秋彼岸足音ばかり空ばかり あざ蓉子
春野彼岸と違って
空は高く空気は澄んでいて爽秋の墓参
掲句はそんな様子がうかがえる
感傷的な心情も感じられて好感のもてる句だ
(小林たけし)
【秋彼岸】 あきひがん
◇「後の彼岸」(のちのひがん) ◇「秋彼岸会」(あきひがんえ)
秋分の日(9月23日ごろ)を中日とした1週間。彼岸会として仏事を行うことは春の彼岸と同じ。単に「彼岸」といえば春の彼岸をさす。単に「彼岸」というと春の彼岸なので、「後の彼岸」ともいう。
例句 作者
畑中に火を焚く音の秋彼岸 三谷道子
いくつかは乳の出る草秋彼岸 河村四響
それとなく御飯出てくる秋彼岸 攝津幸彦
一匹の猫を地べたに秋彼岸 岩尾美義
口むすぶ鯉みて帰る秋彼岸 桂信子
棕櫚縄の縛る竹垣秋彼岸 坪野谷公枝
生者には大きなおはぎ秋彼岸 平賀節代
秋彼岸まだ呼ばないで倶会一処 戸沢吉江
畑中に火を焚く音の秋彼岸 三谷道子
いくつかは乳の出る草秋彼岸 河村四響
それとなく御飯出てくる秋彼岸 攝津幸彦
一匹の猫を地べたに秋彼岸 岩尾美義
口むすぶ鯉みて帰る秋彼岸 桂信子
棕櫚縄の縛る竹垣秋彼岸 坪野谷公枝
生者には大きなおはぎ秋彼岸 平賀節代
秋彼岸まだ呼ばないで倶会一処 戸沢吉江