ケンのブログ

日々の雑感や日記

二月七日

2018年02月07日 | 日記
晴れのお天気。昨日よりはましかなと思ったけれど
日がくれたら急に冷え込んできた。
タバコやさんで冷え込みますねと言ったら
ご主人が昼間は一瞬温いかなと思いましたけどねとおっしゃった。
その通りだと思う。
以前、僕は吉野家でよくカレーが好きでよく食べていた。
なんでも築地のカレーをモデルにした味ということで
本当におばあちゃんにつくってもらったカレーのような味だった。
カレーチェーンのかれーと違いほくほくのジャガイモや
ニンジンがルーの中にコロコロ浮いている。
僕のおばあちゃんは大正元年生まれでいつも
明治45年も大正元年も同じことと言っていた。
これはおばあちゃんの口癖のひとつでとても懐かしい。
おばあちゃんはきょうはカレーという日は
いつも「今日は洋食」と言ったいた。
母も祖母も昼間の時間帯にはもう夕食の話をしていたので
きっと二人とも料理はまめだったんだろうと思う。
それで僕も子供の頃はカレーは洋食かと思っていた。
しかし成長してからカレーはインドの食べ物と知った。
インドには素晴らしいものが多いと思う。
僕はおばあちゃんのことを思い出したりしながら吉野家のカレーを
食べていたのだけれど一二年前にこのカレーは廃止になり
黒カレーという聞きなれないメニューに生まれ変わった。
それ以来吉野家のカレーから遠ざかっていたのだけれど今日
思うところあってこの黒カレーを注文してみた。
以前のカレーと違ってルーの中に具が全くない。
しかし、いかにもいろんな野菜と果物を形がなくなるまで
ことこと煮込んだという感じのカレーでやはり
カレーチェーンのカレーとは一線をかくす。
いや、これもいい味だなと思う。
八王源先生がよくソースはいろんな野菜や果物が煮込んであるからいいの
とおっしゃっていたけれどカレーも同じようなことだと思う。
道を歩いていたらインターネットカフェのティッシュを配っている
若い男の人がいて、その男の人のところに若い女性が
「ちょっと私鼻が出るからひとつちょうだい」といって歩み寄っていた。
僕、そんな風に自然なノリで女の人に話しかけられることってあまり
ないからちょっとティッシュ配りの男性がうらやましいなと思う。
ユージンオーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団の演奏で
ベートーベンの交響曲第5番を聴く。
優しくて、明るくて、穏やかな演奏だなと思う。
この年齢になってはじめてそこに漂う優しさや穏やかさ
明るさを実感としてとらえられるようになった。
音楽は言葉では伝えられたい思いを伝えることができる
言葉ではうまらない心の領域に入り込んでくる。
そういう音楽のもつ力を最近ずいぶん感じるようになった。
オーマンディさんもウィキペディアで調べると
ハンガリーからアメリカにわたったときには
一文無し同然で放り出されたというようなことが書いてある。
そういう体験や、またオーマンディさんの生まれ持った資質も
含めてのこの演奏なんだろうと思う。
僕はCDで聴く音楽でもっとも繁く聴くのがベートーベンの交響曲第5番。
冒頭のジャジャジャジャーンだけがよくいろんなところで
引用されるし、ベートーベンの意図とはほとんど無関係ともおもわれる
運命というサブタイトルがなぜか日本でだけ一人歩きしてしまっていて
激しい曲のように思われているふしもあるだろうけれど
こんなに緊密に同じことを丁寧に繰り返し
情緒の安定した音楽は僕にとっては他にちょっと見当たらない。
いい曲だなと思う。