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水母にもなりたく人も捨てがたく 藤田湘子
句意は明確でだれもが共感するのではないか
水母の動くさまを眺めていると
人の世界の喜怒哀楽も迷いや悩みを超越した容にみえてくる
ふと羨望に似た感情も湧くのだが
人の世の不可思議な日常も捨てるには惜しいのである
(小林たけし)
【海月】 くらげ
◇「水母」
種類も形も多い。傘に似た半円球形の体をもち、傘を開けたり閉じたりして泳き、寒天質の体を海中に漂わせている。触手に毒針を持つものもいて海水浴客が刺されることもある。食用になるものもある。色も無色、白色、紫紅色などいろいろ。
例句 作者
折笠美秋に見破られたる水母かな たむらちせい
水母より西へ行かむと思(も)ひしのみ 藤田湘子
水母来て泳ぐ子ども列乱す 根岸敏三
水母浮くひとつの言葉しか持たず 白石司子
淋しさに水母は海を刺しにけり 中村正幸
深海に傘をゆるめて水母死す 三谷昭
神のみが水母正しくおそれけり 赤野四羽
腰高の兄よ水母を海に飼い 池田澄子
折笠美秋に見破られたる水母かな たむらちせい
水母より西へ行かむと思(も)ひしのみ 藤田湘子
水母来て泳ぐ子ども列乱す 根岸敏三
水母浮くひとつの言葉しか持たず 白石司子
淋しさに水母は海を刺しにけり 中村正幸
深海に傘をゆるめて水母死す 三谷昭
神のみが水母正しくおそれけり 赤野四羽
腰高の兄よ水母を海に飼い 池田澄子
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