ケンのブログ

日々の雑感や日記

いつでも夢を

2020年11月06日 | 日記
橋幸夫さんと吉永小百合さんがデュエットで歌った「いつでも夢を」という歌がある。
調べると僕が生まれたとし、昭和37年のリリースになっている。

当時の橋幸夫さんと吉永小百合さんがこの歌を歌った映像を見ると曲は一番 二番、そして最後にもう一度一番 二番共通のサビを繰り返して終わるという構成になっている。

そして、その映像では一番の前半は橋幸夫さんが歌う、そしてサビは橋さんと吉永さんがユニゾンで歌う。二番は逆に前半を吉永小百合さんが歌う、そしてサビはまた橋さんと吉永さんがっユニゾンで歌う。そして最後に二人でもう一度サビをユニゾンで歌って、曲を閉じるという構成になっている。

きっと曲のオリジナルバージョンがそういう構成になっているということなのだろうと思う。

ところでユーチューブを見ていたら関連動画として橋幸夫さんの芸能生活50周年のコンサートに吉永小百合さんがゲストでちょっと登場して、この「いつでも夢を」を歌うシーンが出てきた。

会場のみんなはペンライトを持っている。

橋さんは吉永さんにペンライトを一本渡していう。

「この明るい雰囲気の中で小百合さんと一緒にいつでも夢を を歌えたらと思うんですよ」と。

「私はもう歌は引退していますから」と吉永小百合さんが言う。

「だから、一緒に歌おうと思うんです」と橋さんが言う。

「一緒に歌うということならば」と吉永さんが言う。

そして、曲のリリース当時のように橋さん、吉永さんが単独で歌う場面というのはなくして
曲の一番を橋さんと吉永さんがとてもゆっくりしたテンポで終始一緒に歌う。

吉永さんは常に橋さんの50周年をお祝いするという感じで歌っておられて、いや、50周年をお祝いするというよりは、二人でヒットさせたこの歌や、橋さんと一緒に歌った若き日を橋さんと一緒にいとおしむかのような感情で歌っておられて、とても心打たれる場面になっている。

もう歌手は引退していますから、(単独で歌う場面はやめにして)一緒に歌うということであれば、というところが本当に吉永小百合さんらしいと思う。

人間、誰でもいつかは衰えて死んでいくわけだけれど、それでも、人生の比較的長きに渡って自分の価値を失わないで、一定の事柄を続けられる人というのは、その時々に応じて小百合さんのようにできることとできないことの一線をちゃんと引ける人なのではないかとこの映像を見て思った。

若いときと同じように頑張ろうというわけでもない。もう引退したから絶対にやらないというわけでもない。その時時でできることとできないことの一線を引けること、それがきっと大切なことなのだろうと思った。