竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

山茶花の固き蕾や今朝の冬

2013-11-07 | 
山茶花の固き蕾や今朝の冬   たけし



立冬のこの日
生垣の山茶花に小さな固い蕾が
たくさんあるのに気づいた
なんの手入れもしていないが
裏切ることなく毎年咲いてくれる

なんということはないのだが「今朝の冬」にふさわしいか?
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立冬  冬立つ/冬に入る/冬来る/今朝の冬

冬の最初の日。二十四節気の一。太陽暦の十一月八日頃。まだそれ程寒くはないが、
冬の声を聞くと吹く風もこころなしか冷たく感じ
られる。

 
例句

あらたのし冬たつ窓の釜の音 鬼貫 「仏兄七久留万」

けさの冬よき毛衣を得たりけり  蕪村 「句集拾遺」

菊の香や月夜ながらに冬に入る  正岡子規 「子規句集」

背の陽のたのしくて冬はじまりぬ 日野草城 「旦暮」

句を作るこころ戻りぬ冬立ちぬ 日野草城 「旦暮」

けさ冬や鯵のひらきに皃ふたつ 長谷川櫂 「蓬莱」

きつちりと巻かれしホース冬に入る 高田正子 「花実」

鎮守風夜叉の舞い降り神無月

2013-11-06 | 


鎮守風夜叉の舞い降り神無月



明日は立冬 
11月は神無月
秋の歳時記を半分もめくらない内に冬になってしまう

小さな村の神社の神様も留守なのか
いつになく風に木の葉が舞い上がっている
これは鎮守の留守に羽を伸ばしている夜叉かも知れない


神無月

初冬
時雨月/神去月/神有月/初霜月
陰暦十月のこと。出雲の国に全国の神々が集まり、各地のお宮では
神々が留守になるという。急速に季節がうつろう頃でもある。出雲
では神在月、神有月ともいう。


禅寺の松の落葉や神無月 凡兆 「猿蓑」
船馬にまた泣きよるや神無月 去来  「去来 発句集」
神無月火ともす禰宜の直キ哉 言水 「俳諧五子稿」
柏手もかれ行く森や神無月 也有 「蘿葉集」
くれがたや障子の色も神無月 蒼虬 「蒼虬翁発句集」

遥けきの裏を表に秋怒涛

2013-11-05 | 
strong>遥けきの裏を表に秋怒涛



晩秋の海は人気もなく穏やかな表情をみせるが
時に大きなうねりが大きな怒涛となる
冬もそこまで来ていて
いよいよ厳しい季節を予感させている

そんな波をみていると
過ぎ去ったおぼろな記憶が蘇ってくる
曖昧で不確かだが
よせる波のように途切れなく襲ってくる

記憶は自分本位に脚色されて
本当のところはわからなくなっている

終着ととおせんぼする桐一葉

2013-11-03 | 
終着ととおせんぼする桐一葉




桐日とはは初秋の季語で
栗東まであと僅かの今にはふさわしくないが
今の秋 桐一葉でどうしても一句がほしかった

このとおせんぼはありがたい
終わりの無い旅はこれまた辛い



【桐一葉】 きりひとは
◇「一葉(ひとは)」 ◇「一葉落つ」 ◇「一葉の秋」 ◇「桐の秋」 

秋の初め、風もないのに大きな桐の葉がふわりと落ちて秋の到来を知る。古代中国の書「淮南子(えなんじ)」の「一葉落ちて天下の秋を知る」による。




例句  作者


湯の音のしてゐる桐の一葉かな  藤田あけ烏

今日も亦風呂焚く頃の一葉かな  有山三千三

夏痩の骨にひゞくや桐一葉  正岡子規

桐一葉水中の日のゆらめきぬ  豊長みのる

桐一葉日当りながら落ちにけり  高浜虚子

日のうちはけふも暑うて一葉哉  牧童

古希こえてぬるめゆっくり温め酒

2013-11-01 | 
古希こえてぬるめゆっくり温め酒



重陽の節句は旧暦9月9日だという

中国では奇数を陽、偶数を陰として奇数を尊ぶのだとか
奇数の最高が9でこれが重なるので重陽

この日温めた酒を呑むと長寿が叶うとか
菊の季節でもあり菊の花を浮かべて飲みそうだ

菊の酒も季語になっている

季語の解説を読むと
テキtうに用れ楽なりそうで困惑だ