今日は立冬。暦の上では今日から冬。
そういう意識があったせいか、ユニクロの厚手のヒートテックを下着に着たら逆に暑すぎで、
歩いていたら本当に暑くなってきて、最後はヒートテック一枚で歩いていて、いやあやはり、季節の変わり目はどうしても、寒かったり暑かったりを繰り返すものだなと思った。
さすがに、この時期ヒートテックとは言え、服一枚で歩くと、たまに奇異の視線を向けてくる女性もいたりする。
逆に、私鉄の電車が窓を開けて走っているので、寒くてしゃっくりが出始めることもあるし。
JRの方は「この電車の空調は車内の空気が約○分で入れ替わるようになっています。換気が必要な方は窓をお開けください。なお、車内は抗菌処理が施されています」というような内容のアナウンスが流れている。
そこまで言われて窓を開けるというのは逆に、開ける人がプレッシャーに感じるようなアナウンスをうまく考えるものだなと思う。
本当にコロナで今まで当たり前だったことが当たり前ではなくなっている。
コンビニのレジには天井からビニールの垂れ幕が下がっていて、お勘定をするときその垂れ幕を気にしながら不器用に財布から硬貨を出していたおじいさんがレジにその財布を忘れていった。
おじいさんの次に勘定をしたのが僕で、その時レジの右端に財布があり、「これ誰の財布ですか」とレジのお姉さんが僕に聴いた。
「さあ、知りません。誰かが忘れたんだと思います」と僕は答えた。
レジのお姉さんはその僕の言葉で僕の前に勘定をしたおじいさんが忘れていったのだと気づいたのだと思う。
しかし、レジのお姉さんが財布を忘れたおじいさんを店外に飛び出して追いかけていったのは僕の勘定を済ませてからだった。
そんな遅いタイミングでおじいさんを追いかけてはたして追いつけたかどうか。
結果までは見届けていない。
レジのお姉さんは本当ならおじいさんの財布だと気づいた瞬間におじいさんをおいかけていきたかったのだろうけれど、それをすると、「俺の勘定もほっぽりだして、何、店の外に飛び出してくねん」と客から言ってこられたりことがあるから、勘定が済むまでは動けないのだと思う。
本当に今は、特に都会では人が心理的に萎縮しながら過ごしているなと思うことがしばしばある。
なぜ、こんなに萎縮しながら過ごす人が多いのかと。
もうすぐに何か文句を言われる世の中になってしまっているから萎縮するのかもしれない。
あるお店に予約の電話を入れたら
「予約されていても、来店時に、受付に人が並んでいたら、そこに並んでもらうことになりますので」と言ってきた店員の方がいた。
それを言われたとき、予約していても受付に人が並んでいたら、そこに並ぶのは当たり前の話で、そんなこと予約してきた客に言うのは、客のことを子供扱いしていてあまりにも失礼、接客用語もまともに知らない子、と思った。
しかし、考え直してみると、その子も、「予約しとるのになんで並ばなあかんねん」と苦情を言われたことがあるのだろうと思う。
それでそんな言い方になってしまったと。
接客用語も、いかに気持ちよくお客さんに来ていただくか、という発想ではなく、いかに無茶な文句を言わせないかということを主眼にマニュアルができている場合が最近は本当に多くなったなあと思う。
なるべくみんなが穏やかな気持ちで過ごせる世の中になるといいなと思う。