夏至

新聞を見て今日が夏至と知る。
一年で昼間のいちばん長い日。
太陽の南中高度がいちばん高い日。
まだ梅雨明けの暑さではないけれどそれでも結構蒸し暑い。
明日からはだんだん日が短くなって半年後１２月の冬至の日には
一年で日が一番短くなるのかと思うと
夏至が嬉しいような寂しいような。

つぎの夜から欠ける満月より
十四番目の月がいちばん好き

というユーミンの歌の歌詞を思い出す。
本当にこの歌の詞の通りだなと思う。
つねに過ぎ行くものを惜しむ気持ち。

吉野家に行ったらメニュー限定営業と出ていて
表に店員のお兄さんが立っていた。
メニュー限定ってどうなんやろうと思って張り紙を見ていると
立っているお兄さんが
「今日はメニュー限定営業でカレーはありませんので」とおっしゃった。
僕、今日はカレーを食べようと思っていたのでなんか図星だなと思った。
どうしてわかるのだろう。
まあ、なんとなくわかっていただくということはありがたいことだけれど。
たぶんメニュー限定ということは牛丼などから優先的に
営業を再開するのだろう。
ちょっと牛丼を食べる気持ちに今日はならなかったので
松屋に行く。
松屋は地震の翌日からもう通常営業になっている。
しかし、吉野家は駅の北、松屋は駅の南なので
おなじ駅近のお店でもまた歩いて松屋まで戻ると結構
距離と時間がかかるようにも思える。
こういうところがまだ地震の余波が残っているなとおもう。
ちなみに百貨店もまだお休みだった。
ちょっとCDを見ようと思って入り口のところまで行って
百貨店が休みだとわかった。
どういう事情で休みなのかわからないけれど
まあ仕方ないかなとおもう。
明日からは時間を短縮して営業すると書いてあった。
まだ余震とかあるしいろいろと通常営業には戻りにくいのかな
と思ったりする。

六月二十日

まだ時々余震がある。地震の余波だなと思う。
吉野家は今日は牛丼弁当のみのメニュー
松屋は通常営業になっている。
松屋で４０代くらいに見える男性が
「今回の地震でやっぱオール電化がいいなと思いました
ガスはやはりもろいです」と６０代くらいの女性と話していた。
ガスでも電気でも止まるときは止まると思う。
ただ東北大震災のとき停電はそれほど長く続かなかったと記憶している。
大手電力会社には電力の安定供給が義務付けられていると聞いたし。
そういう意味では電気は信頼が高いのかもしれない。
僕のマンションもガスが丸一日使えなくてどうしたんだろうと思っていた。
ガスが止まったときの復旧の方法がネットに載っていてその通りやってみたら
復旧した。
こういうときはネットはありがたいなと思う。
順番にもとの姿にもどっていきますように。

爪先で踏ん張ってこらえた

地震があって今日はまだその余波が残っている。
隣の町へ行くとまだ休みの店が多い。
昨夜に余震もあったしいろいろな事情があるのだろう。
昨日は地震で電車は不通。
隣の町まで久しぶりに歩くことにした。
隣の町まで国道を歩く。国道の歩道を歩く。
この国道はかなり交通量が’多いので自転車も歩道を走っている。
歩くとかなり暑い、汗がにじんでくる。
やはり季節は夏だなと思う。
歩道がかなり細くなっているところで
おじさんの自転車が僕を追い越した。
僕を追い越すとすぐにその自転車は
僕の前に回り込んで目の前で止まった。
急に自転車が背後から回り込んで目の前に止まったので
僕は歩いていて自転車に乗ったおじさんに追突しそうになった。
歩いていて他人に追突しそうになったことってそんなにない。
僕はおじさんの自転車の荷台をまたぐ形で
爪先で踏ん張って上半身は前のめりになりつつも
なんとかおじさんに追突することを回避した。
ぎりぎりでおじさんにオカマを掘らずにすんだ。
前のめりの姿勢でなんとか踏ん張ってこらえていると
後ろからクスッと笑い声が聞こえた。
振り返ると若いお母さんが自転車を止めて笑っている。
僕はお母さんに「すみません」と言った。
お母さんは会釈して自転車をこいで僕の前を走っていった。
自転車のおじさんはぼくに気づくことなく
道路の信号機を横断して国道沿いの細い道を
入っていった。

ちょっとご主人

今日は暑い。どっと暑い感じだ。
梅雨があけるともっと暑いだろうけれど
ちょっと真夏の暑さを予感させるような暑さになっている。
真夏になったら暑いだろうなと思う。
今月に入って僕の体感温度的には今日が一番暑いので
ちょっと頭がボーッとしてしまう。
１００円ショップに入ってお勘定の順番を待っていたら
後ろに並んでいた女性が
「ちょっとご主人」とぼくに言った。
なんだろうリュックのチャックが空いて荷物がこぼれそうになっていのかな
と思った。
どうもそうではないみたいだ。
気づくと僕の後ろを小柄のおばさんが
身を横にしてすり抜けようとしている。
僕のリュックと後ろの棚にそれほど間隔はない。
僕がリュックで思いきりおばさんの通路をふさいでいた。
「すみません。気づきませんでした」と僕は言った。
僕の前に並んでいたおじさんが怪訝そうにふりかえった。
「すみません。女の人の通路をリュックでふさいでいました」と僕はおじさんに言った。
注意してくれたのが女の人でよかった。
男の人から
「おまえ、そこ邪魔や」と言われていたら
一日くらいショックでがっくり落ち込んだかもしれない。
先日、喫茶店であどずさりしてくる女の子を
背伸びして僕はかわしたけれど今日はその逆のパターンになってしまった。
我らが我らの罪を許すように我らの罪をも許したまえとは
よく言ったものだなと思う。
ボーッと考え事をしていてうしろがすっかりおるすになっていた。

ヤンキー座り

今日、隣の町の市民交流センターのタバコを吸う場所に来た。
タバコを吸う場所はちょっと奥まった場所にあって
表からは死角になっている。
吸う場所に来ると若い女性が電子タバコを二人で吸っていた。
そのうち一人はヤンキー座りをしていて
僕の姿を見ると立ち上がった。
別に立たなくてもそのままヤンキー座りしていればいいと思うのだけれど。
ヤンキー座りはヨガの花輪のポーズと同じ座り方だし
正確に言うとおしりを下につけているわけではないので
座っているわけでもない。
ヤンキー座りすなわちヨガの花輪のポーズをすると
背筋が伸びて姿勢がよくなるし
場合によってはこのポーズは腰痛に効き目を発揮することもある。
また、普段の生活で花輪のポーズを頻繁にとりいれると
代謝がよくなってメタボの予防にもなる。
身体のためにはいいことが多い。
そういえば猫背のヤンキーってあんまり見たことがない。
姿勢のいい人が多い印象がある。
事実その座り方をしていて立ち上がった女性も
姿勢がいい方だった。
キッズの話を二人でしていたので若いお母さんなのだと思う。
まあ、僕もある地下街でヤンキー座りをしていて
ちょっとした誤解を受けて
いやな目にあったこともあるけれど。
そうやって世の中の時はながれていくと思う。