竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
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みないるぞ南洲墓地の虫しぐれ 中尾和夫

2021-09-14 | 今日の季語


みないるぞ南洲墓地の虫しぐれ 中尾和夫

西郷南洲の墓所での虫時雨
作者は思わず万人に愛された南洲に声をかけてしまった
(小林たけし)


南洲顕彰館は
1977年、西郷隆盛没後100年を記念して建設されました。西郷の生涯・思想・業績などをわかりやすく紹介したジオラマやビデオをはじめ、西郷の衣服や西南戦争に関する資料などを展示しています。
その他、西郷を祭った南洲神社や、西南戦争で戦死した2千人以上の人々が埋葬されている南洲墓地が隣接しています。南洲墓地は1955年1月14日に鹿児島県指定史跡に登録されています。


【虫】 むし
◇「虫の声」 ◇「虫の音」 ◇「虫時雨」 ◇「虫の秋」 ◇「虫の闇」 ◇「昼の虫」 ◇「すがれ虫」 ◇「残る虫」
秋鳴くコオロギやキリギリスなどの虫の総称。ただし鳴くのは雄のみ。虫の音色にはそれぞれ風情があり、秋の夜の寂寥を深める。また、盛りの時期を過ぎ、衰えた声で鳴いている虫を「残る虫」という。

例句 作者

あかつきや歩く音して籠の虫 岸本尚毅
ある闇は蟲の形をして哭けり 河原枇杷男
いさみ足で今日が終りて虫しぐれ 井川春泉
きのうのように出土の甕棺昼の虫 松本昌平
けふはけふの山川をゆく虫時雨 飴山實
どっこい生きて蟲の挽歌を聞いている 平川義光
アンコール曲ハミングはみんぐ 虫すだく 山本和子
コンビニの外は深海虫時雨 尾崎竹詩
チリリリコとうっとりさせる秋の虫 末広鞠子
バス去りて虫の音高くなりにけり 中村圭作
一筋に夜明けし路地や虫の声 佐野青陽人
五六人降りてゆく駅虫の声 田中不鳴
今日よりはこの世の虫として笑う 行川行人
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