな私ばかりではなく、昔から沢山の人がその不思議な魅力に引き寄せ
られた結果、季語として残ったものなのでしょう。
そして本日、そして明日は日本全国が冬に戻ったような寒い日となるとかの
天気予報。
春炬燵のご厄介になるかたもまた多いこととお思います。
春寒や駅に棲む人犬に添い 丈子
私の町のJRの駅にホームレスの人が棲んでいる
昼は留守なのだが朝晩はいつも寝ている
血色もよく恰幅も悪くない
句意は哀れや寂しさを表現したのだが実際はそうでもない
寄り添う犬も痩せてもいない
年毎に汚臭の雑る花菜風 丈子
菜の花畑に吹く風にはたくさんの記憶がある
自分自身の幼年時代 子供たちを育てていた頃
そして孫たちとのらわむれなど
最近の社会での事故や不穏な国際情勢は
この花菜風を汚しているようだ
私の町のJRの駅にホームレスの人が棲んでいる
昼は留守なのだが朝晩はいつも寝ている
血色もよく恰幅も悪くない
句意は哀れや寂しさを表現したのだが実際はそうでもない
寄り添う犬も痩せてもいない
年毎に汚臭の雑る花菜風 丈子
菜の花畑に吹く風にはたくさんの記憶がある
自分自身の幼年時代 子供たちを育てていた頃
そして孫たちとのらわむれなど
最近の社会での事故や不穏な国際情勢は
この花菜風を汚しているようだ
俳句は発見と気づきを読むだけでは共感されないようだ
見たり気づいたりして何を感じたか
この何かがない俳句は報告や独りよがりになってしまう
最近の私はここいら辺で抜け出せなう