竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

近道の青田中ゆく登校児 佐藤さき子

2020-06-10 | 今日の季語


近道の青田中ゆく登校児 佐藤さき子

掲句は我家の2階窓からの景そのものである
写真のような青田の連なり
その中の道を登校児が登校班の集合場所へ駆けてゆくのを毎朝観ている
朝の時間は子供にとっても貴重なのだ
(小林たけし)



【青田】 あおた(アヲタ)
◇「青田面」(あおたも) ◇「青田風」 ◇「青田波」 ◇「青田道」
苗を植えてまもない田を「植田」というのに対して稲が生育して一面青々とした田を「青田」という。植田が青一色になる頃は土用の日差しも強く、青田を吹き行く風(「青田風」)になびく稲は波のように揺れ(「青田波」)、見るからに爽快である。《植田:夏》

例句 作者

青嶺青田臼井吉見に生家あり 山下廣
青田十町おもいきり風運び来る 松木ヒサ子
青田原いつもどこかで波立てり 田村梛子
青田原走つて来る子手が翼 神田ひろみ
青田波イエスも釈迦も現れず 中野冬太
青田行くは素(す)の男なり振り向かず 後藤昌治
青田行く新幹線は銀の針 中嶋秀子
青田風いくさの匂いなく昏れる 久行保徳
青田風はるかにプラトニックラブ 長浜聰子
青田風健児はチンジャオロース風 小山やす子
青田風入るる晝餉の通し土間 濵本紫陽
青田風入れて仏壇荘厳す 小林堪信
青田風入れて通夜の座やはらぎぬ 吉田未灰
青田風拾ひしものは横抱きに 田中亜美
青田風水のささやき集め来て 宮脇美智子
颯々と青田どこかに父の初志 友岡子郷


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