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トリアージに法律で保護を

2020年01月26日 | Weblog

 災害派遣医療チーム(DMAT)は、災害派遣されて現地に行ってもすぐに医療行為はしないという。お医者さん達は、災害の規模、周辺医療機関の状況等の情報収集、対策本部の設置、後続隊の侵入経路・搬出経路の確保を行うんだな。衛星通信回線でインターネットに接続してパソコンを使う。一人を助けるのではなく多数の人を一人でも多く助けるのが目的。

 で、トリアージの話。「第二次大戦時での米軍で、ペニシリンは、重症の傷病兵用ではなく性病(性行為感染症)の治療用に優先的に使われていた」という。「戦時」のトリアージで、戦場に送り出すことができる人を優先したのだな。

 トリアージは、平時ではなく緊急時に資源が限られている場合に行うもの。平時での常識とは異なる。肉親にとってはかけがえのないただ一人の人であり、「見込みがない」と判断され後回しにされるのは、仮にそうだとしても頭では理解しても心では同意できないだろう。業務・善意の行為に後で訴訟が起きては困る。トリアージをする人を法律で保護しないといけない。